越前の富士巡り-その1
2004年3月19〜21日     同行者:SI、KK、OM、TS
訪問先  荒島岳(大野富士)1524m&日野山(越前富士)794.5m
20日:荒島岳,21日:日野山
思い立って越前は福井県の、以前から気になっていた山に出かけた。荒島は3度目だが、雪の季節は初めてだ。日野山は北陸道から見える姿に以前から一度登ってみたかった山である。何れも富士の名前を冠せられているが、子富士などではなく、それぞれに味わいを持った秀峰であった。
3月19日:荒島岳

21:00JR大阪駅-阪神高速、名神豊中IC-
23:50北陸道福井IC-

 例によって定刻に出発したが、新御堂筋が事故渋滞?急遽、阪神高速に乗る。
名神は車が多いが、流石に北陸道は空いている。勝原(「かどはら」と読む)スキー場の駐車場も雪は無く、アスファルトの上にテントを設営し、宴会だ。
3月20日(土曜:祝日)

1:00勝原スキー場駐車場(幕営、宴会、仮眠)
6:00起床、朝食8:20出発登山口-12:20山頂
12:40-15:20登山口-大野御清水(名水採取)-
武生(買出し)ー18:00日野山萱谷登山口(幕営)


 
勝原スキー場駐車場にて

此処からは積雪量も多くなり、綺麗なブナ林の快適なプロムナードとなる。
しかし傾斜は結構きつく、数多くのピークを乗り越えてゆく。斜度と潅木の密生度から考えると、この斜面をスキーで降りても余り楽しくないようだ。山スキーは止めて正解か?
前後して多くのパーティと行き交うが、流石このシーズンに来るだけあって皆さん馬力がある。我々のパーティはマイペースで行くのみだ。
右前方に小荒島岳のピークが見え、左にはモチが壁の急傾斜のピークも見えている。行く先が見渡せるのは精神的にも楽である。 
 昨夜の宴会が長引いたので、流石に起きるのが遅くなる。見上げるとスキー場の上には雪が結構付いているが、途中までは融けている。
天候は晴れ。リフトも動いてないので駐車場からの歩きになる。
 リフト最上部までは例によって急な砂礫の登りだが、流石にどんどんと眺望が拡がる。
大野平野の奥に大日山や赤兎、経ケ岳などの雪山が見渡せる。その奥に、関学生の遭難騒ぎのあった大長山も、その南面の結構急な斜面を見せている。気分的にも寛ぐので、リフト終点で少し休むのはいつもの事だ。
 
 

白山(左)と別山(右)
シャクナゲ平に登る最後の急傾斜で、トレースと別れてモチが壁手前のコルを目指して斜面をトラバースする。これも視界が良いのと、雪崩れの心配もないから可能だ。雪が潜って歩き難いが、流石ショートカットだけのことはある。かなりの距離が稼げた。見上げれば、シャクナゲ平で休憩している先行パーティが見えた。
 コルには立派な雪洞が2つも造られてあった。ここで暫し休憩し、モチが壁の急傾斜ののぼりに息を整える。
 追いついて来た先行パーティーが、吃驚したように(追い越したはずなのに?)追い越して行く。
 モチが壁も何と言うこともなく越えると、幾多のピークの先に荒島のピークが見えた。結構急な壁もあるようだが、稜線はそう切り立ってないし雪庇もそう巨大ではない。視界も良いので転落の心配はない。
 どんどん高度を稼ぐと、そのうち白山がガスに包まれるのと前後して、細かい雪が降り出した。幾度か偽の頂上に騙されたが、ようやく頂上だ。
 頂上のお社の周囲は雪も解けておりシュルンドとなっているので、此処で風をよける。


モチが壁のコルを目指してトラバース荒島岳をバックに雪稜を登る

東稜より1400mピーク。手前は橋架谷
 頂上から見下ろすと、北東に伸びる稜線が1400mのピークに連なる東稜で、その先は荒島岳北尾根となり仏御前の滝からの登り道になっている。
 主に山スキーヤーが登るルートだが、1400mピークから滑降する橋架谷は、その下部では既にかなりのデブリで満されているようだ。もう少し早い時期がシーズンだろう。それにしても上部の傾斜はかなりのものなので、上級者でないとしんどそうだ。
 
 あれこれ考え、ビールを飲み行動食を食べる。
視界も改善しそうに無いので、早々に降りる。
 雪面にはうっすらと新雪が付いている。気温が下がってきたのか?トレース以外の雪面はクラストしており、アイゼンが小気味良く効く。

 帰りもショートカットを取り、うんざりするような長い下りを駐車場まで向かった。

頂上のお社で風を避ける

頂上直下の壁を下る
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