8.  灰になった日

 

1月22日

 今日は TON SAI BAY(or ANDAMAN)に行くため、 6時30分に起床。
洗顔をし、7時過ぎにRailay Village へ朝食に行く。
ABFを食べるが、けっこう時間がかかった。

  8時頃、TON SAI BAY に向けて出発。
干潮なので海岸を歩く。

  まだ人は少なかったが、登ってる人もいる。
その中で、易しそうなルート(6A)をフリーソロしてる白人がいた。
どうやって降りるんやろ、と見ていたらクライムダウンしてきた。
見た感じ、かなり上手そうなクライマーだったが、なんか嫌な気分だ。  

  まず、一番易しいそのルートをアップで登る。
ルート名は「Stalagasaurus 6A ☆☆☆ 」。
TON SAI BAY のアップはこれに限る!といったルートだ。
さっきのソロを見てしまったから、OSにならないのが残念。
テラスに一段上がって実質のスタート。 TON SAI の Cafe Andaman 7B
2、3手登って、空間に垂れたコルネに移る。
この部分がおもしろいムーヴだ。
上はガバからガバへつないでいけば、自然と終了点に導かれる。
FL M、 体感グレード 5.10b 。  

 ヒロコは下のコルネに移る部分ができず、敗退。
あまり日本で経験しないムーヴだから、体が対応できないのだろう。

  そうこうしてる間に、混んできた。
7Aあたりのルートも登れそうにないので、
すぐ隣の DUM'S KITCHEN に行くことにした。

 空いている「Rod Yaak(Difficult To Pass) 6B 」を登る。
名前のとおり、となりの 7A の迂回ルートだ。
まず出だしがちょっと力が要る。
上部は、ハングのリップの向こうにホールドがあるので判りづらい。
しかし、手で探ってみるとガバがある、という感じだった。
OS M 、体感グレード 5.10b/c

  ヒロコはTRで登る。
ギアを回収し、隣の「The Lion King 6C+ ☆☆☆ 」をやる。
下部は、ガバのアンダーフレークをトラバースするという、プラナンでは異色のルートだ。
そのトラバースがけっこう曲者だった。
フットホールドがほとんどなく、スメアリングをするのだが、
石灰岩のツルツルのフェースのスメアは怖い。
おかげで、だいぶ腕力を使ってしまった。
最後のムーヴに入るとき、パワー切れでフォール。
OSはできなかった。

  30分ほど休んで再度トライ。
中間のトラバースをこなし、核心手前のレストポイントへ。
思った以上に手がパンプしている。
腕をシェイクしてムーヴに入る。
右手でカチを取り、最後のホールドに左手を出そうとするが、 もうパンプして躊躇が入る。
勢いをつけてデッドぎみに左手を飛ばす。
・・・が、無常にも止まることはできずフォール。
くやしいので、後でもう一回、RPを狙うことにした。
しかし、もうこの腕の状態では TON SAI BAYに戻って7クラスのルートを 登るのは無理だろう。
今日はこのルートで灰になりそうだ。

  だんだんと太陽が壁際にせまってきた。
日向がゴザに近づくたびに、ズルズルと引きずって壁際の日影に移動する。
私は平気だが、ヨメは日光をドラキュラ並みに嫌う。
日焼けすると将来、シミになるから嫌なのだそうだ。
この暑いプラナンで長袖、長ズボンを着用してるのは、彼女くらいだろう。
見てるほうが暑くなるっちゅうねん!

  ヨメに制限時間が迫っていると宣告された。
腕がかなりパンプしてたので、30分は休みたかった。
しかし、直射日光があたり始めると、今度はヌメリも出てくるだろう。
レストもそこそこに、3度目のトライをすることにした。



<Previous  Next>

[DIARY TOP]   [HOME]