造形基礎演習.jpg  2000年
B4(25.7X36.4cm)
紙に鉛筆

   人物がいるデッサンを描くのを嫌に思うことって少ないんですが、これは珍しく
苦痛に感じながら描きました。写真を描くのってつまらん作業です。描き込みたくても写真だから詳細に描けない。まして自分がコラージュで楽しく構成し尽くした後のものなど、何の新鮮さも感動もない。真ん中の女性が少し描くのが嬉しかったけれど。
 唯一、写真ではまとまりがなかったものが、同じタッチで描くので統一感が出ることかな。ただ、それはこの場合、異質なモノがぶつかり合うというコラージュの躍動感を消した残りカスのような気がしました。

 今、こうして書いていると、絵の持つ躍動感や画面で異質なものがぶつかるダイナミズムが自分は好きなんだなとつくづく感じます。色面による画面分割もそこにつながっているのだなと分かりました。
 
     
     



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