「布に置かれた静物」洋画2 スクーリング.jpg  2001年
F30号(90.9X72.7cm)
キャンバスに油彩

   こいつもタイムオーバーの未完成品。
スクーリング中は先生が立ち替わり入れ替わり何人も、時には1日に合計10人近くほとんど洋画コースの先生全員がやってきて色々アドバイスをくれる。
でも、それぞれの先生によって言うことが180度逆の時もある。
 ある先生のアドバイスに従って書き換えていると、
別の先生が来て、前の方が良かったのになど と言われるのは日常茶飯事。
 でも、それぞれが自分の芸術観や、信条、感性が個性的な先生方ですから、僕は腹も立ちませんでした。むしろ、それぞれが真実で、無数の答えがある美術の世界の深遠さと、それぞれの先生の生きざまが垣間見えて面白かったです。
 自分の固定した絵の観念が広がっていくようでした。

 ただどの先生も究極言うことは一つ。
 
 「面白い絵」を描いて下さいでした。

 芸大に入って分かったことは、我々素人が感心する「上手な絵」、技術的な絵に先生方はまるで興味を示さないこと。
おお、面白いねぇが最上の褒め言葉でした。

これだけは、カルチャーセンターでは何十年通っても味わえない、芸大ならではの真理だと思いました。

 
    
      

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