Review No.A-011

ふたつの
スピカ
TwinSpica

(C)柳沼行・メディアファクトリー/NHK・NEP21・総合ビジョン
NHK教育テレビ 毎週水曜日深夜0:25 放映終了(2005/2〜2005/6)

前置き

 時期が時期だけに、初めに前置きさせていただきます。
  無人惑星 サヴァイヴ』 に続き、NHKアニメのレビューとなります。 何かと噂が飛び交っているNHKですが、純粋にアニメ作品として見たときの感想を書いてみたいと思います。

それでは

 いかにも NHKっぽいアニメ ではあるものの、最近のアニメに多い 心理描写の要素も少々感じられる作品 となっています。 「ロケットの墜落事故の巻き添えで母親を亡くした少女アスミが、同じロケットに乗っていて命を落としたパイロットの魂 (通称、ライオンさん) と出会い、宇宙の素晴らしさに感動し、夢を引き継ぐ形でパイロットを目指す」 のですが、これだけでも心理描写なしでは語れないというのがわかると思います。

 で、作品自体のほうですが、 あまり見せ場をつくることなく、実に淡々とストーリーが進んでいく もので、正直拍子抜けという感があります。 (継続して見るかどうかを考えたほどですから・・・) が、 わざと表現を押さえ気味にしているのでは 、と思われる節もあるので、 今後の展開によっては、ガラっと雰囲気が変わる可能性 もあります。なにしろ、物語の発端となるロケットの墜落シーンでさえ、印象に残るような画像やセリフがほとんど使われていないのですから、 「あえて描いていない」 としか考えられませんよね。
 このアニメの最終評価がどうなるかは、その転換点 (あればの話ですが) 以降のストーリー次第ですね・・・とか書いているうちに、なんとなく 起伏の少ない展開が快感に 変わっていくから不思議。意外と 「静かに語りかけてくる」 ものが、この作品にはあるのかもしれませんね。


 あと、直接内容とは関係ないのですが、 オープニングテーマの 『Venus Say』 は本編とはうって変わって アップテンポで印象的 な曲となっています。さらに、 歌詞がかなり挑戦的「未知の分野に挑む困難」 をうたっており、これだけ聴くと 「どんな話だろう」 と大変興味を引かれるオープニングとなっています。今のところ、本編とのギャップが激しいですが・・・とか書いているうちに、やってきましたよ 「転換点」 かもしれない事件 が! この先、いったい何が!? ・・・ってことで、スタートから2ヵ月あまりたったところでは、 「今後に期待」 ということでよろしいかと。


おことわり

 衛星放送ではレビュー文執筆前にすでに全話放映完了となっていますが、本レビューは地上波放送のスケジュールにもとづき作成しております。そのため、放映途中であることが前提のレビューとなっておりますがご了承ください。

(2005/04/24)

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