出馬・続投 |
選挙では「出馬・続投」と言った言葉があたりまえのように使われています。広辞苑第三版には「出馬」には、そのような意味も記載されていますが、「続投」は言葉自体がありません。いつからこのような言葉を使うようになったのでしょうか。代議士が正式な言葉が堅苦しいといったことからこれ使うことは何となくわかるのですが、一流の新聞が見出し以外にも、その様な言葉を使うことには抵抗があります。 なお、言葉とは関係ありませんが、最近の国会中継を聞いたことがありますか、緊迫した振りをして、実は代議士の自己宣伝の場に思えます。どれだけ視聴者に自分をアピールして次の票を取れるかを皆さん考えているようで、持ち時間が無くなれば和気あいあい。本当に日本のことを考えているのか疑問に思います。 |
焙煎 |
「焙」の字はあぶるとの意味でホウあるいはハイと音読みし、バイとは読めません。焙茶をホウチャあるいはホウジチャと読むことからも理解できると思います。1960年頃はコーヒーの豆を煎る事について専門書に焙煎と書いてあっても特にカナが振ってなかったので皆適当に読んでいましたが、1990年頃に、インスタントコーヒーの会社がテレビの宣伝で、バイセンと使ったものだから一気に広まり、MS
IMEでの変換もできます。このように、感覚的に読みやすいように読んでしまうことができ、あまりそれについてとやかく言わないのが日本語及び日本人の特徴です。他には歯学会の大物が間違えてしまったから訂正できなくて、そうなってしまったと言われている口腔をコウクウと読む等があります。フランスがドイツ占領下でも言葉の乱れを正すために会議を開いたことから考えると天地の差があります。 |
先従隗始 |
「まず、かいよりはじめよ」と読み、「矛盾」や「塞翁馬」と共に高校生の基本的漢文知識です。意味は中国の戦国時代に王が賢者を集めたいがどうしたらいいかと、隗に相談したら、先ず自分のような劣ったものを重用すると、自分より優れた人物が自然と集まると言った故事からできた言葉です。先般、お辞めになられた外務大臣が現役の時に、この言葉を使われていましたが、意図が理解できませんでした。広辞苑第三版には「転じて、事を起こすには、まず自分自身から着手せよ」とありました。しかし、これはあきらかに誤用です。これでは、故事であることを否定してます。本当の意味を知っていたら、そう簡単に使える言葉ではありません。 |
スケルトン |
この度、国立国語研から外来語の日本語言い換え例を発表しましたが、なかなかうまく訳しているなと思います。しかし、これを見て初めて日本語でそうだったのかと思ったいた方もいたかも知れません。意外に本当の意味を知らずに外来語を使っています。そういった中で面白いほどに間違われている言葉にスケルトンがあります。この言葉はアップル社がコンピューターに透明の筐体を使用したことから突然流行り出し、2002年も終わろうとしている今でもあやかった透明の各種製品が販売されています。きっと理科系や自転車をオーダーする方々はご存知と思いますが、この意味を知る人があまりいません。ある人は「透けているから『透けとる』が訛ってスケルトン」と本気で思っていました。「ハリーポッターと秘密の部屋」の映画にもこの言葉は出てきています。ぜひ探して見て下さい。 |