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Let's try!(体験記いろいろ)

キャッチセールス(国内編)

体験時期 社会人1年生の時  2002/4/1 write 


とある、給料日。
会社帰りにウィンドウショッピングしようと街に出た私に
「ねえねえ彼女今時間ある?」
茶髪のちょい背の低めのイケメン兄ちゃんが私に声をかけた。

用は無いがナンパかと思いうざいので
「7時に友達と待ち合わせしてる」と軽く嘘をつく。
「あと30分あるやん。時間は取らせないから・・・。
ねえ、エステとか興味ある?
今キャンペーン中なんだけど、話だけでも聞いてみない?」

なんだ、ナンパじゃないのかと心の中で残念がる。
兄ちゃんがちょっとかっこよかったのと、
好奇心がムクムクと湧き上がったのとで
これがキャッチセールスか〜!経験のためにひっかっかってやるか
と、30分だけの約束でついていくことにする。

「ほらあそこ、すぐそばだから・・・」と近くのビルを指差す。

へんぴなとこだったら怖いけど、クーリングオフも知ってるし無問題。
それにどんなセールスもちゃんと
口先三寸でかわしちゃうわよ。


「ねえ、彼氏とかいる?
よかったら今日じゃなくてもまたお茶でも飲みに行こうか?
携帯NO教えてよ。ダメ?俺Hうまいよ!

をいをい(-_-メ)イキナリそんなでOKするやついるのかよ。

キャッチかナンパかどっちなんだよ、こいつ。
でも、後でもうちょっと考えよ・・・
モチロン丁重にお断りする。

ビルの5階らしく、エレベータに乗る。
「ここだよ。」とドアを指差すと
「○○美容研究所  ○×○x○」と書いてある。
聞いたことないし、研究所ってのがあやしげ(ーー;)。

兄ちゃんがドアを開けると
「いらっしゃいませ」と女性がでてくる。
「じゃあ、お願いします。」と引き渡されてしまった(-_-;)。
「またね(^o^)丿。」

えっ!なんじゃ。おまえが対応するんじゃないのか「ちぇ!」
イケメンで客を釣るのが手なのか。
あれであの兄ちゃんは自給いくらなんだろう(ーー;)。
たまにはナンパの方に引っかかる子もいるんだろうか?


中に入ると応接セットに座らされた。
私の他に先客が2人いた。

あーあ、あの人、身を乗り出して聞いてるぜ(-_-;)
年齢が年齢だから必死なんかなぁ・・・。
ちょっと痩せなきゃ、痩身でも付け込まれるよ。

カルテを持った女性がにこやかに現れた。
それにやるときは現金で払う主義なんです。
私の担当は結構若い。甘く見られたのだろうか。


くるならきやがれ!お手並み拝見。
甘く見てもらっちゃ困るね。
入社1年目で「5年くらい働いてるようだ」と言われてるんだぜ。


カルテにしたがって、住所や仕事、趣味等をを聞く。
住所、氏名、年齢はモチロン嘘。
職業は学生と答える。(お金が無いことを誇示)

次にお肌の状態確認。
「色が白いですね。うらやましいくらい。
でも今は良いけど気をつけないとしみが出来たりしますよ。
まだ若い?25歳が曲がり角?人によりますからね。
今は20歳と言われています。
しかも趣味がスキーというのは危険ですね。
早くからケアしておいたほうがいつまでも美しい肌でいられますよ。」
と誉めた後、不安感のジャブを浴びせられる。
が、興味なさげに「は〜」と聞き流す。

「毛穴が開いてますね。きめ細かい肌だとよりきれいに見えますよ。
え、お化粧してない?面倒くさい?
ではケアもあまりされてないのでは?
洗顔はどのようにしてますか?洗った後ツッパリ感は?」

え??洗顔?いつもしているように説明する。
もちろん洗顔直後はつっぱるし (ーー;)

「手で擦ってはだめです。お顔に触れるのは洗顔料の泡だけ。
泡でふんわり丁寧に洗わないと、お肌が傷つきます」。

へ〜!これにはちょっと感心。イヤイヤいかん!

「ふくのはどのように?こすってますね。
上質のタオルで押さえるように、擦ってはダメです。」

「じゃあ、今後気をつけます。」と返事をすると
その後もたたみかけるように私の間違った美容法の
揚げ足をとりつづけ連打を浴びせる。

ちょっとためになるかも。引き込まれそう(ーー;)

KOされると困るし、きりがないからそろそろ終わりにしよう。
でも勉強のため、値段だけは聞いておこう。
「で、おいくら位するんですか?」
「申込金が5万円のところ、キャンペーンで今は無料です。
施術料は1回1万円で20回からとなっています。
ここで使う化粧品と自宅でもあわせて置いていただく化粧品が
種類によりますが、10万円からです。
いえ、一回一回もって来て頂くのは大変でしょうから
両方で20万円になります。
がこれもキャンペーンで半額になってます。
高い?使ってみればわかりますが
市販の化粧品とは・・・うんぬんかんぬん
(専門用語を駆使して延々と良さを強調)
こちらの分は20回分で余ったら自宅でも使っていただけますし
継続の場合はそのまま使っていただけます。
期間?6ヶ月ですが、みなさん週2回くらい通って
いただいてますので、2ヶ月〜3ヶ月というところですね。
ええ、一括前払いになってます。
分割だと割引きがなくなりますので・・・」

30万円 (@_@) (@_@)!
はたちそこそこでそんな金あるかい(-_-メ)!
さっさと帰ろう・・・。

「そんなお金ないです!」きっぱり!!!どだ!
「大丈夫。ローンもありますよ。
大金ですからね。みなさんだいたいローンですよ。
お小遣いの範囲で返済できますよ。」

うっ!(@_@) それはそうだ・・・

「そんなローンなんて・・・。
現金で払う主義なんです。
家に帰って母に出してもらえるか相談してからにします。」

これでどうだ(^O^)!

もう○○才でしょう!りっぱな大人なんですから・・・
親に出してもらうなんて!!!
自分のことは自分で決めないと
○○才にもなって親に相談しないと
決められな・・・


カチン!ブチッかもしれない (-_-メ)

いきなり立ち上がり、

「え〜え〜そうです!
私は○○才になっても親に相談しないと
なんっにも決められないんです。
それに、約束があるので7時までって言ってあったのに。
時間ですので帰えらせてください。
いえ、帰ります。」

私のあまりのきれっぷりにたじろいだ隙をついて
ドアにむかって歩き出す。

「イナバ様ちょっと。失礼いたしました。」
呼び止めるのを振り切って小走りにドアの方へ。

いまさら謝ってもおせーんだよ。バーカ (-_-メ)!!

途中ふと、商談中の先客の一人の女性に目をやると
既にローンの契約書に書き込んでいた。

あーあ、つかまっちまったのかよ。だめじゃん!

しかも給与明細が机の上に置かれていた。
げっ!・・・見覚えがある。
「う、うちの社員じゃん!!(@_@)(@_@)」
今日もらったばかりだから持ってるのはわかるけど
をいをい!あんたいい大人がこんな怪しげなとこ・・・
もっと大手のとこがあるだろう。

でも人には構ってられないので、
さっさと立ち去りエレベーターに乗り込む。

一応対応していた女性がついて来てて
「ありがとうございました。
よろしければよく考えてまたおいで・・・」

深々と頭を下げるのを無視して「閉める」ボタンを連打。
は〜、アブナイ、アブナイ(-_-;)。

やっぱプロだなぁ〜。
最後の一言を覗いてはね・・・
これを教訓に危ないとこには行っちゃだめだなぁ
と心に決めたのに
数年後またやってしまうのでした (-_-;)。

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まだまだ未熟な頃のMIOうさぎの体験でした。
ってその後もずっと未熟だろ!!

END