大峰、大普賢岳&台高、馬ノ鞍峰
2007年12月22〜24日     同行者:カランクルン有志(HT,H,H,K,I,K,)&渓遊会 吉岡 章さん
記録
12月22日():「普賢宿」で宿泊、宴会


19:00 HT氏宅-大淀町-21:00ワサビ谷、吉岡小屋(「普賢宿」)宿泊、宴会

カランクルンの例会で今年最後の近場の山登りを計画したが、予想以下の積雪量で、3度目のトライアルで目的(積雪期、大普賢岳」登頂)は完遂出来た。冬の大峰は、その山深さが強調された、素敵な山行だった。

 
 新伯母峰トンネル迄は、路面の雪もなく快調に進む。
トンネル入口を右折し、大台ケ原への林道を進むと、吉岡小屋(「普賢宿」)だ。
前回お邪魔した時と異なり、手前に新築の立派な小屋が出来ている。吉岡さんが毎週末通って、独力で作り上げられた由。
此処を基地に、沢登り、渓流釣り、氷瀑登攀など、色々と楽しめると言う。
ただし、目の前の「ワサビ谷」は、夏でも水温が低いので、子供の川遊びには適してないと言われる。

「普賢宿」にて、ただし、翌朝の写真

 
 今夜は残念ながら、雨だ。
それもかなりの豪雨である。
現地に到着すると、吉岡さんが既に到着されており、お風呂を沸かして下さっている!

まあ久しぶりの邂逅を祝して、乾杯です。
先ずはビール(「発泡酒!」)ですが、次第に焼酎や日本酒に変更。鍋もなかなか宜しく、食が進みます。

 次第に、雨音が遠くなる。
天候は回復傾向だ。
順繰りに入浴し、シュラフに入り込んだ。
入浴中のHさん

12月23日():大普賢岳アタック

6:00起床8:30和佐又山スキー場(登山口)出発…9:20笙の窟…10:30小普賢岳山頂…11:00大普賢岳…12:00笙の窟分岐点…無双洞、底無し井戸巡り…15:20和佐又スキー場ー普賢宿(宿泊、宴会)
 
 雪は少なく、今年最後の素敵な雪山山行だった。
年末の「矢筈ケ山」喪、楽勝であれば良いのだが、残念ながら年末は雪のようだ!

 
  少し寝過ごして起床。
予想通り天気のようだ。車で和佐又山スキー場まで、簡単に行ける。
 
 最初は砂利を踏んでスキー場の斜面を登る。
ついで登山道に入り、林の中のトラバース道を和佐又山のコルまで登る。天気は良いが朝方なのでまだまだ冷気も強い。

和佐又スキー場、登山口にて
ー出発の用意は出来た。

 尾根筋に着けられた広い切り開きを進み、小さなピークを2つほど越すと、笙の窟に向かうトラバース道に入る。
夏道どおりに進む。
途中からの弥山、八経ケ岳の眺めが素晴らしい。

やがて巨大な岩小屋の、る「シタン」、「笙」そして「鷲」の各窟に出会う。夏場は滴る水が貯まった岩穴も、冬は巨大なツララと氷筍に覆われている。
八経ケ岳と弥山、この時は晴れていた!
 鷲の窟の先で一旦高度を下げ、尾根を回り込むと急なルンゼに合流する。此処を登ると、尾根筋に辿り着く。
前回と異なり、雪は圧倒的に少ない。楽勝だ!

 此処からの尾根筋は痩せ尾根で、所々に鉄の階段が着けられ慎重に進む。雪の着き方が、中途半端だ!

 夏道と同様に小普賢岳のピークは通らず、その山腹を巻く。

笙の窟で休憩

何やかんや言いながら、小普賢の西、大普賢岳とのコルの上部の尾根まで達した。
此処から、2回も登り道が判らず引き換えしたのだが、 
少し右手の巻き道を進むと、立派な階段が出てきた。
今回は大普賢のピークを踏んで帰れそうだ。

此処からもなかなか厳しいのぼりが続く。
階段、梯子の上に中途半端に雪が着いていて、滑りそうである。慎重に進む。
大普賢岳山頂に向かう階段て
小普賢岳のピークは、遥か下に見えている。
コルからの標高差はかなりのものである。
やがて傾斜が緩くなり、山肌をトラバースするようになる。
北からの銃走路と合流すると、直ぐにピークである。

「漸く着きましたね」

頂上でお互いに記念撮影。
皮肉にも、登頂した時点でガスって来た。
下りは慎重に下る。急な階段の下りでは特に慎重に下った。
核心部を過ぎ、笙の窟で休憩し、ほっとした。

日本岩より大普賢岳

帰路を急ぐ人もいたが、笙の窟空の分岐点で、我々3名は無双洞、底無し井戸を見に行くことにする。

しかし、これがなかなか遠かったのでした。
最初こそ水平道でしたが、次第に急な下りとなり、そのうち鎖場、岩場も出てくる次第。
谷を2本越す頃には、和佐又山は遥か彼方の高みに!
それでも、来た甲斐がありました。

懇々と湧き出す泉に、延々と続く洞窟に、大峰の神秘さを感じました。
無双洞の湧水
結構、時間が掛かったので、帰路を急ぎます。
途中の鎖の着けられた岩場で、行きがけには気付かなかった、「底無し井戸」を発見。
和佐又山スキー場も人影は無く、HT隊長が待って下さっていた。

「お待たせして、申し訳ありません」
何と!2時間も和佐又小屋で待っていてくれたのだ。
他の連中は、風呂沸かしだそうだ。

今回の大普賢岳登山は、非常に楽しい山行が出来た。
無双洞へのしい記憶も忘却の彼方に去り、満足感で満たされるのであった。

その2へ 底無し井戸ー吉岡さんによると、深さは15Mほどあるらしい