スタークラウド付近


スタークラウド付近

 いて座の少し上に星が密集した部分が見えます。それが「スタークラウド」と呼ばれている上の写真の星野です。写真には赤い大きな散光星雲が2つ写っていますが、その上の部分が、へび座に属するM16で、海外では「イーグル星雲」と呼ばれています。下の赤い星雲は「オメガ星雲」「白鳥星雲」などと呼ばれているM17です。大きな望遠鏡で覗くと、確かにギリシャ文字の「Ω」に見える星雲です。また写真下方には、バンビの横顔と呼ばれている部分も写っています。こちらの説明も併せて見ていただくと、位置関係がわかりやすいと思います。

 毎年夏になると撮影するこの領域。いつもより長めの露出で写してみました。
大きな散光星雲の部分以外は、単調に見えがちなこの領域も、じっくり写してみるとバンビの鼻先がボンヤリ赤いことや、首下にバンビの首飾りといわれる淡い星雲があること。M16からM17の間にもHα光を放っている淡い部分があることなど、多くのことが見て取れ、興味深い写真です。

 撮影条件
NFD400mmF2.8+ペンタ67にて撮影
EM-200赤道儀 BORG76ED+STVにて自動ガイド
露出35分 エクタロームE200
撮影地:奈良県下北山村付近
2004年4月29日撮影

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