昼前位だったか・・
看護士さんが 少しばたばたし始めて 先生も来て
何か変化があったようで 処置をし始めた
その様子を だた部屋の片隅で見ていることしか出来なくて・・
少し落ち着いた頃・・
ご主人は? と聞かれ 今少し仕事の方へ・・昼過ぎには戻って来ます・・
戻ってきたら連絡して下さい と言われた
そして 今起こったことについて 少し説明された・・
昨日からの脳の腫れが引かなくて 逆にひどくなっている状態で
そのため 脳幹が圧迫され 今 心停止が起こりました・・
今までは人工呼吸器の力を借りて 自力で呼吸していましたが
今は呼吸器の力だけで動いています
もう 自発呼吸は出来ていません・・
とりあえず 早く来て・・と電話を入れた
待っている間 文乃の横に座っていた
何を考えていたのか覚えていないけど・・
その時 初めて涙が出てきた・・ 覚悟しなければいけなかった・・
戻らないんだ・・ もう文乃は助からないのか・・
その後 先生から改めて話があった
さっき起こった出来事について説明された
最終的に言われたことは・・
厳しいことですが 脳幹の機能が死んでしまった人は
最後には必ず亡くなります・・救命は難しい・・と
それが3〜4日後の人もいれば 長い人で2ヵ月位の人もいます
それは人それぞれで いつということは言えません
現実は 容赦なくやってくる・・
看護士さんや 婦長さんも心配して話しに来てくれた・・
私は こんな状態でも ずっと傍にいてほしい・・と言いました
婦長さんは うなずいてくれていました
その覚悟のときから 文乃は生き続けてくれました
私達のそばにいてくれてました
そして友達の想いにも 文乃なりに 必死に答えていたんだろうと思います
ありがとう 本当に ありがとう
この時の事を思い出し 書く事は やはり辛く勇気のいることでした
でも これを書かなくては 何も始りません・・
翌日のこと・・
なんだか朝のことはよく覚えていない
でも 何か食べておかなくては・・と 少し口に入れた
噛む気がおこらない
父さんは 仕事があるから とりあえず午前中は病院から出て行った
私は 絶対ここを離れたくはなかった
何も出来ず ただいることしか出来ないけど・・
体の向きを変えるたびに 口から血が混じった唾液が出るのを拭いてあげたり
涙が出るのを 拭いてあげたりした
弘一も 時々うろうろしながら いてくれる
その間も 学校の先生方も交代で下の待合室で待機してくれていました
ありがとうございます
心電図には たくさんの数字が・・
そして 点滴と たくさんの種類の薬で 文乃の命はつながれている
先生も 看護士さんも 頻繁に様子を見に来てくれる
それを 見ていることしか出来ない・・