ノンバーバルトレイニング談

目隠しをされた者は最初は気丈に一人で振舞おうとするが、怖くてやがて隣に寄り添う
同伴者に体のすべてを預ける様な動作となる。 
30分してから両者の立場を変えさせて見ると、先ほど目隠しをしていたものが
案内役になると階段のような凸凹に来ると相手の足を持ち、
次の箇所へ運ぶような動作をするのである。
先ほどの目隠し体験から目が見えない時の不安を理解しているから、
自ずからこのような動作が出来るのである。
最初に案内役だったものは只相手を引きずる様な動作だったものと比べると
大変な違いを見せてくれるのである。


何故ことさらにノンバーバル教育を取り上げたかと言うと、知識だけを詰め込んだ
形ばかりの接客は結果として顧客を増やすことにはならないからである。

お店にはじめてきた新規客はまさにノンバーバルでの目隠し状態なのである。
誰も知らないお店で不安な気持ちで勇気を持って入店したのである。
しかし店内では忙しさからかスタッフが遠くから「いらっしゃい」の声かけだけである。
しかも表情は[貴方は誰か」というような忙しいのによそ者が来たという表情である。
それではその受け答えをするスタッフが悪いのか? 
いえいえ、知識だけの詰め込み教育をしてきた店の管理が悪いのである。
スタッフは只仕事が増えるの意識で「新しい顧客が来てくれた」の
喜びの感情は無いのである。
この場合、正しい接客は相手が目クラの状態なのだから
近くに居る者が傍によって待合の椅子まで手を引くように案内すべきなのである。 
相手を思いやる心をもった行動が大事なのである。
店内に「思いやり」が飛び交う環境作りこそ経営者の重要な勤めなのである。

「覚えないのはお前が悪い」から「覚えないのは教えないのと同じ」

の原則を理解しよう。