12月21日
文乃はいい顔 平熱 手足は冷たいな・・

12月22日
今日は少し熱があるらしい 
手をさわるとすごく動いてくれる 辛そうだけど 動いてくれると 嬉しい
もうすぐクリスマスだね・・
文乃の普段のおしゃべりも聞けない・・
これからの夢も 進まない・・ あのピアノも聞けない・・
あのシュークリームも もう買ってきてくれない・・
鍋の時の あの嬉しそうな顔もない・・
今は 文乃の眠っている顔だけがある・


12月23日
弘一と泊まり・・  昼から文乃に逢いにきてくれた人がいる・・
ずっと話してくれた・・  大丈夫かな・・
久々に帽子かぶって 汗かいたね・・

12月24日
血圧少し低めかな・・
夜中 メールきてた・・ 最初また訳の分からないメールかと思って
消しかけたら・・ 違う・・
メリークリスマス!・・やった   良かったね・・!
で 母からは 一応 帽子プレゼント・・


12月25日
ちょっと顔が腫れてる気がする 左足むくんでいるな・・
傷はこれ以上悪くなくて 回復方向・・!切断なんてありえないよ!
でも かなり痛々しい・・ やはり体に力が入りすぎ・・

あやの・・時間は前にしか進まない・・毎日会って 奇跡なんて言葉は頭になくて
今日も会えた・・明日も生きててね・・って思いだけで 
良くなってね っていう思いがよぎってこない・・

この状態がいつまで続くのか・・今のこの瞬間は何なのか・・
これ以上良くなる事はないのに
 悪くなっていくしかないのに・・
でも 最後 文乃が そばにいなくなる日・・
目の前で もう見れなくなる日が来るのは怖い・・
その日は・・ 文乃が選ぶのかな・・

脳はもう死んでいる 呼吸も助けてもらっているだけ
薬で文乃の心臓は動かされている・・でもその薬の強さに 壊れず持ちこたえている・・
若い 強い心臓やね・・
まだ16才や・・中途半端やね 何もかも中途半端や・・
これからやのに・・まだスタート切ったところで
何も成し遂げてないよ・・

大切な二人の子供達・・一番愛すべきもの・・
その一つが 壊れていく・・


12月26日
お着替えして 手足洗って 垢もたくさん出て 気持ち良かった
顔もキレイ 鼻もキレイ  ・・外雨降ってきた・・
今日の看護士さん 清木場さん好きだって・・!
あの人の声がいいんだって・・ 良かったね 文乃・・!

そういえば 今もバスケやっている看護士さんもいたね
ポジションどこですか?って聞かれて答えられなかったよ・・


12月27日
今日は 昨日と違って 体全体に力が入ってなくて
楽な感じで寝てるように思う・・  この方がいいな・・
あんまり体動いたら 辛そうだから・・
ほんと 髪の毛ないし 寝顔は赤ちゃんの時と一緒やね・・
脳波の検査する・・ 今日はなんか落ち込むな・・

12月28日
今日は寒い・・また体に力入る・・
着替え シーツも変えた 足の傷の所 いつもより しる出てる気がする・・

12月29日
昨日から 左足のガーゼ取れていた
友達が作ってくれた 北陵ユニホームのお守り持たせてあげたら
やたら指と右足が動いた ほんと何か感じたみたいに思えた!
頭の所に吊るしてあげたよ
あと CDも聞いたよ・・指揮頑張ってたよね
ちょっと また目が開いてた 右目のふち 怪我してるな・・
指先とかすごくかさかさ・・力も入ってる・・

12月30日
血圧の薬が0.8から1.1に上がっていた 通常2位が限度らしい・・
左足の傷口もかなりましになってきている・・ それでも痛々しい・・ 
口元また切れて血が・・かわいそうに・・  今日も足がよく動く

答えがわかってることを 先生に尋ねてしまう・・
脳というところは やはり元には戻らないのですね・・?
脳幹部分はもう全然駄目で 他の脳も完全に死んでるわけではないが 伝達するための
機能は無理だろうと・・・
脳は まだまだ未知の世界で 我々も まだ不思議なことが沢山あります
脳は教科書通りいかないけれど だからといって 期待すると裏切られる・・

昼から 薬の量が1.4に増えた  汗かいてた・・  体動かしたらすごい汗で
血圧50位に下がった・・
文乃・・もうすぐ来年やで・・! 頑張れ・・!

12月31日
今日は血圧100以上ある・・
ずっと 音楽聴いて そばにいてた  今年も終わりやね
新年迎えられそうで良かったな・・ がんばろな・・
紅白も見たよ・・  文乃の好きな曲 歌ってたよ コブクロと倖田來未・・

2007.1.1
初詣・・ 行って 病院へ・・
いつものように クリームぬってあげて・・ 足の裏とかぬったらすごく動く・・
今日は泊まれない・・ゴメン  明日泊まるよ・・!



   

先生が持ってきてくれました
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病室の窓から
お守り・・ありがとう