■旅立ちの前に ・四国遍路は50代半ば頃から、定年したら行ってみようと思っていた。その時は山歩きの延長線といった感じだったが、考えてみると、一人で山中を歩いていると神仏を感じることも数多くあり、四国遍路はその両方を兼ね備えているように思える・・・。それが私にとっての魅力なのかもしれない。 ・出発時期は本格的な遍路シーズンを迎える1週間ほど前頃と思い、3月12日(月)とした。 ・そのほか、宗旨が異なることもあって、どのように参拝するか、遍路の装束をどうするかなど幾つか気になる点があったが、礼儀として基本的な作法は行い、納経帳と遍路装束は遠慮させていただくことにした。納札は、お接待を受けた時や善根宿にお世話になったときに必要(名刺代わり)とのことなので、PCで1/2サイズで自作した。また、ローソク、線香は事前に購入して持参した。 ・宿泊はできるだけ多様な体験をしたいので、ネットなどから野宿、通夜堂、善根宿などの情報を入手したが、始めての経験なのでイメージがつかみにくかった。また、洗濯、充電などのため3日に一度程度の割合で民宿などへの宿泊も必要なので、そのための情報も収集した。 ※通夜堂は、歩き遍路が緊急時に一夜を明かすための施設で、境内のプレハブ小屋やお堂、使わなくなった施設の一部などをお寺が開放している。 ※善根宿は、一般の方が運営する歩き遍路のための施設で、プレハブ小屋、廃バス利用、家屋の一部を開放など多様で、費用も、無料、300円~500円、朝食付き1000円などとそれぞれ異なり、中には布施作業として、草引きや清掃、店の手伝いなどの軽作業を行なうところもある。 ※野宿できる場所はガイドブック、ネット情報などから調べたが、屋根もしくは庇があり、水、トイレが近く、人家に迷惑の掛らない場所となると、遍路休憩所(四阿)、道の駅、無人駅などに限定される。1番札所の案内所にいくと野宿一覧リストが貰えるらしい。 ・装備の総重量は13Kgになった。最初は15Kgで、何とか10Kg程度にしようと思ったが、季節の変わり目なのでシュラフは冬用(30年以上も前の代物)、ツェルトも必要だし衣類も何かと多くなって、なかなか減らない。悩んだ末、山登りに行くわけではないし、通夜堂、善根宿などでは基本的に火気は使えないので、思い切ってコンロとコッフェルを取り出して13Kgまで減量した。 ・靴はウォーキングシューズを新調し、2時間×4回ほど歩いた。登山靴と違って重さに対して足元がやや不安定なのが気になったが、多くの人が歩いている道なので大丈夫だろうと割り切った。 ・歩き遍路の情報について、私は事前に山と渓谷社発行の「四国八十八ケ所を歩く旅」を購入したが、ほとんどの方は遍路道保存協会発行のガイドブックを、事前もしくは一番札所の店で購入されているようだ。 ※現地で比較すると、保存協会の本は詳細な地図と宿泊施設やコンビニ ・その他、健康保健証のコピー、郵便局のカードを持参した。 |