9月17日(水):大雪山、旭岳

6:00ロープウエイー6:20姿見駅 出発…7:45山頂…10:00ロープウエイ姿見駅下山ー旭山動物園見学ー野営場(幕営)

今日は大雪山、旭岳です。
此処は学生時代に数回登りました。
天候はいまいちで、強風と霧で大変な山登りでした。
九合目以降の強風が、此処が北海道一の独立峰であるのが良く分かります。

昨夜は糠平から長躯、「東川町旭岳青少年野営場」に到着、幕営しました。移動距離は長距離でしたが、ゆっくりした快適な朝です。
今日はロープウエイを利用して、(安直な!?)登頂を目指します。

「決して安直といわないでください。山は全て、一期一会ですよ!」
ウム!、そうですね。気を張って登りましょう。

今夜もここで泊まるので、食料の始末だけして、テントは置いてゆきます。
東川町旭岳青少年野営場
野営場から歩いても直ぐですが、車で公共駐車場まで移動します。
「ロープウエイの駐車場は有料ですね!
(見上げると)姿見の池駅までは晴れていますが、その上は霧が出ていますね」

登るころに晴れてくれればいいのですが、如何でしょうか?

7分ほどであっけなく、姿見の池駅に到着しました。
「此処から登り2時間半ですね。
以前登った記憶からは、今日は楽勝のはずなのですが」
旭岳登山口ロープウエイ駅にて
最初こそ矮小潅木の中の歩道ですが、次第にがらがらの裸道になってきます。平日ですが、流石に登る人は多い。

それでも、姿見の池から上を目指す人たちは少ない。
途中で観光組を追い越します。
「結構,多数の地点から噴煙が噴出していますね。」

立派な避難小屋ともお別れで、山頂に向かいます。
上部は荒涼たる、富士山のような景観です。

遥か下に旭岳温泉が見えています。
「遠くに見えているのは旭川の町でしょう」
姿見の池にて、左よりBergen,MK,KKの各氏さん
ここまではなかなか見晴らしがよかったのでしたが、次第に霧につつまれてきました。八合目を過ぎると傾斜は次第に急になり、霧も濃厚になりました。
「もうすぐ九合目ですね。その先で傾斜はゆるくなるるはずです」

この辺りは火口を囲む山稜になっており、流石に風がきつい。
思わず風に飛ばされそうになります。登山道はガラガラの砂礫帯のようです。

「この風の強さは、安達太良山で敗退したとき以来ですね。
でも、もう直ぐですよ
(これはまた、甘かった?)
噴煙を上げる火口を見ながら登る!
よろよろと風に逆らって進みます。
先に登って到着も早い人は、下りにかかります。
「それにつけても、風の強さよ!嘆いていても仕方がない。
進むのみ!」

霧で視界は30mほどですが、いよいよ山頂のようです。

両側のロープがなければ、道を迷いかねません。
「ほとんど傾斜がないので、直ぐですよ!」
漸く山頂に到着ですが、長居は無用です。
旭岳山頂にて、強風が激しい!
九合目から外輪山の下りにかかると!、なんと!風が急激に緩みます。これが中々、劇的です。
「風が強かったでしょう」
登ってこられる方々が、口々に言われます。
「やはりこの山の九号目からの風の強さは、半端じゃないんだ!これは分かりやすいですね」

火山弾で足元が崩れやすく、下りも慎重に下りねばなりません。
一歩下る毎、足元が三歩崩れます。

遥か先に、姿見の池の避難小屋が見えている。
ロープウエイの駅のナナカマドもが麗な紅葉であったのに、下ってきてから気づいた。
姿見駅でのナナカマド
今日は久しぶりの(!?)入浴です。
旭岳温泉は、以前は湧駒別と言われており、我々が学生時代に登ったときにも、まだその名が健在(!?)でした。
それがいつの間にか、旭岳温泉と、響きのいい名前になっています。
「まあ、この方が全国区になりやすいでしょうが、(オリジナルの名前が無くなるのは)複雑ですね」

この旅館は、この湧駒別の開拓時期に最初に作られた小屋が発展した宿とのことです。思いのほか、立派な日帰り入浴場でした。

「山頂は風が強かったが、ここは天国ですね」
といいながら、ゆっくりと、久しぶりの入浴を楽しみます。
湯温が比較的低く、ゆっくり温もれるのも(私の)好みです。
旭岳温泉、湧駒荘
今日は、旭岳の登頂のみならず山頂付近の5時間ほどの周遊も、予定していました。
しかし、現実は予想時間を大幅に短縮!!!
「こ、これは!、昼から宴会も何でしょう!」

買出しにも出かけますから、(明日の予定の)旭山動物園なども行けそうです。
「これはグッドアイデア!時間が有効に利用できて、大感激ですね!」
旭山動物園ー入り口
噂でしか聞いたことのなかった、旭山動物園。
こういったユニークな取り組みを始めたこの動物園の名前は、報道で皆さんよく良く知っているだろうが、我々も初めてである。
「MKさんの、たっての希望ですからね」

最近でこそ同じようなシステムの動物園、水族館は増えて来たが、何事にもパイオニアワークである。公立の施設で、これほどの工夫が出来たのは驚嘆に値する?!
「平日だけど、かなりの混みかたです。
でも、我々はまだ恵まれている」

幸いなことには、思ったところは、全部見れました。
あざらし
9月18日(木):移動日

天人峡温泉(羽衣の滝)ー支笏湖

今日は移動日です。
MKさんが今日で大阪に帰ります。
千歳から支笏湖へ移動します。

旭岳登山口より下山し、今夜の宿の支笏湖畔に向かいます。
途中で、昨日登ってた旭岳が優美な全景を見せています。
「昨日は見えなかったが、こんな感じなのだ!」
と、感激新たです。
(視界が見えなくても、苦労した山はそれなりに感動が大きい)

ドライブウエイを下ると、天人峡への分かれ道が目に入りました。
「折角ですから、羽衣の滝を見に行きましょう!」
昨日と、打って変わって晴天の旭岳
ドライブウエイの分かれ道からほんの30分ほどで、天人峡温泉に着いた。
今日もいい天気で、ここはさながらリトル層雲峡である。
思ったより多くの温泉旅館やホテルがある。
しかし、何れもかなりの年数が経っているようだ。

「まあ、なかなか水量の多い川ですね。忠別川ですか」
皆さん、今回のツアーのメインイベント(と目している?)、大雪山旭岳に登ったので、極めてご機嫌です?!

「この滝の見物は枝葉末節?」
天人峡温泉
しかし矢張り、ここまで来た甲斐がありました。
「問題視したり無視したり、一体ドウなんだ!」
と言われそうであるが、
じっくりと滝を見てみると、
「兎に角、スケールがドデカである!」

まず豊富な水量だ。落差も大きい。そして多段のスケールの大きさだ。それに、周囲の壁と植生がいい。
「まさしく、一見の価値があります。
(大雪山も羽衣の滝も)大町桂月さんが世の中に広めたのでしたね」


旭川からは、一路千歳に向かいます。
。途中、空いている道を探して進みます。
12号線はパスして、鶴沼町や江別を経由。札幌中心部は巻いて行きます。北海道の開拓前後の、自然の景観を十分に楽しめます!
天人峡ー羽衣の滝
「千歳には少し早く着きますが、遅いより良いでしょう」
MKさんとも、今日でお別れです。

今夜は支笏湖畔で宿泊です。
当初のモーラップ野営場から、(恵庭岳登山口に近い)「ポロピナイ野営場」に変更です。

テントは何処にでも張り放題、車も乗り入れ可能です。宿泊です。
「これは快適ですね。癖になりそうですね。(今後)要注意です」
前面には支笏湖と風不死岳が聳えています。
「最高のロケーションですね。流石、ISさん!」
支笏湖ー風不死岳 北海道山行その3に続く