哲ちゃんのハチロク日記

第十五号

99/8/12発行

しなやかな足ってこんな感じ

 7月23日、足まわりの見積りをしてもらいにリボルバーへ行くとミラージュのおにいちゃんがやってきました。
前回のバトルの後、もう1度合わせる機会があったのですが、結果は完敗でした。私が前を走っていたのですが、3速に入れた瞬間にフッとバックミラーからミラージュが消え、気がつくと横に並ばれていました。この前ついて行けたのは、ただ混んでいたからだけだったみたい。
 そのことを思いだし「3速入れてから速いですねえ」というと、「乗ってみるか?」と思いもかけないお言葉。最近いろんな車を試乗してますね。
 早速鍵を預かり車に乗りこみました。このミラージュ実はジムカーナ仕様ということで、外見の丸っこさとは似つかわずかなりスパルタン。エアコン無、くるくるウインドー、リアの内装無にアンダーコート剥がしまでしてあります。エンジンはノーマルですが足まわりはまる秘?の仕様でワンオフマフラー、強化クラッチ、5速フルクロスミッション等が入っています。
 かなり重めのクラッチを繋ぐと車がトンッと軽く前に出て行きました。車重を感じさせない出足の良さです。エンジンはまだ熱いままだったので、いつもの全開道路に入りとりあえず軽く踏んでいきました。車が軽いせいかシビックのタイプRよりかなり勢い良く回転が上がって行きます。かなり速そうな雰囲気。しかし、車が多くなかなか踏んでいくことが出来ません。ある程度までいってUターンをかまし、車がいないのを見計らって全開にしてみました。パーン、パーン(2速)、パーン(3速)!な、なんじゃこりゃ?!クロスミッション効果でシフトアップしても6000rpm以上回っていて、なんのためらいもなく車速がガンガン上がって行きます。しかも、一つのギアが吹けきるまであっという間。おおげさに言えば、テレビで見るF1のよう。こんな車初めてです。いやあ、面白い。クロスミッションってこんなに面白いものだったんですねぇ。「私の車はファイナルが変わってるから。」とか言っていたのですが、全然違う代物でした。これがパワーバンドを外さないっていうことなんですね。初心者のコメントみたいになってしまいましたが、やっぱり実際体感してみないと分からないということが良く分かりました。

 そして次の日、ブライダルフェアなるイベントに行った後、私にとってのメインイベント「足まわり新調」のために、またまたリボルバーに向かいました。
 予定としては、前後オリジナルショックに柔らかめのスプリングを入れて、5年ほど使っているピロアッパーを交換するくらいでした。
今度入れるリヤショックはAE831を元にショート化したもので(減衰力もちょっと違うのかな?)出来あがって来たばかりの代物で8段調整(48531−REV05)。一番乗りだと思っていたのですが、どうもお昼に売れちゃったみたいで、「一番ちゃうで」ということでした。
 フロントショックはTIサーキットのAE86チャレンジカップで煮詰められていて評判のいいカートリッジタイプの5段調整(48511−REV01)
 フロントスプリングはHKSのバリアブルタイプ7Kを中古でGETしていたものを使用。リヤは家に転がっていたもので、遥か昔に使用していたレート不明の代物を、今のよりは柔らかいんじゃない?という適当な判断のもと使用することにしました。
 ピロアッパーは、店にたまたまほとんど使用していないものが転がっていたので、「これいいですやん!」と強引に(笑)売ってもらいました。

 いざ、取りつける段階になって、足をばらしていくと出てくる出てくるやばいところが!フロントブレーキパッドは無くなりかけ(これは分かってました)、右リヤの内側のパッドはめっちゃ斜めに減ってる。挙句の果てに、フロントブレーキローターがめちゃくちゃ減っています
 良く効くパッドだけに、ローターへの攻撃性も結構高いのでしょうか。パッドも1年持ちませんでした。まあ、一度サーキットを走ったし、これは分かっていて入れていたので、仕方がないですね。効きには変えられません。
 ストラットをばらすと、左フロントショックはオイルを吹いており、ご臨終でした。ピロアッパーは外してみても、ガタがあるのかどうか良く分かりませんでしたが、長い間使っているのでやっぱり交換(外したやつはとりあえず持って帰りました)。
 フロントブレーキローターを交換するかどうかの話になって、ここで悪魔の囁きが!シビックローターを使った大径ブレーキキットが出来てるのです。確かにサーキットでもう少し効いてくれればと思います。欲しい〜、欲しい、欲しい!しかし横には嫁さんが・・・「いけいけシビックローター!」にするか「とりあえず純正ローター」にするか、はたまた「泣きながら今回ローターは見送る」か悩みに悩んだ挙句、ぐっとこらえてとりあえず「泣きながら今回ローターは見送る」ことにしました(パッドはちょっと前激安で買ったウィンマックスの31番)。

 さて、全てを組んでストラットを戻し、ブレーキパッドも入れてさあタイヤを付けようというときになって、トラブル発生!バリアブルスプリングを組んで自由長が長くなったために車高調のお皿が前より下の位置に来てしまい、ホイールと思いっきり干渉してしまうのです。こんなところで、ホイールのオフセットの問題が出てこようとは!!+25というとんでもなく引っ込むかっちょ悪いホイールのため、最低1cmは外に出さないと当たることが分かりました。
 さあ、どうしよう。ホイールを買うお金はさすがにないし、ロングボルトにしてスペーサーを入れるしか無いか。そこまでやるなら、やっぱりブレーキローターもいっとこう。
 というわけで、結局純正のブレーキローターも入れてもらうことにしました。
 その時またまた問題点発見「左のハブベアリングのグリスが切れてるわ。」と言われました。どうもシールがいってしまっているようです。パーツがないということで、たっぷりグリスアップしただけで組んでもらいました。
 さて、とりあえず車高を見てみようということでリフトを降ろしていくと・・・ぁぁああ、低すぎる!チャレンジカップのレースカーのごとくフェンダーにタイヤが埋まっています。さすがにこれはないだろうということで、もう少しスプリングを締め上げたのですが、バリアブル部分がすっかりくっついちゃって、全くバリアブルの意味が無くなってしまいました。
 まあ、これは仕方がないですね。スプリングレートを下げているので乗り心地もなんとかなるでしょう。とりあえず、以前と同じ位の車高に落ち着きました。

 とにかくまあいろんな所を交換したので、予算を少しオーバーしてしまいましたが、「結婚してリッチになった!」とみんなに言われる私は、現金一括でビシッ!と払いました。嫁さんに「ごめんね。」と言いながらですが・・・

 さて、どう変わったでしょう。ここ4年ほど全く同じ仕様の足まわりだったので、とっても楽しみです。
走り出してすぐ「おや?」乗り心地が良くなったような気がします。付けてすぐだし、まだブレーキのタッチが不安な状態なので、かなり慎重に走っているのですが、ショックが良く動いているような印象をうけます。そして、いつもならドコドコドコドコ!と揺れまくりで抜けていく白線の引いてあるコーナーではっきりと違いが分かりました。何事もないかのようにスーッ!っと通りすぎてしまったのです。
 「こ、これはすごい!」スプリングが少し柔らかくなったとはいえ、それだけではここまでの違いは出ないでしょう。さすが評判がいいといわれるショックだけのことはあります。乗り心地がいいといっても柔らかいぐにゃぐにゃのショックではなく、減衰力だけみると逆にハードな設定なのですが、常用の範囲では実にしなやかに動いてくれるようです。フロントの動きがあまりにもいいため、リヤの跳ねが少し気になります。段数が高いのか?
 あまりにもいい感じなので、かなり遅い夕食を済し、嫁さんを乗せて馴らしがてらドライブに行くことにしました。リヤショックは最初4段で渡してもらったため、2段に落としました。ちなみにフロントは1段。サーキットでも2か3だそうです。
 やっぱりいい。リヤの挙動もかなり落ち着き、助手席の嫁さんも「すごい乗り心地がいいなあ。」と痛い出費ながらも喜んでいます。あまりにも気分がいいため、夜中にもかかわらず100km以上走ってしまいました(笑)

 昔は硬ければいい、乗り心地を犠牲にしてもいい、硬いほどレーシー(笑)とか思っていましたが、最近はただ柔らかいのは嫌だけど、しっかりと動く足でないと荒れたストリートでは安心して踏めないから遅いと感じていました。今度の足はそんなわがままな要求を満たしてくれそうです。まだ若干リヤの跳ねが気になりますが、これは適当に入れたスプリングが結構硬いためのようです。これはまた、今後の課題として残しておきましょう。でも以前よりは落ち着いていますよ。

 というわけで、またもやグレードアップを果たした我がハチロク、今親戚の修理工場にエアコンの修理のため入院しております。お盆には復活する予定。「エアコン?軟弱な。」なんて言わないでくださいね。我が家のファーストカー(セカンドカーなんてないですけど(笑))として乗り続けるためには仕方がないんです。確かに大阪の暑い夏をエアコンなしで助手席に座っているのは拷問に近いですから。
 街乗りも普通にできて、しかもサーキットを走るとかなり速い(めっちゃ速いは無理ですけど)っていう風にしたいです。そのためには腕も磨かないと駄目ですけどね。今年なんとか一回でいいからサーキット走りたいなあ。今度は、フロントスプリングを10Kにして走る予定。走るとすれば10月3日の走行会しかないのですが、走れるかどうか・・・

 話は変わってリボルバーの完全ストリート用のフロントブレーキパッドのテストを頼まれました。サーキットもいけるスーパーストリートっていうパッドはあるのですが、今回のは完全にストリート用(といっても効きが甘いとかではなくサーキット用ではないだけ)でかなりお買い得な値段で出す予定だそうです。「中央環状線の鬼と言われる(いつから鬼になったんだ?笑)てっちゃんの普通の走りでガンガン試してくれたらいいです。今付けてる31番と比べてどんな感じかとか。名前も考えてね。」ということなのですが、峠をめっきり走らなくなった私の普通の走りで分かるのでしょうか?せっかくテストドライバーとして任命してくれたのだから、私の頼りない五感を全て研ぎ澄ませて(研ぎ澄ませてもたいしたことはないですけど)テストに挑みたいと思います!!「初期制動が高くしかもコントロール性にも優れ耐フェード性も高く・・・」なんてレポートができるはずはなく、「なんとなく〜」とか「〜な感じ」とかあいまいなレポートになってしまいそうですが(笑)、まあやってみましょう。お盆に帰ったときに入れてみます。

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