創業20周年記念誌「すまいる」

 2.住むを実践する

 
ひとこと

少し観察されては如何でしょうか「ご自宅の安全・安心は企業の大小ではなく、企業倫理と技術力・経験から生まれます」戻る

 新商品・新工法は大丈夫?

 前段でも書きましたが、弊社では、新しい興味深い商品や工法が発表されても、注目は続けますが暫らくは静観します。それは、新商品の短所が次第に明らかになり、改良され、弊社建物の一部として問題を起こす可能性が無いか、又、設計上や修理改修の問題点も見極めた上、初めてお客様から要望があればご紹介させて頂きます。これは、工法や構造材に関しても同様の対応をします。

弊社経験の一部紹介

 私共は毎年必ず行われる住宅関連産業の展示会やセミナーに参加します。これは、過去の展示品との違いや改良点を確認し、新商品や従来の商品の開発改良に常に関心を持ち、施主様のあらゆる要望に対し、弊社として、しっかりとした裏づけのある意見が言える様、知識を蓄え、関連する技術面での対応を含め自己研鑽する為です。
 以前に便器メーカーのブースで、これまで通り機能ばかり増やした洋式便器の紹介がされていました。担当者の説明を聞いていましたが、私は「こんな機能をいくつ増やしても実際に使用されるのは数点だけですよ。それよりも便器の清掃のしやすさや清潔さを追及されては」と申し上げ、改良箇所を指摘をしながら私共の経験を話しました。翌年、展示会に行きますと、それが新商品として発売されていたのです。その後各メーカーが同様の機能を開発し、今では洋式便器の主流となっています。
 只、実際に取り入れてみますと、色々な不具合が発生しています。物によっては便利さを追求するが為に機能不良を起こし故障を繰り返しているケースも見かけます。
 便器はこれまで数十年に渡り新築当時のものが使用されてきました。しかし、ソフト面での機能を増やせば、それだけ耐用年数が制限されてしまいます。それらのギャップに真摯に取り組み改良を加えて、メーカーとしての義務を果たしているものこそ、今後生き残れる会社だと思います。

 この様に、展示会や展示場は商品を見せるだけのものでなく、お客様や工事店の生の声を引き出す場でもあり、メーカーの姿勢を確認する場でもあります。


<2014年4月作成、2014年11月現在確認済>

上に戻る