小森まなみ 10thアルバム |
耳と心に優しい
「声の魔法」
、ホントにあったんだ・・・・・・
The Heartful Review
永遠の美
’声’
少女、
「マミ姉」
こと、
小森まなみ
の10枚目のメモリアル・アルバムです。
心の傷を癒してくれる不思議な魔法の声
を持つ「マミ姉」ですが、こんな魔法だったら抵抗せずに素直にかかりたいですね。
このアルバムで「マミ姉」の声に興味をもった人は、ぜひラジオ番組などで彼女本来の声を聞いてみてください。ふつう、歌のときのほうが特徴的な声になっていることが一般的なんですが、彼女の場合は地声のほうが強烈な個性をもっています。とても、
○十代の女性が出せる声だとは思えません
。
ま、それはおいといて、「マミ姉」の歌の特徴を一言で言うなら、 「ハートフル」 ということになるでしょう。彼女の代表曲として 『YELL(エール)を君に』 があります。この曲はタイトルどおり、「がんばれ!」という励ましの曲なんですが、「勇気づける」というよりは「見守ってあげる」という実にハートフルな曲調になっています。「激励」型のアップテンポの曲が多い 林原めぐみ とは対照的です。
このアルバムの最後には、
『I Love You』
という曲がボーナス・トラックとして収録されています。実はこの曲、ラジオ大阪のチャリティソングとして通信販売のみで限定販売されたものです。それも、申し込みを受けてから受注生産の形でCD化されたのですから、限定販売のタイミングを逃すと二度と手に入らないシロモノ……だったのです。
チャリティソングということで、シングルCDの購入代金は製作・郵送費を除いてすべて募金に回されました。名実共に「ハートフル」なこの曲が、
『Presage』
に収録されると知って私は歓喜しました。そう、私も入手のタイミングを逃してしまった一人だったのです。しかし……あらためて聴いてみて、歌詞をながめ、そして彼女のメッセージを読んだとき、私の中を衝撃が走りました。
「募金をすることなしに、CDを手に入れてしまっていいものだろうか」
と。
『Presage』 の曲はすべて小森まなみ自身が作詞しているのですが、他の曲とは明らかに歌詞の内容・言葉が違います。これは頭で考えて作れる歌詞ではありません。ラジオで流れていたころから、薄々「何かが違う」と感じていたのですが、 「とても痛かった時期に/涙から 生まれた/大切な大切な 1曲です。」 というメッセージを見て、「やっぱり」と思いました。おそらく「マミ姉」は、何か人生において辛いけれど大切な体験をし、そしてこの曲が生まれたのでしょう。でも、それを彼女に問いただすのはやめておきましょう。私たちにとって、 この曲がなによりの贈り物 であることには違いないのですから。
それはそうと、限定販売のシングルCDを購入することなく、 『Presage』 で初めて『I Love You』を聴けるようになった幸せ者の諸君(自分を含めて)、街で募金をしているのを見かけたら、限定CD購入代金と同じ 「1,000円募金」 すること!
(1999/06/27 追記)