2008年北海道山行(2008年9月9日より23日、Bergenは12〜22日、MKは12〜18日)
淀屋橋で北海道山行を計画したIS,KKさんに、休暇を利用して便乗。
BergenとMKさんは、途中(12日)から合流しました。
とても楽しい、しかも好天に恵まれた、山行でした。
有難う、ISさんとKKさん!
9月14日(木):ニペソツ山

5:30十六の沢登山口 出発…10:30山頂…15:30登山口 下山

今日はニペソツ山です。
此処も、前から是非とも行きたかった山でした。
天候に恵まれ、苦しいながらも楽しい山登りでした。

早来町キャンプ場から、長躯、日勝峠を越えて帯広盆地に到着。
池田町で食料を仕入れ、今夜の宿の国設糠平キャンプ場に向かう。

折角だから、糠平湖のダムサイトにも寄ってみる。
「天気も良いので、山々がしっかり見えますね」
ISさん達の先行パーティーは
「今までも晴れていた」と、言うが、
暫くは晴れの天気が続きそうだとの予報だ。

「この時期に来て良かった!この幸運が何時まで続くか?」
さて如何でしょうか?
糠平湖ダムサイトよりニペソツ山の遠望
今日は国設の糠平キャンプ場です。
広い敷地にサイトが点在しています。
テントプラッツは(土俵のように)少し盛り上がって居ます。
「なかなか細やかな気配りですね」

到着後、糠平温泉にも入浴したので、今夜は快適な幕営です。
明日は十六ノ沢登山口から登頂を目指します。
朝早いので、今日のうちに偵察を済ませます。
「(国道から登山口まで)結構、遠いですね」
国設糠平キャンプ場
翌朝は朝早く出発しましたが、皆さん、もっと早起きです!
「かなり早く出たはずなのに、予想以上の車の台数ですね!
もっと手前に停めなければ!」

終点のかなり手前の道路脇での駐車を余儀なくされます。

まずは登山装備を整え、林道を歩いて(正規の)登山口へ到着しました。
「此処から登り4時間半ですね。
今日が今回の北海道山行で一番ハード?」
登山口の丸木橋にて
最初こそ樹林帯の中の涼しげな道ですが、次第に急傾斜になってきます。途中で小さな岩稜地帯を過ぎます。
「少しは緊張しますね。でも、あまり上がり過ぎないのが正解ですね!

下から巻けば、どってことは無いのです。
此処から、針葉樹の樹林帯ともお別れです。
上部は矮小潅木の景観です。

途中で、コルに達して、此処で休憩します。
「此処は、登山者の憩いの場所ですね!」
本当に、いい場所でした!
小天狗を登り切った岩場
ハイマツ林に高山植物の大群生地を過ぎると、
傾斜は緩やかになり展望の良い平坦地に到着しました。
ニペソツ山の景色が素晴らしく見通せます。

行く先には、コルが見えて来ました。
「前天狗のコル屋ですね。その先に、ニペソツ山も見えるはずです」
最盛期には広大なお花畑です。
直ぐ目の前にニペソツ山の山頂が見えています。
前天狗の登り
コルにはこの上もない展望台があり、絶景を映し出せます。
「これ以上の写真場は無いでしょう!此処は極めて大事です!」
思い思いに撮影し、暫くの休憩の後、山頂に向かいます。

感動は、最高潮です。
「こんな素晴らしい山が目の前にあるのだ!今までの山の感動は、如何だったのだ?」
前天狗の下りからニペソツが見えるー感動の一瞬だ!
見えていた楽そうなニペソツの前山の登り!
これが中々です。
かなり下らなければいけません。

植生の枝が邪魔します。(火山地形の不安定性のため?)一歩登るごと(足元も)崩れます。
「2歩登って3歩下がる?まるで薬師岳のようだ?」
(365歩のマーチとは異なるのだ!)

苦労の末、漸く山頂に到着。
思いのほか、頑張れました!
最低コルへ下る
漸く着きました。ニペソツ山の最高所です。
山頂には、思いのほか大勢の方々がお出でです。

皆さん思い思いに山を楽しんでおられます。
写真を撮る人、昼ご飯を食べる人寝てる人...

思いのほかに風が強いので、苦労されています。
ニペソツ山頂に憩う人たち
頂上で遮るもののない絶景を満喫したら、最初は急な下りです。
どんどんと高度を下げてゆきます。
此処の見所は、十勝連峰から大雪〜トムラウシ山への大眺望です。


「あの、コニーデ状の山が大雪の旭岳ですね!!富良野岳はあそこですよ!」
通りかかった人が親切に教えてくださいます。
晴天だからこそ、皆さんの(そして我々の!)心にも余裕があります。

「これは大感激ですね!」
流石は北海道の尾根ですね。
北アルプスでも、jこれほどの雄大さにはお目にかかれない!
前天狗岳にて憩う人と(犬!)たち
9月16日(木):雨竜沼ー南暑寒岳

5:30登山口 出発…11:30山頂…13:30登山口 下山

今日は広大な高層湿原の「雨龍沼」を経て、南暑寒岳までのピークハントです。

層雲峡を経て、旭川から砂川を経て、雨竜町に向かいます。
途中の道の駅で昼食を済ませ、いよいよ山道に入ります。
と言っても、立派な舗装道路が続きます。所々、ダートになりますが、余裕を持って今夜の宿に到着しました。

目の前には円山がその怪異な姿を見せています。
「デビルスタワーを思わせる山容ですね。
なんという個性的な山なのだ!」

と、風景の北国らしさと、遠くまで来た感激で一杯です。
南暑寒キャンプ場管理棟
駐車場から川沿いの道を辿ります。
ほんの30分ほどで第1吊橋です。
やがて第2吊橋を過ぎると、高層湿原の壁を巻くきつい登りです。
「なかなかえらいですね。これが険竜坂と言うらしい」

ようやく傾斜が緩やかになると、入り口テラスの脇に、足洗い場がある。靴底についた外来種の種を持ち込ませないため、だと言う。
「まあ、湿原を守るためには仕方がないでしょう」

今回のツアーの白眉の1つですが、IS,KKさんにとっては、再訪であるという。、
雨竜沼の草紅葉ー遠くに暑寒別岳
湿原の奥には、左に南暑寒岳、右に百名山である暑寒別山が聳えている。
「どちらも極めて大きい山容ですね」
じっくりと山容を見てみると、両者は(名こそ類似だが)別の山である。

いずれもどっしりとした山並みで、そして植生がいい。
熊笹とオオシラビソの取り合わせが宜しい。
振り返ると、逆光の池塘も中々宜しい。
逆光の池塘
湿原の西端まで行くと、木道の工事中である。
展望台からは湿原が一望の下だ。

「遠景は大雪山か?なだらかな山容は、流石は北海道の山だ!いいもんだね」
比較的ゆるやかな登り道なのですが、熊笹で見通しが利かないので、ヒグマに怯える登山でした。

「小屋にはヒグマ出現の看板がありましたから、気が気でなかったですね。ヒグマには細心の注意が必要です」
南暑寒岳山頂にて、左よりKK,MK,Bergen、IS
山頂の西端まで行くと、増毛山地の山々が一望の下です。
いずれも火山の山容です。
「ピークの間のなだらかな平原は、湿原ですね。多くの池塘が見えていますよ。あそこはヒグマの天国ですよ。流石は北海道の山ですね」
暑寒別岳までは、いったん100mほど下ってから300mほどの登りなのですが、やはり往復4時間はかかるでしょう。
「残念ながら、ここまでですね。引き返しましょう」
暑寒別岳をバックに
くだりは早い。
湿原まで降りると、大勢の方が来られています。
「(これほど人出があれば)ヒグマも出て来れないですね」
今夜の宿の、大雪山、「旭岳青少年野営場」に向かいます。

「今夜はゆっくりと大宴会です」
夕食 北海道山行その2に続く