SINCE : 2/22/2003                                                                     

忍之者と武術
    その壱:武士と礼節
        ・礼式
                         ・神前
                         ・目上/部下/同輩
                         ・立礼/蹲踞礼/座礼
                         ・陣中
                         ・武器類の取り扱い

    その弐:徒手格闘(小武器使用を含む)
         
・一乗法骨法術
                *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             手木                            強方        

立捕 第一法 第二法
天輪 第三法 第四法
水玉 第五法 第六法
一早 第七法 第八法
    第九法 第十法
居捕    
懸飛 道具持様  
岩壁    
洞入 五ケ條の大事  
      筋渡
長道具   人数砕
    軍用内紙
後捕   呼小鳥
    真剱
躰堅    
     
手木尺寸    

             眞之一法

初傳
虎頭 蜘蛛手 木枯 岩波
雨雷 鶏足 玉霰 艮沢
押掛 玉浮橋 談間 沖之波
立合
飛鳥 向衣右足 浦風 浦波
艮沢 岩越波 夢浮橋 岩波
開丸 後髪 水鏡 逐浪
沖之波 玉葛 浮船 巻柱
藤裏葉 木枯 左右捲 潜龍
袖之露 發龍 朝霞 電光
朝嵐 寄生 早蕨 蜻蛉

              捕縛

第一法 第二法 請取縄 四寸縄
第三法 第四法 十文字 船中縄
第五法    千鳥 前縄
     剪縄 沙門 山伏
極意
肩縄 首縄 角縄 士縄
袈裟縄 蜘蛛手 十文字 女縄
乳女縄 裾縄 八寸縄 艨中縄
凡僧縄 僧縄 雁縄 渡縄
弃縄 八華形 紫縄  

             中身秘術


         
・竹内流殺格身之傳
                *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             殺格身目録

猪切(シシノイサミ) 暗夜(ヤミノヨ)
顋捩(エラチガイ) 刺歯(カミクダキ)
猪一賛(シシノイッサン) 左脇捩(ヒダリアバラチガイ)
右脇捩(ミギアバラチガイ) 左肋(ヒダリワキツボ)
右肋(ミギワキツボ) 右前(ミギマエ)
左前(ヒダリマエ) 上隕相(カミノオチアイ)
下隕相(シモノオチアイ) 小手校大格身(コテシバリオオアテミ)

             二段奥義格身働                     三段殺格身働        

和手格身 臂格身 早速格身 胄捉格身
胸折格身 擘格身 値捉格身 肩突格身
腰格身 引格身 腮突格身 胸捲格身
等々十箇條 等々十箇條

             四段殺格身大事                     五段格身殺働        

捻入格身 裏二本 左肘入 右肘入
腰折格身 裏一本 小手捩格身 冑入格身
掬拳格   猪格身 両眼潰
六箇條 等々九箇條

             六段格身大事                      七段殺格身大事        

腮懸金入伝授 顋捩格身 担格身 裾格身
    仲腰格身 壇違格身
    闇撞格身 向掛格身
二箇條 等々十二箇條

             八段格身殺大事                     九段格身大事        

行合捻格 髻捕格 捉立格身 擘竝格身
颪格 咎格 片脚格身 両脚格身
同下格 肘格 小手抑格身 同脳上格身
等々十箇條 等々十二箇條

              十段格身大事

奥義の大殺あり。 三箇條

              各段毎に活あり。

十箇條

              本段血上

塩盛傳授大事


         
・神傳不動流柔術 SHINDENFUDO-RYU YAWARA-JYUTSU
                *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             初段捕 SYODANDORI (表裏三十手)

足返
SOKUGAESHI
鏡取
KAGAMIDORI
胸取
MUNADORI
胸落
MUNAOTOSHI
草摺
KUSAZURI
投捨
NAGESUTE
錣返
SHIKOROGAESHI
後抱
USHIROGAKAE
翼取
HAGAIDORI
横渡
YOKOWATARI
海老返
EBIGAESHI
夢枕
YUMEMAKURA
両手抜
RYOTENUKI
車返
KURUMAGAESHI
絹被
KINUKATSUGI

             中段 CYUDAN (表裏三十手)

合曳
AIBIKI
體月
TAIGETSU
片輪車
KATAWAGURUMA
前掛
MAEGAKARI
袖ノ下
SODENOSHITA
前締
MAEJIME
行合
YUKIAI
小手返
KOTEGAESHI
翼取
HAGAIDORI
後掛
USHIROGAKAE
妻取
TSUMADORI
兜返
KABUTOGAESHI
源氏車
GENJIGURUMA

ERI
當落
ATEOTOSHI

              襟 ERI   (拾二手)

片手締
KATATEJIME
關桁締
KANNUKIJIME
取違
TORICHIGAI
右締
MIGIJIME
後胸
USHIROMUNA
帯取締
OBITORIJIME
衿車
SODEGURUMA
取合
TORIAI
弓張
YUMIHARI
行合
YUKIAI
車締
KURUMAJIME
山蔭
YAMAKAGE

             中極 CYUGOKU   (拾手)

獅子洞入
SHISHINOHORAIRI
両胸
RYOMUNA
腕挫
UDEHISHIGI
谷落
TANIOTOSHI
錣曳
SHIKOROBIKI
當巻
ATEMAKI
谷渡
TANIWATARI
天狗投
TENGUNAGE
岩返
IWAGAESHI
捨身
SUTEMI

             拳法 KENPO    (八手)

鷲羽返(ワシノハガエシ)
WASHINOHAGAESHI
柳風(リウフウ)
RYUFU
乱菊(ランギク)
RANGIKU
千人崩(センニンクズシ)
SENNINKUZUSHI
飛龍乱(ヒリョウミダレ)
HIRYOUMIDARE
鐡崩(テツクズシ)
TETSUKUZUSHI
獅子乱(シシミダレ)
SHISHIMIDARE
虎勢(コセイ)
KOSEI

             拳法別傳    (拾二手)
             腰之廻      (拾二手)
             無刀取      (拾二手)
             九死之當調
             六活之大事
             遠當之大事
             其の他、極秘や奥義の死活や心得、八花形・手裏剣・鉄鎖等の道具使用術技あり。





     幕末期に甲賀地域で伝承された神傳不動流の伝書 二巻、 嘉永六 I 村 T氏

その参:武器使用
         全体の術技構成
                         ・剣(小太刀、二刀、刀、短刀等)
                                 ・基本
                                    ・構え
                                    ・技法(斬、突き、受け、払い、流し等)
                         ・抜剣(居合、立合)
                                ・基本
                                    ・抜付け、血振り、納刀等
                         ・投物(投剣、手裏剣、討根、筒矢、縄剣等)
                                ・基本
                                    ・構え
                                    ・打法
                                    ・用法(刀剣組込み等)
                         ・棒、杖(六尺棒、半棒、手棒、乳切棒、鍵棒、三角棒等)
                                ・基本
                                    ・構え
                                    ・技法(打ち、突き、受け、払い、流し等)
                         ・鎖(玉鎖、手繰等)
                                ・基本
                                    ・構え、打ち、受け、払い、搦み等
                         ・吹矢、吹針
                                ・作製法
                                ・用法
                         ・鎌(鎖鎌、双鎌、草刈鎌、小鎌、二丁鎌、間鎌等)
                                ・基本
                                    ・構え、斬り、受け、払い、搦み等
                         ・薙刀(小長刀、双刃、鍵等)
                         ・槍(素槍、鎌、鍵、短槍等)
                         ・乳切木、鎖棒
                         ・十手、鉄扇(片棒、手棒、扇子、二丁等)
                         ・三道具(袖搦、刺股、突棒)
                         ・鉄輪
                         ・水練
                         ・弓馬(要馬、大弓、半弓、楊弓、蟇目鳴弦等)
                         ・火、砲(鉄砲、火薬調合、火矢等)
                         ・秘器
                         ・仕込物
                         ・その他
         
・山家當流鎧徹組討傳
                    *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             鎧前組討至極傳  

虎之一足 錣突 面向 山颪
俵返 卵子砕 甲摺 胸止
止剣 夢想 豹虎連

             馬上組討  

履石 雷天 風車 飛龍

             太刀  
              上段  

日月(天地) 谷落(簾返)
七曜砕(柄当、柄捌) 蹴込

              下段  

月影 水月

             未精進之傳
             他に鎧徹相傳として、数十ケ條にわたる使用方法等の詳細な大事の心得が多数ある。

        
 ・如水流神道軍傳
                *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             鞘内                             間積        

發違 左例 右倒 武性刀 左旋刀 右旋刀
充伸 捻發 挫銃 通明刀 陽生刀 宛轉刀
後壁 抑討 潜龍 柔制刀 發打刀 臥龍刀

             戦口                             三般

水月位 主一刀  
両旋 旋切    
瀑流 中意 打轉刀  
従入 伏込    
  等々 離格刀  
思無邪

             棒                              半棒        

五法 離懸 逆杖 五法 向一 脇附
突身 返履 盪込 前附 後附 苹表
    等々     等々
           
攻合棒     水月
        逆頭 一字
戦口勝口棒       旋揚 渡返
          等々
           
      仕込棒   仕込杖
      片棒   三具
          等々

             鎌                              薙刀        

野鎌   間鎌 割止 順意  
      砕揚 左水  
陣鎌   鎖鎌   等々  
           
双鎌   二丁鎌 鎗入身五段   両刃
           
小鎌   手鎌 十字   長巻
    等々     等々

             鎗                              十手        

太刀相 三段   気計旋 乱刀旋 順身旋
      逆身旋 砂切旋  
薙刀相 六段        
      幣留手鞭    目潰両品
鎗相 六段        
      目潰無明   座枯有用
鑰鎗   十字      
      鼻捻短利   鎖両旋伝
鎌鎗 管鎗   等々
           
大身   袋身       
    等々      

             柔                              捕手        

歩違投 片胸破 両胸破 向捕 當捕 大渡投
雲井當 襟取破 両叉砕 挟捕 柄取砕 後捕
錣取破 行列倒 逆指砕 後攻 引立 襟〆殺
襟帯破 鉢引砕 襟〆殺      
大渡抛 後抱破 空拳殺 風呂攻    
    等々      
      海老詰    
乳切   當樫      
      鬼拳〆    
當鉄   万力     等々
           
九段之殺   気發之殺      
           
活法之大事   殺穴之大事      
    等々      

             縄                              角力        

早縄 鼓縄 鑰縄 頭揚之傳    
五法 落花 千鳥 等々    
十字 村雲 六道      
一寸 時縄 地獄      
請取 渡縄 直縄      
    等々      

             他にも、手裏剣・投剣・吹針・含針・弓馬・火・水・等々の多岐に渡る武術を伝えている。

         
・真見夢想流軍術
                    *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             知木利木(知義理木とも)  

  影(下段)  
  五ツ有り   七ツ有り
       
奥(中段)      
一力 大車  
  剣籠 目天  
  法剱    
       
極意(上段)      
  古傳 一心  
  トラ 天狗差枝  
  一心 向杖  
  カケ 天左  
    鎗合  
    入身  

             手棒・鎖  

   
  五ツ有り   五ツ有り
       
オサメ      
三ツ有り    
       
本シバリ      
       
サカシバリ      
       
両具足      
       
一ツノ位      


         
・阿波賀智傳流鎌術
                    *技法名は、登録字体が無い為に正式な文字でないものも使用している。

             仕方  

草刈 小手落
請込 打込
請流 左巻捨
車留 拳留
袈裟留 左横受
右横受 笛掻
切不切 右巻捨
大透

             伝授  

鎌寸尺之事  

             極意  

夕見 行縢
山陰 履帰
惣捲 落甲
鸚鵡返 身曲
折入 面影


         ・出雲神流平法
         ・神傳不動流馗法


   
その四:武器保全
         ・保管法
         ・手入れ法
         ・修理法
         ・銃砲刀剣類保護法
   その五:流儀の沿革
         ・如水流神道軍傳の沿革
                  遠祖を大伴古麻呂とし、流祖は甲賀の平松太郎善平に仮託、中興祖を伴甲賀兵衛尉頼弘・
                 甲賀太郎吉弘として、代々甲賀・伴一族に伝承した総合武術・兵法である。内容は剣・鎗・薙刀
                 ・棒・鎌・十手・等々や、特殊な武器使用の術は元より、柔・捕手・死殺・縄・活法・等々や、規矩
                 ・密法・雲気・軍法・神道迄にも至る膨大な体系である。
                  甲賀忍之傳を構成する術技の一つとして、一体不離で行われてきた軍傳とされている。
                 極めて古い伝承としているが、恐らく室町から戦国期にかけて大成し、江戸時代に入ってから
                 纏められたものであろう。参江(三河・近江)伴家の秘術とされている。
                 全体は膨大である為、ここでは理方と称する、武術の部分の一部に限定して紹介する。
                 武術は、表、中極意、極意、免許、皆伝等で構成しているが、煩雑になるので省略化しておく。
                 又ここに記さないが、如水流の内には別傳として、縁があった太子傳静流や戸田流等の武術
                 を其の侭の形で残している。

         ・山家当流鎧徹組討傳の沿革
                  流祖は甲州武田家の臣、曲淵勝左衛門鳥若であり短刀を使用する組討武術である。
                 組討鎧徹傳、組討必勝傳とも称し、元は甲州流、越後流兵法の内にも併伝された。
                 遠祖を日本組討鎧徹傳大祖・意慶坊長遍とし、大江金麻呂の大江流系である。
                 勝左衛門は若年より大江七郎に大江流を学んだが、戦の度に己も傷付く事に疑念を感じて
                 いた所、信玄公祈願所・毘沙門堂の別当、鏡大坊より未精進之法を学んで術技を大成し、
                 以来戦いに全きを得る事ができたと伝える。
                  勝左衛門は剛勇の人であり、戦毎に首を取らない事がなく、長篠の役にも生き延びた。
                 信州の剱雄源海流(無双直傳流)と起源は同じであるが、術技は共通しない。
                 江戸時代は四国松山の源家古法師範家に伝わったが、後に京都、近江にも伝えられた。
                 甲賀の勤皇家・豊田美稲が幕末、四国で野沢才次郎象水に源家古法を学び伝を受けている。

         ・出雲神流平法の沿革
                  流祖は近江の秋篠刑部左衛門督清成とする武術、兵法、神道秘伝等である。
                 秋篠一族は菅原の系を引いており、菅家本流や菅原本流とも称する。
                 秋篠清成は菅原道真卿の叔父君に当たるとされ、幼より武を好み家業の学問を弟、是善に
                 譲り、自分は武芸・軍学を専らとされ、神代よりの秘法を極めて出雲神流を起こしたという。
                 その淵源は天穂日尊の出雲神道にたどり、古代には相撲の元祖とされている能見宿弥が
                 角力で名を揚げている。
                  流儀の伝書によると、頗る古い時代の成立を伝えているが、実際には江戸時代になってから
                 古傳を纏めたものと思われる。
                 武器の術は基本を素戔鳴尊の、天羽々斬之剱に発する出雲太刀としており、体術は野見宿弥
                 の角力とする。 兵法は神軍として、天穂日尊以来の傳としている。
                  一門は平安から鎌倉時代には源氏に仕え、南北朝より室町時代には足利家に仕えた。
                 戦国時代には山名の一族として山陰地方に権を張り、末期には禁門を守護しながら倉吉に
                 本拠をもったが、織田信長との戦いに敗れて零落し、摂津國嶋下郡に隠棲した。
                  後に甲賀の森川氏と縁あってより、甲賀流忍術の内に併伝された。
                 内容は神道秘伝の神呪禁厭法、鎮魂帰神法、太占、神医等から軍法、武術に至るまでを含む。
                 伝書には草刈記・葛城記・熊野記等があり、神代文字で記され、特異な流儀である。

         ・真見夢想流軍術の沿革
                  流祖は九州住人、岡前出宗入道(岡村宗是入道とも云う)とする、知木利木・鎖・手棒・鎌など
                 を使用する武術である。大同年間に起流とされる鹿嶋・香取系の武術であり、真見流、心見流、
                 新當流・神當流と称した系もある。
                  中世には鈴木某が、手棒や鎖などを使用する生捕の法を大成し、真見流に追加した。
                 江戸期には中国地方を中心に伝えられ、捕縛の法としても行われていた。

         ・神傳不動流馗法の沿革
                  流祖は羽客僧の酔月翁了心とし、多賀大社不動院に属する坊人等に伝承した武術である。
                 幕末期の正称は神武天陣六馗法と云い、鉄鎖・棒・剣・長刀・居合や各種の特殊な道具を
                 使用する総合の武術である。
                  この坊人とは、主に現在の滋賀県甲賀地方出身で、配札や祈祷を主な業とした半僧半俗の
                 山伏であり、蒲生郡の人もいたが大半は、今の水口・甲賀・甲南・甲西・土山の人々であった。
                 江戸後期には近江、美濃、尾張、京都、大和、摂津、吉備地方等で行われていた流儀である。
                 これらの地域への流伝は、多賀大社信仰や勤皇運動とも関連があると考えられる。
                 当流は甲賀流忍術に併伝するが、幕末から明治期にかけて江州ではかなり行われていた。
                 明治六年には、佐藤庫三師伝の中村久次郎一門、百数十名で神社への献額も行っている。
                 同系に神傳実用流があり、備前の花房義制が甲賀の伴太郎兵衛等にも教伝している。
                 根来独身斎系・北条退山の真妙流や成瀬早之助の水月流とも関連ある流儀である。
                 また他に、神伝不動流と称する当流とは全く別系の、同名異流を継承されている方もおられる
                 様である。

         ・阿波賀智傳流鎌術の沿革
                  流祖は越前朝倉家の臣、阿波賀小三郎智傳であり鎌を使用する武術である。
                 阿波賀家は現在の福井市足羽に発生した朝倉家の一族である。
                 中條流剣術の系統を引いており、技法名に共通したものがある。
                 戦国期の鎌術であり、鎖鎌を主としている。
                 越前地方に伝承し、江戸時代は京都の宮侍、粟屋宮川家に伝へられた。

         ・一乗法骨法術の沿革
                  流祖はもと甲賀の住人、佐々木大学家次(高正)であり捕手主体の武術として、強法・骨法・
                 捕手などともいう。
                  佐々木流、北間戸流、大学流も同じで、一條不二法、一乗不二流、一乗不二法とも称する。
                 手木・強方・柔・捕縛・等々を中心に、剣・三道具・居合・弓などを含む。主に尾張藩と、その周
                 辺地域に伝承された。
                  当流は甲賀出身の尾張藩木村家及び、徳川慶勝公の武術指南役、岡本氏の傳である。

         ・竹内流殺格身之傳の沿革
                  流祖を竹内宿弥に仮託し、当身を主として構成された、格身殺之傳、死活傳とも称する武術
                 である。古代には、角力、拳打、手返、手乞等と称されていた、徒手格闘の武術を淵源とされて
                 おり、従って他の古流柔術や拳法の様に、種々の武器は使用しない。
                 急所の名称も独特なものであり、柔術によく採用されている揚心流系の名称は皆無である。
                 代々近江の竹内一族に伝えられ、江戸初期よりは竹内家の名跡を継承した、甲賀木村一族
                 を中心に家名と共に伝承された。
                  この中興祖を竹内茂右衛門途成と云い、木村家より改めて竹内の家名を名乗った。
                 当流は甲賀流忍術に併傳されており、木村、竹内、岡崎、伴一族等により伝承された。また
                 他に、竹内流と称する当流とは別系の柔術系流儀があり、現在も継承されている様である。