ネパール、メラピークの旅-その4.1 | |
2003年10月5〜26日 | 同行者:TH,NM |
記録 | ルクラでは大変な出来事が待ち構えており、隊長はそちらに掛かりきりにならざるをえなくなりました。我々は1日待機した後、2人だけで出発する羽目に陥りました。さあどうなることやら、行く末が案じられますが、此処は前に進む以外なし! |
2003/10/8(水) DAY 04 | |
5:30起床8:00隊長、出発(ヘリ)10:00偵察トレッキング、出発12:00ホテル帰着、昼食〜15:30 昼寝18:00夕食20:00就寝 | |
昨夜のうちに今日の予定は決まっていた。隊長は衛星電話で(日本を中継して)チョラツェBCのMさんと連絡を取り合い、「隊長はヘリで現地に向かい、我々はもう1日ルクラで待機するが、明後日になればラクパ・シェルパと先行する。あらかた片付けば、(我々の)後を追う」との指令だった。
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ルクラ郊外の集落の少年 三姉妹? |
2003/10/9(木) DAY 05 朝から雨 | |
5:00起床7:00朝食9:20出発12:20チュタンガ(3270m)、昼食〜17:00仮眠18:30夕食20:20就寝 | |
いよいよ今日は出発だ。 雨で地面が濡れているのでテント設営も大変だ。それでも食堂とトイレを含めて6つのテントは忽ちの内に出来上がった。近くを探検するとマツムシソウに似た花が群生していた。心の休まる一瞬だった。 |
マツムシソウもどき? |
2003/10/10(金) DAY 06 | |
5:35起床6:30朝食7:30出発11:20チェトラ峠*(1:4415m)12:25チェトラ峠(2:4600m)13:10チェトラ\(4100m)昼食〜16:30仮眠17:30夕食19:00就寝*ザトワール峠とも読むらしい。\トリカルカとも言うらしい。 | |
途中のバッティにて ![]() 峠から望む鋭峰 |
日は峠越え(4600m)の日だ。昨日の天気とは打って変わって良い天気だと言いたいが、曇空で薄霧も立ち込めている。稜線はうっすらと雪化粧だ。山肌は紅葉し、雰囲気は丁度北アルプス穂高岳涸沢の様だが、当然ながら標高も1000m以上高いし、スケールも数倍だ。 最初は石楠花を始めとする樹林帯ですが、直ぐに矮小な植生帯となります。霧が流れ、壮大な岩壁や滑床の滝が見えます。スケールの大きさに圧倒されます。登山路は急で、ぐんぐん高度を上げます。やがてカールの底のような地点に達した。カカテンと言う地名らしい。数軒のバッティがあり、見下ろすとチュタンガは随分と下に見える。上り下りの人も大勢である。 |
ネパールの地図に示された標高と実際の標高との間にはどうもかなりの乖離があるのがは常識(隊長 談)なのには吃驚しました。又地名、等高線や尾根、谷の表示も100%信じれない思いを強くしました。 ともかくも此処で大休止です。峠の直ぐ下にバッティがあります。此処からはもう一つの峠(大峠:4610m)に向けて4500m台のトラバースで、標高差は殆どなく楽な行程(の筈)です。 天候は晴れになり、春の山のような陽気です。 雲海の上に雪を被った山も遠くに見えます。雲上の散歩道のような行程に、足もはかどります。大峠を過ぎて急な坂を下ると、カールの底のような「トリカルカ」に到着しました。 ここは夏場は牧場(カルカは牧場の意味)のようです。 少なくなったと言っても、まだゾッキョが放牧されています。 子供のゾッキョもいました。到着後は見るもの全てが目新しく、写真を撮ったり、辺りのテントやバッティを見回ったりしましたが、夕食前から激しい頭痛に見舞われだしました。 どうも高山病のようです。ペースが些か速すぎたのと、水分の摂り方が少なすぎたようです。Mさんはけろりとしています。何だこの差は?! 幸いにも食欲は無くならなかったので、夕食後は少し体調を整える為、皆さんと談笑していましたが、耐え切れずダイアモックスを服用して床に就きました。明日はどうなる事やら? |
米国人の2人連れ テント場 トリカルカにて(筆者) |
2003/10/11(土) DAY 07 |
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5:45起床6:30朝食7:30出発10:00昼食11:15〜14:00コーテ(4200m)〜17:00仮眠18:3夕食20:00就寝 |
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行く先の雪の峰 紅葉の稜線 谷筋の小屋前で休憩 コーテのバッティ |
夜明けのトリカルカ 昨夜はテント周りでゾッキョの鳴き声や、テントに体を擦り付けるような物音も聞かれた。朝目覚めると、昨夜の頭痛は嘘のように無くなっている!「やったー」とばかり感激する。薬の助けを借りたとしても、この高度での順応が獲得できたのだ! シュラフにもぐりながらテントの外を眺めます。今日は好天のようです。次第に空が明るくなり、周りがハッキリしてきます。心に余裕があると心なしか、雲海の写真を撮っている人影も芸術的に見えるものです。理知的といってもやはり、人間は感情の動物でしょうか?何はともあれハッピーだ。ラクパさんに聞かれても「That’s all right」と、余裕で返事が返せる。 今夜の宿までは下るのみです。テントを撤収しているのを横に見て、さあ出発です。途中大岩のあるバッティで昼食を済ませました。此処からも樹林帯の下りが続きます。うんざりする頃に、「コーテ」に到着ました。下りと言っても行程が長いので、到着時間は予定通りの14:00でした。 川沿いに多くのバッティが集まっています。遠くには雪を被った高峰も見えています。直ぐ横には大きな滝が掛かっています。平和そのもののようなこの場所で、なんとも怪しい噂を耳にしました。 |
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