おん祭
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〜雅楽を中心として〜
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国指定重要無形民俗文化財 春日若宮おん祭(かすがわかみやおんまつり)
奈良市春日野町・春日若宮お旅所芝舞台(一の鳥居東)
平成23年 第876回
・今年のおん祭情報
・おん祭のパンフレットは、おん祭が近付けば、三条通の観光センターや 東向通り北の豊住書店、当日の参道で購入できます。
・平成23年は東日本大震災と紀伊半島の水害の復興を祈願して「別願舞楽(べちがんぶがく)」を奉納しました。曲は「甘州(かんしゅう)」と「敷手(しきて)」です。
・お旅所祭での舞楽は2曲多く演じるために例年より1時間ぐらい早く(13:30)はじまりました。下の表の時間は例年のままにしています。
おん祭において、古典芸能は重要な位置を占めています。雅楽を中心に、みどころなどを紹介します。でも これらは一楽人の主観です。実際にご覧になって、それぞれの人が 、みどころや好きな場面を発見して、感じていただけたらいいなあと思います。芝居(しばい)の語源ともなったお旅所の芝舞台で、舞楽をはじめ、時代ごとの数多くの古典芸能が演じられます。おん祭は「生きた芸能史」と呼ばれています。
大きな流れ
12月15日 | 大宿所祭(おおじゅくしょさい)(奈良市もちいどの通り) |
16日 | 遷幸ノ儀(せんこうのぎ) |
17日 | 暁際(あかつきさい)(若宮社〜お旅所) お渡式(おわたりしき)(県庁前〜) お旅所祭(おたびしょさい)(お旅所) 還幸の儀(かんこうのぎ)(お旅所〜若宮社) |
18日 | 後宴能(ごえんのう) |
楽人の動き
16日 | 控え所→若宮神社(初度の乱声)→控え所→若宮神社(第二度の乱声)→控え所→若宮神社(第三度の乱声)→春日大社参道を下る(遷幸ノ儀)→お旅所(道楽と迎えの乱声との合流)(暁祭) |
17日 | 県庁前(お渡り式)→登り大路→興福寺南大門前→一の鳥居→影向の松→お旅所(お旅所祭)→春日大社参道を上る(還幸の儀)→若宮神社 |
歴史
春日大社の摂社である若宮神社のお祭りです。毎年12月17日に行われます。今から850年ほど前の保延2年に、全国の洪水飢饉を、憂いて、関白藤原忠通が若宮の神を、お旅所の仮御殿に遷してお祭りしたのが始まりです。
初回のおん祭り当日、関白藤原忠通が急病にかかり、楽人(雅楽の演奏者)を代役としてたてました。そのことから、この祭りの主催者はその日の使いという意味で、日使(ひのつかい)とよばれています。
おん祭りの雅楽曲
おん祭りの雅楽は社団法人南都楽所(なんとがくそ)が伝承し、演じています。おん祭りで使用される雅楽曲を以下にあげます。
舞楽 (ぶがく) 振鉾三節(えんぶさんせつ)萬歳楽(まんざいらく)延喜楽(えんぎらく)賀殿(かてん)地久(ちきゅう)また長保楽(ちょうぼうらく)蘭陵王(らんりょうおう)納曾利(なそり)散手(さんじゅ)貴徳(きとく)抜頭(ばとう)落蹲(らくそん)2 3年は長保楽 プラス別願舞楽(べちがんぶがく)として「甘州(かんしゅう)」「敷手(しきて)」 |
雅楽 (ががく) 新楽乱声(しんがくらんじょう)慶雲楽(きょううんらく)合歓塩(がっかんえん)抜頭(ばとう)十天楽(じってんらく)胡飲酒(こんじゅ) 還城楽(げんじょうらく) |
国風歌舞 (くにぶりのうたまい) 東遊(あずまあそび)和舞(やまとまい) |
*詳しい曲解説は・楽曲解説エッセーをご覧下さい。
*時間は先年の晴れの場合の記録を参考にしました。
*中心となるお旅所祭での芸能は毎年12月17日・14:30〜22:30に演じられます。
*お越しにになるときは・奈良マップ〜あをによし寧楽へ〜をご覧下さい。
*
予定は天候や進行状況により変更になることがあります。
おん祭りの行事次第
時間 | 曲名 | 12月16日 | |
22:30 | 初度の案内 | 新楽乱声 (しんがくらんじょう) |
楽人(がくじん)の控え所に案内の神官が来ます。そして「初度の案内申〜す」という声を三回聞きます。楽人は「オー」とこたえた後、笛と荷太鼓 と荷鉦鼓の演奏者とだけが、若宮神社の石段の下に行きます。そこで、初度の乱声を奏でます。乱声は笛と打ち物(打楽器)のみの曲です。その後、もういちど控え所に戻ります。 |
23:00 | 第二度の案内 | 新楽乱声 (しんがくらんじょう) |
第二度の案内があります。初度のときのように第二度の乱声を奏でます。 |
23:30 | 第三度の案内 | 新楽乱声 (しんがくらんじょう) |
第三度目は笙、篳篥、龍笛の楽人すべてが向かいます。第三度の乱声。ここからお旅所までの行事の流れは秘儀で、写真撮影は禁止されています。懐中電灯の明かりもゆるされません。途中道路を横切るときにも、自動車のライトを消してもらいます。原始の春日の森に戻して行事は進みます。乱声の次は遷幸ノ儀
(せんこうのぎ)の道楽(みちがく)で、ご神体を取り囲む榊(さかき)と、その後ろに楽人が続きます。 注意・携帯電話はマナーモードではなく、電源をおとしてください。 |
12月17日 | |||
夜中 0:00 |
遷幸ノ儀 | 道楽・ 慶雲楽(きょううんらく) 迎えの乱声・ 新楽乱声 (しんがくらんじょう) |
若宮の神様をお旅所まで、お遷しします。これほど大規模な、距離の長い道楽は他に例をみません。 楽人が星明りを頼りに闇の中を、歩きながら演奏(道楽という)をします。 参道を下りながら万葉植物園附近で雅楽は加拍子(くわえびょうし)になります。 神秘的なものを肌で感じようと、極寒の春日野で夜に行われるにもかかわらず、遠方から人がたくさん見にこられます。 注意・ 危険ですので、石灯籠に近付かないようにお願いします。 みどころ ・お旅所での迎えの「だ太鼓」の音と道楽の「荷太鼓(にないだいこ)」
の音、慶雲楽の楽と、迎乱声(むかえのらんじょう)の龍笛の音、警蹕(けいひつ)の声、沈香の香りが闇夜に混ざり合ってものすごい空気を生み出すところ。おん祭ではじめてだ太鼓がうちならされるのはこのときです。 |
1:00 2:00 |
暁祭 | 献饌
(けんせん)・ 合歓塩 (がっかんえん) 撤饌(てっせん)・ 抜頭 (ばとう) |
献饌(けんせん)とはお供え物をすること、撤饌(てっせん)はお供え物を下げることです。 それぞれの場面でのバックミュージックとして雅楽が使われます。 |
おやすみ | ![]() |
夜中の0時からはじまって、まる一日のお祭りです。この時間帯だけは楽人も ほんの少しだけ眠ります。 | |
11:30 | お渡り式 | 県庁前出発。ルートは・奈良マップ〜あをによし寧楽へ〜参照 雅楽の関係者 「日使(ひのつかい)」1人 本来、関白藤原氏のおともの楽人を代理に立てたのが始まりで、その日の使いということから、「日使(ひのつかい)」と言います。おん祭りの初回から楽人が代理を勤めたということなのですね。 現在も南都楽所の楽頭がつとめる年もあります。 「陪従(べいじゅう)」2人 篳篥一人、高麗笛一人。二人の陪従は南都楽所の若手がやることになっています。 「十列児(とおつら)」4人 東遊(あずまあそび)の舞人。お旅所祭で舞う南都楽所の4人の子供です。青摺(あおずり)の袍(ほう)を着ています。 あと、直垂(ひたたれ)の楽人が楽奉行(がくぶぎょう)(介添え)として同行します。 |
|
12:30 14:00 |
松の下式 | 小渡(こわたり)の音出し (こわだし) |
影向(ようごう)の松の前で、演奏します。馬の上で陪従が篳篥と高麗笛を吹きます。 この松は能舞台の背景の鏡板に描かれる松のモデルともいわれています。 |
お旅所に到着 | お旅所に到着してからも、陪従は馬上で若宮様に向かって演奏をします。東遊(あずまあそび)の舞人の十列児(とおつら)は馬から降りて芝舞台の周りを3回まわります。 | ||
競馬 | 参道を馬が駆け抜けます。右対左で、3回走ります。 この競馬の勝敗で曲の演奏の順番が変わる。馬出橋から勝敗榊まで。 左方(さほう)の馬が勝てば夕刻からの舞楽で「蘭陵王」から、右方(うほう)の馬が勝てば「納曾利」から演奏されます。今年は〔 〕が勝ちました |
||
14:30 | 流鏑馬 | ふるくから、稚児(子供)による「やぶさめ」です。 | |
14:30 | お旅所祭 | 献饌・十天楽(じってんらく) | おん祭りの献饌のお供え物は量、種類ともに多いことで有名です。左右の「だ太鼓」が打ち鳴らされます。このあと宮司、日使の奉幣(おおきな棒に大きな紙のついたものを振る所作などがある。)祝詞。 平成14年より「賀殿(かてん)」にかえて「十天楽(じってんらく)」を復興して演奏に使っています。 |
神楽 (かぐら) 雅楽ではありません |
春日大社の社伝神楽です。春日の「みかんこ」と呼ばれる巫女さんによって舞われます。 | ||
16時すぎ | 東遊 (あずまあそび) |
南都楽所によるもの。若宮のお祭りだから、南都は子供が昔から演じています。歌曲を伴奏としていて、とても高い音で歌う場所があります。 | |
田楽 (でんがく) 雅楽ではありません |
「ヒュヒュヒュ」という笛の音と、「ザクザクザク」という「ささら」の音が、印象的な芸能です。 みどころ ・「刀玉(かたなだま)」で、ナイフのようなものを曲芸的にお手玉のようにあげるところ。「高足」といって、昔はやったホッピングという遊び道具のようなものを使うところ。昔のおん祭の絵巻にはたくさんのナイフを曲芸的に ジャグリングしている場面が描かれていますが、今はその演技を様式化して、演じておられます。 細男(せいのお)とともに、芸能史を考える上でとても重要な伝承です。 |
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細男 (せいのお) 雅楽ではありません |
素朴な笛の音と、不思議な動作はなにか、古代の神遊びを連想させるとともに、大変ユーモラスです。 神秘的なその姿は他にはほとんど類例がなく謎の芸能です。 |
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神楽式 猿楽(さるがく) 雅楽ではありません |
猿楽は「お能」の古い形で、金春座による洗練された緊張感のみなぎる舞台です。地を踏みしめながら、鈴を鳴らし舞われます。「翁」の原型といわれるもので、面をつけずに素面で舞われます。笛(能管)の音が鋭く、高くなっていくのを幄舎(あくしゃ)で聞きながら、南都楽所の舞人は、精神統一をして、出番にそなえます。金春座の方が舞楽で使う絹のくつ、糸鞋(しかい)をかりに来られると、いよいよかと思います。神楽式は毎年楽しみで、南都楽所 の楽人にとっても大事なものになっています。 | ||
18:00頃 | 振鉾三節
|
いよいよ舞楽が始まります。この頃にはすっかり日が暮れています。三節目では左右両方の「だ太鼓」が打ち鳴らされます。左方の舞人が一人で舞い、次に右方の舞人、最後に左右の舞人が同時に舞います。右方と左方で足の運びや舞ぶりが違うことに注目してください。 | |
萬歳楽 (まんざいらく) |
春日大明神は翁の姿で影向(ようごう)の松の上で萬歳楽を舞われたといいます。そういった伝説が残るほど、春日と関係の深い舞です。 | ||
延喜楽 (えんぎらく) |
萬歳楽の番舞(つがいまい)の右方の舞。左右の舞楽が交互に演じられます。 | ||
賀殿 (かてん) |
南都楽所の狛行光 (こまのゆきみつ)はかつて、春日社のりんごの庭で賀殿を舞いました。ゆったりした四人の平舞の中でも、動きのはやい手が多くある曲です。楽曲も軽快な曲です 。 | ||
地久(ちきゅう または 長保楽(ちょうぼうらく) |
近代は「地久」を演奏していましたが、古儀に基づき平成9年に「長保楽」を復活させました。3年に1度「長保楽」を演じます。 平成22年「地久」 |
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和舞 (やまとまい) |
国風歌舞(くにぶりのうたまい)で、宮内庁では大和舞と表記していますが春日ではさらに古い表記として和舞と書きます。 | ||
20:00頃 | 蘭陵王 (らんりょうおう) |
南都楽所の左方はかつて宮中に召されていました。南都における「蘭陵王」は特に重要な演目の一つです。勇壮ないでたちと、軽快な足の運びがみどころです。ここからが今までの四人舞の平舞(ひらまい)に対して、一人または二人の走舞(はしりまい)となります。舞も楽もさらに激しく豪華になります。 「蘭陵王」と「納曾利」はこの日の昼間に行われる競馬の勝負舞です。左方(赤)の馬が勝てば左方の舞楽の「蘭陵王」から、右方(緑)の馬が勝てば右方の舞楽の「納曾利」から演奏されます。 |
|
納曾利 (なそり) |
南都楽所の一人舞の納曾利は緑青(ろくしょう)色の面を、二人舞の落蹲は紺青(こんじょう)色の面を使うという古い記録に基づいて 、納曾利は緑青色の面をつけて舞います。右方の走舞の楽は激しい中にも哀愁を帯びています。 | ||
散手(さんじゅ) | 舞は鉾を持って前に倒れていくように走っていくところが、みどころかと思います。 楽にも注目してもらいたい。おん祭りにおける南都の散手の序吹きはかなり激しくふかれます。先行する音頭の笛の音と篳篥のうねり。 |
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貴徳(きとく) | 面の形相(顔の表情)としては、散手や抜頭が恐ろしいのだけれど、白い顔の貴徳の面は何か違う意味での不気味さがあ
ります。はじめて貴徳を見たときは
、まだ暖冬というわけではなかったので貴徳の鼻の穴から白い息が漏れていて、貴徳王が生きているようでした。 南都楽所伝来の貴徳の袍には濃紺と黄緑の二種類あります。今年はどちらになるか楽しみにしておいてください。 |
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抜頭(ばとう) | 左方の舞楽の「抜頭」です。天に向かって手を開くところに旧南都楽所系の抜頭の舞の手が残っています。(あくまで、このことは、個人的見解です。)
古楽乱声(こがくらんじょう)という龍笛(りゅうてき)の乱れぶきから始まります。 昔は、「抜頭」と「落蹲」は相撲による勝負舞でした。 |
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落蹲(らくそん) | 『枕草子』の中で清少納言が「落蹲は二人して膝踏みて舞ひたる」と書いています。天王寺や宮内庁とは違う伝承の二人舞で、南都楽所特有の大神流(おおがりゅう)の落蹲です。跪(ひざまづ)く舞の手が多いのが特徴です。 | ||
22:40 | 撤饌 胡飲酒 (こんじゅ) |
リズミカルな曲です。お昼過ぎにお供えしたものをこの音楽に合わせてさげて行きます。 この曲が終わると薪などの灯火の類はすべて消されて白煙が星月夜にたちのぼります。 再び灯火厳禁になりますので、注意してください。 |
|
22:55 | 還幸ノ儀 | 還城楽 (げんじょうらく) |
シンデレラじゃありませんが、日が変わるまでに若宮の神様にお帰りいただかないといけません。リズミカルな只拍子(ただびょうし)の曲にのせて、道楽で演奏しながら参道を上って行きます。 |
12月18日 | |||
13:00 | 奉納相撲 雅楽ではありません |
今は高校生による奉納相撲です。かつては相撲の勝敗によって抜頭と落蹲の舞の順番が決められていました。 | |
14:00 | 後宴能 (ごえんのう) 雅楽ではありません |
昨夜まで行われた各種芸能と神事が終わり、若宮の神が帰られた後のお旅所でお能が演じられます。
昨日までの社にはもう神様はいらっしゃらないので、背を向けて演じられます。 よく考えたら、私は演奏に疲れていて、後宴のお能を見せていただいたことがなかった。いつかは見せていただきたいなあと思っていましたが、平成15年に初めて見せていただきました。後宴の能の演目は毎年変わります。能は金春流、狂言は大蔵流で演じておられます。 H15 能「西王母」狂言「末広がり」能「春日竜神」 H16 能「班女(はんじょ)」狂言「寝音曲」能「舎利(しゃり)」 H17 能「敦盛(あつもり)」狂言「呼声(よびごえ)」能「黒塚(くろづか)」 H18 能「羽衣(はごろも)」狂言「太刀奪(たちうばい)」能「熊坂(くまさか)」 H21 能「経政(つねまさ)」狂言「口真似(くちまね)」能「殺生石(せっしょうせき)」 |
おん祭を見に行こう
〜おん祭りを楽しみたい人へ〜
◆大変寒い◆
暖冬の影響で少しは、ましになったとはいえ、かなり夜は冷え込みます。これは着すぎなんじゃない?と思えるほどモコモコに着てちょうどかと思います。 芝居(しばい)で腰をすえてご覧になる場合は小さな座布団も欲しいですね。冬のおん祭の寒さをあなどることなかれ。
◆写真撮影◆
写真に撮っていただくことは、演者にとっては、うれしいことです。(少なくとも私は・・・)ただしこの行事は 、万葉植物園やホールで行われるような公開演奏とは違い、神事として行われますので、神様に失礼のない程度にしてください。あとは、みなさんのモラルにお任せします。お旅所祭では撮影は禁止されていませんが、遷幸の儀、還幸の儀では撮影厳禁です。みんなで、お祭りの雰囲気を守っていきましょうね。 また、天候や様々な理由で、現地で判断される事柄もありますので神主さんや係りの方の指示に従ってください。
◆お願い◆
舞楽は演奏者が舞人に合わせ、舞人が演奏に合わせて曲が進んでいきます。南都楽所の演奏している楽舎と舞台とを結ぶ場所には立たないようにお願いします。楽屋からも頻繁に出入りしますので、幕の前に立たないようにご協力お願いしますね。
◆下調べ◆
予備知識があったほうが楽しめるのではないかと思います。このお祭りに関しては、ほとんど映画のあらすじをしゃべってしまう浜村淳さんの解説を聞いた後のほうがむしろ楽しめるといった類のものではないでしょうか。見に来られる方にリピーターが多いのも奥の深さゆえでしょう。当日参道附近で売っている解説パンフレット 800円は値打ちがあります。また、おん祭が近付くと、三条通にある観光センターでも手に入れることが出来ます。
◆地図◆
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◇チェックリスト◇
□ てぶくろ □ マスク □ コート □マフラー
□ フィールドノート □ 筆記用具 □ 宿泊の手配は?
□ 歩きやすいクツで □ カイロ □ 耳当て? □ パッチ(ももひきorスパッツ?)
(このとおりの格好をすると、かなり怪しいので注意?)
メモ
三方楽所(さんぽうがくそ)の中で、奈良の南都楽所(なんとがくそ)のお隣の、大阪の天王寺楽所(てんのうじがくそ)の四天王寺聖霊会舞楽は昼から夕方にかけて行われ、春に石の舞台で舞われてます。天王寺は大変、力強い舞ぶりが特徴だと思います。
奈良のおん祭の南都楽所による演奏は夕方から冬の夜にかけて舞い続けられ、舞の特徴は、左方は豪壮で、緊張した中にも、ゆったりとした舞の所作が特徴です。右方は繊細で、大神流の独特の所作が含まれています。楽の音は屋外を意識し、激しい風のごとく吹きたてることを目指し、迫力のあるものとなっています。
また、宮内庁式部職楽部の演奏は室内音楽として洗練されていています。明治以降、雅楽に流派はないということになっているのですが、実際には、それぞれの地に根ざした特徴のある雅楽を伝承しています。
それぞれのスタイルに敬意を払いながら、これらを比較して鑑賞してみるのも面白いかもしれませんね。
おん祭りの感想などお寄せ
いただければうれしいです。
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◆その他の注意◆
◇こちらは南都楽人の信雪のホームページですが、春日大社または南都楽所の公式サイトではありません。ここにある情報の責任は、すべて、信雪個人にあります。行事についての質問は、かまいませんが、このページの内容についてのクレーム 等を春日大社または、南都楽所にしないようにしてください。信雪個人にお願いします。また、更新については、多忙のため、気まぐれで、誤記、行事内容の変更等による責任は一切負いかねますのでご了承ください。
文章の無断引用、転載、改編を禁止します。
南都(奈良)方の雅楽を中心に解説していますが、文責はいっさい「信雪」個人にあります。
Copyright (C)2010信雪
記録メモ
2011
還幸の楽「還城楽」
天気・晴
競馬・左方勝ち
長保楽・別願舞楽「甘州」・「敷手」東北の大震災と紀伊半島の水害の復興祈願
goo気象情報より過去の天気より
(Yahooのデータも同じ、15時の速報)
12/16(金)晴 気温 最高9.5℃最低3.7℃
12/17(土)晴 気温 最高7.4℃最低-0.8℃
12/18(日)晴 気温 最高10.6℃最低0.4℃
晴儀
おん祭 満天の星空
2010
還幸の楽「還城楽」
天気・晴
競馬・左方勝ち
地久
goo気象情報より過去の天気より
12/16(木)曇 気温 最高6.4℃最低1.2℃
12/17(金)晴 気温 最高8.8℃最低-1.5℃
12/18(土)晴 気温 最高11.5℃最低2.1℃
晴儀
極寒のおん祭
2009
還幸の楽「還城楽」
天気・晴
競馬・左方勝ち
長保楽
goo気象情報より過去の天気より
12/16(火)曇 気温 最高10.1℃最低3.6℃
12/17(水)曇のち晴 気温 最高7.1℃最低0.6℃
12/18(木)晴 気温 最高7℃最低0.3℃
晴儀
2008
還幸の楽「還城楽」
天気・曇時々雨
競馬・雨儀のため中止
地久
Yahoo気象情報より過去の天気より
12/16(火)晴 気温 最高14.1℃最低-0.5℃
12/17(水)曇 気温 最高12.6℃最低6.9℃
12/18(木)晴 気温 最高12.6℃最低5.5℃
→晴れと曇りとあるが、実際には、雨が降った
久しぶりの本来の屋根なしの芝舞台
全体として平成初期までの古儀のおん祭の雨儀の形態
一部雨儀
遷幸
曇時々小雨の中決行
暁祭
お旅所に差し掛かる手前で小雨から本降りに変わるだ太鼓右方カバーをかけたが、撥面のみだして儲け(迎)の太鼓を打つ、雨が強まり、献饌は傘で行う。
神楽は幄舎の半分で行う。
献饌撤饌の楽は荷太鼓使用。
お渡り
晴儀で行うが途中小雨が降ったときのみ傘を日の使、陪従、十列児にさしかける。
お旅所祭
献饌の十天楽は雨のため、荷太鼓
細男まで芝舞台で傘を差しかけて
東遊は晴儀。
猿楽より本降りのため幄舎で
振鉾二節
平舞片舞
走舞、蘭陵王から雨が上がったために、再び芝舞台でここからだ太鼓使用。
遷幸まであとは、雨は降らず、晴儀で行う。
暖かかった
2007
・奈良国立博物館 特別陳列「おん祭と春日信仰の美術」12月8日(土)〜1月20日(日)]
・2007/3/21(水)10:30〜11:25ABCテレビ『神と遊ぶ 春日若宮おん祭』放送
還幸の楽「還城楽」
天気・晴
競馬・右方勝ち
長保楽
Yahoo気象情報より過去の天気より
12/16(土)晴 気温 最高9.2℃最低3.6℃
12/17(日)晴 気温 最高11.5℃最低-0.4℃
12/18(月)晴 気温 最高12.5℃最低2.5℃
一の鳥居なし、修理のため。
2006
・奈良国立博物館でおん祭関係の特別展示
・奈良市写真美術館 入江泰吉のおん祭の写真展
還幸の楽「還城楽」
天気・曇り時々雨
競馬・右方勝ち
地久
Yahoo気象情報より過去の天気より
12/16(土)晴 気温 最高12.2℃最低4.0℃
12/17(日)晴 気温 最高12.4℃最低-0.9℃
12/18(月)晴 気温 最高9.4℃最低0.3℃
2005
・「春日若宮おん祭の芸能」として特別公演 11/19 11/20東京・代官山iスタジオにて「おん祭り」「蘭陵王」「納曾利」ミニコンサート
還幸の楽「還城楽」
天気・曇り時々雪
競馬・雨儀のため中止
地久
12/17(土)晴時々曇 降水確率20パーセント 気温 最高9℃最低−1℃
Yahoo気象情報より12/12現在
2004
天気・晴
競馬・左方勝ち
地久
2003
・平成15年は若宮御出現1000年
・「春日若宮おん祭の芸能」として特別公演 9/14東京・有楽町朝日ホール 9/20大阪・国立文楽劇場
・献饌で使用する曲を今までの「賀殿」にかえて、十天楽(じってんらく)復興
芝舞台に雨儀用の仮屋根設置あり
還幸の楽「還城楽」
天気・雨
競馬・左方勝ち
長保楽
2002
献饌で使用する曲を今までの「賀殿」にかえて、十天楽(じってんらく)復興
遷幸大雨 お旅書祭曇り
競馬・右方勝ち
地久
2001
春日若宮神社の御遷宮のために春日大社から遷幸の儀の行列が出発しました。今年は特別。
春日若宮神社の御遷宮の年なので若宮神社の石段の下ではなく、りんごの庭附近で新楽乱声を行いました。私も初めての経験です。
パンフレット「振鉾」「萬歳楽」の写真は信雪
競馬・右方勝ち
長保楽
2000
実は右方の馬が走るコースに松の木が張り出していて、近年は左方が勝つことが多くなっています。皇太后逝去のため競馬が中止だったので蘭陵王から演奏 。