ギラファノコギリクワガタの飼育・繁殖マニアル

  クワガタの中で最大体長をほこるギラファノコギリクワガタは
  120mmが採取されてい。
  生息範囲は東南アジアの島々を中心に大陸まで広く分布している。
  飼育方法はノコギリクワガタの基本を参照後、ギラファの飼育繁殖を
  合わせてご覧下さい。累代飼育は比較的簡単です。

   Girafa646.JPG
  
               資料作成:BEETLE・SCHOOL
                    
    
               HP:http://www.eonet.ne.jp/~beetle-s/


入手可能なギラファノコギリクワガタ

 国内:     生息していない。

 
生息場所:ネパール・ブータン・インド北東部・タイ・ラオス
       ミャンマー・マレー半島・ジャワ・バリ島・スマトラ
       フローレンス島・ロンボック島・チモール島
       スエアウエシ・フィリピン諸島ets


1、準備する物

 @飼育ケース(大ケース程度)
 A産卵材:クヌギ・ナラなどの軟らかい朽ち木で直径10Cm以上×3本程度
 B埋め込みマット:広葉樹100%の十分発酵した良質の細かいマット。
 Cエサ:昆虫ゼリー・バナナ・リンゴ
    (スイカやキュ-リ・メロン等の水分の多い物は良くない)

2、ペアリング

 @ノコギリクワガタは成熟していれば交尾意欲がおうせいなクワガタです。
  (羽化後3ヶ月以上経過し良く餌を食べているなら簡単に交尾します)
 A♂と♀を一緒のケースに入れてやると、すぐに交尾します。
  (相性が悪かったり、未成熟の♀なら攻撃を受けますので日にち置き再度
   ペアリングを試みましょう、あせりは事故の元です)
 B♂は気性が荒いので、交尾を確認したら別々に飼育下さい。
  野外採集の♀は、ほぼ交尾が完了していますのでペアリングは不要です。

3、産卵材のセット

 @産卵材:軟らかめの材を4時間〜1日程度水に沈め、取り出した産卵材を
   半日程度陰干しする。その後、表面の樹皮のみをナイフ等で剥がして
   産卵材を準備する。
 Aマット:加水しオオクワガタより多めの水分に調整する。
  (手で握って開いたとき1〜2個に崩れる程度)
 B飼育ケースへのセット
  細かいマットを3〜5Cm程度底に硬く詰め、その上に産卵材を3本程度
  セットする。
  その上に産卵材が2/3程度、隠れるまで軽く押さえてマットを入れる。
 C最後に♀のみを入れ、エサ・止まり木(虫の転倒防止)を入れて完成。

4、日常の管理

 @保管場所:直射日光が当たらない涼しい静かな場所で飼育する。
 Aエサやり:時々チェックし劣化したり無くなったらエサを交換する。
 Bその他:表面が乾燥してきたら霧吹きなどで湿気を十分保って下さい。
  (湿気がある場所を選んで産卵しますので、マットは乾燥させないこと)
 Cマット底部から産卵材に穿孔し産卵しケースの底面や側面に削られた木屑が
  出てくるので産卵したことが確認できる。
 D2ヶ月もすれば、容器の底などに幼虫が見える様になります。
 

5、幼虫割り出し

 @幼虫の割り出し:幼虫が見える様になったら、ケース内のマットを容器などに
  移し幼虫を傷つけない様に慎重に取り出す。
 (産卵材の中にも幼虫が入っていますので取り出しましょう)
 A卵の場合は、再度そのまま保管するか、水分を若干含んだ良質のマットに埋め
  ふ化を待つ。状態の良い♀なら20〜40個程度は産卵します。
  (1ヶ月程度経過したら別の産卵セットに♀を入れ替えると、より多くの
   幼虫が得られます)

6、幼虫の飼育方法
 
1)材飼育
  安全に親虫になるがあまり大きく成らず、通常は発酵マットか菌糸ビン飼育
  で飼育するのが一般的であり、材飼育に付いては省略します。

2)マット飼育(比較的安価であるが、菌糸ビン飼育ほど大きく育ちません)
 【いろんな種類の添加剤入り発酵マットが市販されていますのでお試し下さい】
 @水分を含ませた発酵マットを適当なビンなどに入れ、硬く押し固める。
 A幼虫をその中に入れ、通気穴のある蓋をする。
 B2〜3ヶ月でマット交換しながら幼虫飼育する。
 C1令は250〜450cc程度の容器で飼育し、2令♂は1L〜1.5L程度、
  ♀は450cc程度で飼育する。
 D♂は羽化までには、1L程度のビンで2〜3本必要になります。

3)菌糸ビン飼育:比較的大型の成虫が出来るが、コスト高と温度管理が必要。

 @菌糸ビンをクワガタショップ等で購入し、ビンの壁面に幼虫が入る程度の穴を
  開け幼虫を入れる。
 A菌糸の白い部分が80%程度食べつくされたり、劣化したら新しいビンに
  入れ替える。
 【室温管理が大切であり15〜25℃で成虫になるまで菌糸と共に管理する】
 B本種は成長スピードが非常に早く、3令幼虫では40gオーバーとなり、
  体色が黄色くなり成熟期に入ったら最後のビン交換(♂=1.5L)に交換し
  羽化を待つ。 
 (ノコギリクワガタは蛹室を作るのが下手で注意が必要です。当店の特許取得の
  羽化不全防止菌糸ビンは好結果が得られています)
 Bマット飼育でもおなじですが蛹室の状態が悪く、羽化不全の可能性がある
  場合は迷わず人工蛹室を試みてください。
  (幼虫は孵化から早いものは8〜10ヶ月で羽化し成虫になります)
 C幼虫は15〜20℃程度でじっくりと菌糸ビン飼育すれば、110mm程度の
  成虫が得られます。

7、その他注意点
 
@成虫は♀のみで産卵飼育し、♂は別容器で飼育観賞下さい。
  (小型の♂とならPr飼育も可能ですが危険を伴います)
 A産卵した材は♀が居る容器内に長く置かない。(♀がふ化幼虫をエサにし
  幼虫が減少する)
 B幼虫は一匹づつ別々の容器で飼育する。(共食の危険と大きく育ちにくい)

   
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