Das Kochbuch der Sabina Welserin

 

           

                     

著者であるサビナ ヴェルゼリンについては1553年にこの本を著したこと以外は、よく分かっていない。ヴェルザー家はフッガー家と並ぶ中世ヨーロッパのアウスブルグの大富豪一族である。ヴェルザー一家にはザビーナが二人存在し、一人は1532年に生まれアウグスブルグのコンラート ヴォーリンと結婚、1599年に亡くなっている。あとの一人は1515年に生まれレオナルド ヒルスヴゲルと結婚、1576年に亡くなっている。ふたりのうちどちらが料理書を書いたのかは分からないが祝祭日や休日のために、家族に喜ばれる手の込んだ特別な料理を取りまとめた、数少ない貴重なドイツ料理書のひとつである。

                                           http://www.daviddfriedman.com/Medieval/Cookbooks/Sabrina_Welserin.htmlから閲覧できます。

                                                                     Valoise Armstrong氏 訳。

 

 

 

 

 

三位一体の聖なる神の御名において

私、ザビナ ヴェルゼリンは

この料理書を書き始めた。

神は与えたもうた

神の愛と智と知性と分別を。

神は今もここにあらせられる。

未来永劫、神とともにあることを。

 

 

アーメン          1553年

 

 

 

 

 

 

 

 

                              目次

 

 



1 蒸したシャポンを作る
2 ガラスの容器の中にメンドリ又はシャポンを入れた料理を作る
3 色々な色の料理
4 狩猟鳥をペッパーソースでマリネする
5 どのようにワイルドボアの頭をクックし、又そのソースはどのように作るのか
6 イエローソースを作るには
7 ヴェニスンの後ろ脚を入れるソースを作るには  
8 狩猟鳥と小鳥の、リンゴ使ったソースを作る
9 狩猟鳥又はトリのイエローソースを作る
10 ガチョウの臓物を料理する
11 イエローペッパーソースを作る
12 ボアの頭を料理する
13 詰め物をしたトリを料理する

14 小鳥を料理する
15
ガチョウを用意して血を

16 ガチョウの血を取って
17 ガチョウのスープを作る
18 しっかりとローストした若いガチョウ  
19 野兎の壷で煮る
20 素晴らしく肥った鶉をローストするには  
21 レバーの料理  
22 素晴らしいマジパンを作るには
23 サラダに向いたソーセージを作る
24 ツェルフェラートをどのように作るべきか
25 立派なブラッドブルストを作るには  
26 素晴らしいレバーブルストを作るには

27素晴らしい塩漬けタンを作るには。1月に作るのがよい、そうすると1年間保存が効く
28 素晴らしいヴィネガーを貯蔵し絵億と長い間強くて素晴らしい状態のままである。ステットリネン店のレシピから
29 狩猟肉を長持ちさせるには
30 ジェノベーゼタルトを作る
31 ラヴィオリを作る  
32 仔牛の肉を長く保存するには
33 コンスタンスの司教である慈悲深いリンダオ候からの乾燥タラを調理するには
34 乾燥タラのマスタードを作る  
35 立派なバービィアニッシュタルトを作る
36 イングリシュタルトを作る
37 素晴らしいアペタィザーを作るには
38 ニワトコの花のプディング  
39 ブループディングを作る
40 ピーの料理を作る
41 カヘルムメスを作る  
42 ボールの中にプディングを作る
43 イチヂクのプディングを作る
44 ワインプディングを作る
45 肺のプディングを作る
46 サワーチェリープディングを作る
47 平鍋からこぼれるプディングを作る
48 ザリガニを料理する  
49 素晴らしいアーモンドプディングを作る  
50 グレーププディングを作る  
51 アーモンドシャンタレル
52中身を出した卵を作る

53 バターでフェンスを作る

54 エッグプディングを作る
55
雪を作る
56
盛り付けたゼンメルを作る
57
ゼリーフィッシュを透明にするには
58
豚の燻製を作る
59
素晴らしい牛の燻製を作るには
60
仔牛のパイを作る
61
あらゆる形をしたパイができるパイペイストリィを作る

62 フィッシュゼリーはどのように作るべきか
63 ゼレナ(Zerena)をどのように準備すべきか
64 マス、カープ、sebinger、又はブリームのパイペイストリィを作る
65 パイペイストリィのドウ
66 狩猟肉のパイ  
67 狩猟肉のパイ  
68 マルメロのパイを作る  
69 シャポンのペイストリィ  
70 乾燥又は生のプラムのタルト
71 別の生のプラムタルト
72 サワーチェリー、チェリー、ホワイトカラントで作るタルト

73 ペアタルト  
74 アップルタルト
75 別のアップルタルト
76 アーモンドタルト
77 レバータルト
78 エッグタルト
79 アップルタルト
80 ペアタルト  
81 アーモンドタルト
82 スプリッツゲバッケン
83 貴方が立派なポケットバンを焼くには
84 フェセール
85 ゼンメルのような立派で大きなバンを焼くには
86 素晴らしいシュトロイバンをフライして焼くには
87 ペアタルトを作る  
88 型に入れてフライしたペイストリィ
89 ストロベリータルトを作る
90 ヘッドレタスの上にニワトリを置くには
91 別の狩猟肉のパイ
92 蜂蜜の中に入れたビターオレンジのプリザーヴを作るには
93 グレープタルトを作るには
94 素晴らしいアーモンドプディングを作る
95 素晴らしく膨れたドーナッツを焼くには
96 チーズバンを作るには
97 チキンパイを作るには
98 小さなトリを入れたペイストリィを作るには

99 白いラウテンステルチェンを焼く
100 アーモンド又はシロップを使ったペイストリィを作るには
101 アップルパフを作る
102 スノウボールを焼く  
103 ライスバンを作るには
104 エッグタルトを作るには  
105 米を1/4ポンド、潰したアーモンドを3ポンド
106 ハーブタルトを作る
107 マルメロのタルトを作る  
108 ホワイトタルトを作るには
109 立派なパイクを料理するには
110 別の方法でパイクを料理するには  
111 アーモンドチーズを作るには
112 アーモンドプディングを作る
113 素晴らしいペアプディングを作る
114 包まれた鳥を作る  
115 ライスタルトを作る
116 アーモンドタルトを作る  
117 チョップしたニワトリを料理する
118 イエローソースの中に入れたウナギを料理するには
119 ボイルしたダンプリングを作るには
120 あったかい狩猟肉のパイを作るには
121 イタリアンタルトを作る
122 クリームタルトを作る
123 非常に素晴らしいサワーチェリータルトを作る  
124 非常に素晴らしいアップルタルトを作る
125 ローストしたリンゴで素晴らしいタルトを作る
126 ニワトリを上手に柔らかくローストする。ドクターモーゼルのレシピより
127 素晴らしいブレッドプディング
128 エッグタルトを作る
129 溶き卵を使ったエッグタルト  
130 サワーチェリータルトを作る  
131 ペアタルトを作る

132 シナモンタルト  
133 ハーブタルト  
134 クリームを使ったペイストリィ
135 エッグタルト
136 ブレッドタルト  
137 エッグタルト  
138 アーモンドタルト  
139 グリーンタルト
140 アップルピロウ
141 食事のためのシュトロイベンを焼く
142 小さな焼いたバン
143 アーモンドタルト
144 食事のための小さなケーキを焼く  
145 エキゾチックなペイストリィ  
146 ニュウルンベルガーペイストリィ  
147 素晴らしいペイストリィ
148 素晴らしいスープ
149 ボヘミアンピーを作る
150 クリームプディングを作る
151 素晴らしいレープクーヘンを作る
152 素晴らしいローストを作る
153 イースターラムを調理する  
154 他の方法で作るラムの料理
155 ローズマリーを入れたニワトリの料理
156 グレーププディングを作る
157 仔牛又はメンドリを料理する
158 トリのソース  
159 ヤマウズラのソース  
160 フラットケーキを作る  
161 ホワイトシュトロイゼルを焼く

162. スプリッツゲバッケンを焼く
163
ニュールンベルガーのレープクーヘンを作る
164
大きなニュールンベルガーレープクーヘンを作る  
165
サワーチェリーパイを焼く 
166
リンゴをふっくらと焼く 
167
ヴェニスンのソーセージを作る
168
魚をマリネする 
169
魚のゼリーと乳のみ豚をバスケットの中に作る
170
ボイルしてグリルしてフライする
171
パイクに詰め物をする 
172
メイバターの中でパイクをクックする 
173
懺悔の火曜日のドーナッツをニュレンバーグで作るには 
174
酸っぱくならないようにビールを長持ちさせるには
175
カラントのヴィネガーを作る 
176
素晴らしいメイケーキを作る 
177
アップルタルトを作る 
178
別のタルト
179
ホワイトソース
180
砂糖のholliplen
181 25
年目に当たる1548年の1月にロヒテンベルグ伯のマスターコック

182 ホワイトアスッピクを作るには
183
ブラマンジェを作るには
184
ビターオレンジで温かい料理を作る
185
ホワイトシュトロイベンをフライするには
186
ハーブタルトを作る
187
ミルクタルトを作るには 
188
デイツタルトを作る
189
アーモンドタルトを作る、マスターシモンのレシピから
190 holliplen
をフライする

191 ハンガリアンソースの中でパイクを料理する 
192
パイクに合うポーランドソースを作るには 
193
ニワトリのダンプリングを作る 
194
マスタード
195 Milchköpfe
を作る
196
ブリゼッテンは次の方法で作る
197
オイスターを調理する
198
輪の上にアスピックを作る、マスタークック、シモンのレシピより
199
スパニッシュペイストリィを作る 
200
レーズンタルトを作る
201
シャポンとレモンを料理する
202
スモークタンを作る。イェルグ フッガー氏のレシピより
203
ミートアスピックを作る
204
熟れていない葡萄のヴェルジュを作る
205
マルメロのブレッドを作る

 

 

 

 

 

1.  蒸したシャポンを作る

立派なシャポンを一羽、又は数羽、クローヴ、ナツメグ、メイス、シナモンスティック、ジンジャーを用意する。塩を少量用意する。そのあと、シャポンがちょうど入る大きさの錫のポットを用意する。蒸気が漏れないように封をする。次いでシャポンの上にマラフォシア又はレインファルといったスイートワインを適量振りかける。シャポンを入れたポットをボイルしている鍋の中に入れる。3又は4時間クックする。水が中に入らないようにしっかりとシールする。ドウで蓋を貼り付けて小さな麻の布で周りを縛る。これで素晴らしい料理が出来る。

 

2.  ガラスの容器の中にメンドリ又はシャポンを入れた料理を作る

シャポン又はメンドリを、特に大きいものでない、あるいはオンドリを用意する。しっかり熱湯をかけてきれいにする。湯をかけたら首の辺りの皮を指の長さに切り開く。皮を傷つけないように、首を皮から引き剥がす。同じ方法で羽からも皮を取る。正面の細かい骨は皮の中に残しておく。そのあと、頭と脚は皮の中に残るように皮を膝のところまで引っ張る。シャポン又はメンドリの大きな骨と肉は取り、皮の中を空にする。白い絹の糸を用意してシャポンを縫って口を閉じる。ガラスの容器の中に脚を一本入れ、残りの脚も入れる。脚に鉤爪があれば切る。次に皮を中に入らない頭のところまで入れる。そこで頭を切る。

シャポンの肉を小さくチョップする。細かくチョップしたら卵を1個、スパイス、サフランを少量、ローストする際に小さなメンドリに詰め物をするくらいの量を入れる。じょうごの口を使ってシャポンの中に詰める。シャポンの皮の中が元の大きさになるまで詰める。ガラスの容器をポットの水の中に入れてクックする。これが正しい方法である。

ニワトリを殺し、またはシャポンを準備したら、正面の皮を破らないように殺す。皮を裂かないようにそのままの状態であるように気をつけて料理を続ける。

 

3. 色々な色の料理

それぞれの部分が違った色している料理はこのように作る:ニワトリを金串に刺してローストする。詰めてローストしないこと。ローストしたら6つの色を作る。白は:卵白を用意して小麦粉を少量入れて薄いバターを作る。茶色は:サワーチェリージャムを用意して卵と小麦粉を入れて茶色のバターを作る。黄色は:卵黄、小麦粉、サフラン卵を3-4個用意してバターを作る。グリーンは:パセリを卵といっしょに布で濾して粉を入れてバターを作る。黒は:粉と卵でペイストを作り溶き卵の中に一晩入れて粉にしたクローヴをその中に入れると真っ黒になる。5つの色を作ったらニワトリに塗って長い間熱くしないように気を付ける。色が乾いて付いたら金串を抜いてディシュの上に他のローストした肉といっしょに並べる。

 

 

4. 狩猟鳥をペッパーソースでマリネする

新鮮な狩猟鳥を水2ワイン1を入れた中でボイルする。ボイルしたらピースに切ってペッパーソースの中に並べる。その中でしばらくコトコト煮る。(ソース)を作る。ライブレッドを用意して固いクラストを取り除き、パンを指の太さ、パン一塊の長さのピースに切る。火の上で両サイドが黒くなり始めるまで茶色に焼く。それをすぐに冷水の中に入れる。水の中に長い間入れておかない。その後それを鍋に入れてその中に狩猟鳥をボイルしたブロスを入れる。布で濾してタマネギとベーコンを細かくチョップする。いっしょにクックしてペッパーソースの中に入れる。ペッパーソースでよく味をつけてコトコトと煮てヴィネガーを入れるとすてきなペッペーソースが出来る。

 

 

5. どのようにワイルドボアの頭をクックし、又そのソースはどのように作るのか

ワイルドボアの頭は水の中でしっかりとボイルすべきである。ボイルしたら火床の上においてワインを塗る。そうするとワインの中でクックしたように見える。そのあと、ブラック又はイエローソースをそれで作る。ブラックソースを作るには、小さな脂を熱して小さなスプーン一杯の小麦粉を脂の中で熱して良質のワインと質の良いチェリーシロップをその中に入れる。黒くなるように砂糖、ジンジャー、ペッパー、シナモン、グレープ、レーズンそれに細かくチョップしたアーモンドを入れる。どんなに素晴らしく見えても味をチェックする。このように作る。

 

 

6.   イエローソースを作るには

ブラックソースと同じ様に作るが、シロップの代わりにサフランを用意してクローヴをその中に入れない。その様にすると素晴らしいソースが出来る。

 

7.   ヴェニスンの後ろ脚を入れるソースを作るには

後ろ脚をラードしてしっかりとローストしてそのソースを作る。Reinfalを用意してチェリーシロップをその中に入れる。レープクーヘンを脂の中でフライして質のよいリンゴをチョップする。アーモンド、クローヴ、シナモンスティック、ジンジャー、カラント、ペッパー、レーズンをいっしょにクックする。サーヴする時には上にソースをかける。ボアの頭をマリネするには水2、ヴィネガー1/3の中でクックする。豚の頭もこれと同じ方法で作ることが出来る。

 

8.   狩猟鳥と小鳥の、リンゴを使ったソースを作る

質のよいリンゴを用意して皮を剥き、グレイターで卸す。(火)にかけた平鍋の中に脂を少し入れて熱し、その中でローストする。そのあと良質のワイン、砂糖、シナモン、サフラン、ジンジャー、を入れていっしょにしばらくクックする。これで準備は出来た。小鳥を最初にボイルしてそれから脂の中でローストする。

 

9.   狩猟鳥又はトリのイエローソースを作る

まづ脂を平鍋に入れて粉を入れてフライする。ワインとその3倍の量のブロスを用意して平鍋に入れそこにジンジャー、ペッパーを入れて黄色い色を付ける。これで準備が出来た。

 

10. ガチョウの臓物を料理する 

ガチョウの血を用意して。脚、羽、胃袋、それに首を用意して水とワイン半々の中でボイルする。ライブレッドを卸して脂でフライする。ガチョウの血とワイン、ガチョウをクックしたブロス、砂糖、ジンジャー、ペッパー、シナモン、クローヴを入れてこのペッパーソースを長時間、少なくとも3時間クックする。脂の中でタマネギを茶色にしてその脂をペッパーソースの中に入れる。サーヴする時にはその上にジンジャーを振りかける。

 

11. イエローペッパーソースを作る

次のように作る:良質の粉を脂の中でフライする。ワインとミートブロスを入れて調味料を入れる。ファストデイであればミートブロスの代りにピーブロスを用意する。

 

12. ボアの頭を料理する

大きな又は小さなボア頭を用意して、水とワインの中でボイルする。クックしたら頭の骨が全てつながっているが調べて頭の骨から肉をすっかり取り去る。頭の皮を注意をしてひきはがす。肉から(筋を)取ってボアの頭の肉を細かくチョップする。平鍋に入れてペッパー、ジンジャー、少量のクローヴ、ナツメグ、サフランで味をつけて頭をクックしたブロスの中に入れ、火にかけて熱する。そのあと、クックした頭を用意して白い布の上に置く。その皮を布の下に並べる。次いでチョップした肉を再び頭の上に広げる。引き剥がした皮でそれを飾る。1つの頭から十分な量が取れないときはふたつから皮を取ってまるで完全な1つの頭であるかの様に頭をしっかりと飾る。そのあと鼻、耳を布から取り、まだ熱いうちに布を使って歯を取り出し、頭がそのままの形で残るように一晩そのままにしておく。朝に頭の布を切ると全ての物がそのままの形で残っている。リンゴを刻んだもの、アーモンド、レーズンといっしょに並べると威厳のある料理が出来上がる。

 

13.   詰め物をした鳥を料理する

次のように料理する:小さな野鳥を用意して脚をつけたまま卵を詰める。挽いたアニスとトショウの実を入れて強い臭いを消す。鳥の頭と脚は付けたままにして金串を刺してローストする。乾燥しすぎないようにする。ボールの中にreinfalで甘い鳥のソースを作る。この方法で他の鳥にも詰め物をすることが出来る。

 

14.   小鳥を料理する

小鳥を用意してブロスの中でコトコトと煮る。そのあと鳥野一部を取り、モルタルの中ですり潰す。又トショウの実とキャラウエイを入れて布で濾し、味付けをしっかりとする。平鍋の中でボイルしてクックしたトリの上にかける。一度ボイルしてからいっしょにクックするということである。

 

15. 

ガチョウを用意してタマネギ、皮を剥いたマルメロ、ペア、それにベーコンを詰める。金串に刺してローストする。

 

16. 

ガチョウの血を取って用意したあと、その中にワインと水を入れて脚と手羽をクックする。ライブレッドを卸して脂の中でフライする。味を付ける。次いで:トーストしたsemmel※を用意してワインといっしょに布で濾す。同じようにガチョウをクックしたブロスも濾す。細かくチョップしたタマネギとベーコンをいっしょにローストする。脂を入れて味をしっかりと付ける。

 

ゼンメル:ブレッチェン、シュリッペ、ヴェッゲンなどと呼ばれている白い小麦粉・塩・イースト・水で作る小型のパン。

 

17.   ガチョウのスープを作る

次のように作る:大きな平鍋を用意して、ガチョウをローストしている間その下に置いて脂を受ける。そのミルク(ディッピング)を砂糖といっしょにコトコトと煮る。トーストしたパンをその中に入れる。

 

18.   しっかりとローストした若いガチョウ

ガチョウのレバーとプラムを10個用意してガチョウの中に入れて下を縫う。スピットの上に置く。これで良い。サーヴする時に開ける。

 

19.   野兎を壷で煮る

野兎を用意してワインとヴィネガーで血を洗い、きれいな容器に入れる。野兎をピースに切る。正面の肉を血でクックする。ワイン又は水を用意して血が固まらないように、血と混ざるまでかき混ぜる。細かく卸したライブレッドを用意して脂の中でフライし、壷の中で煮た野兎の中に入れる。よく味を付ける。又肺とレバーをピースにチョップしてライブレッドといっしょにローストする。それを壷で煮た野兎の中に入れる。

 

20.   素晴らしく肥った鶉をローストするには

葡萄の葉を用意して巻きつける。出てくる脂を塗ると中に脂が残る。

 

21.   レバーの料理

ラムのレバーを用意して小さく仔牛のスイートブレッド大のピースに切る。周りを小さなラムの大網膜で包み、金串を刺して小さな鳥のようにグリルの上で焼く。

 

22.   素晴らしいマジパンを作るには

アーモンドを1/2ポンド用意して一晩冷たい水の中に浸す。朝に取り出す。次いで油っぽくなるまでよく潰す。ローズウォーターを少量注ぎいれて更に潰す。再び油っぽくなったらその上にローズウォーターを少量注ぐ。油っぽくならなくなるまで繰り返す。そしてアーモンドを出来るだけ細かく潰す。砂糖を1/2ポンド用意して全て入れるのではなく少し残して潰す。砂糖とアーモンドをいっしょにしっかりと潰したらボールに入れて小さな箱からフタを取って再び戻せるようにふちをすっかり緩める。そうしてフタと縁を取り外す。ワッフルを用意して丸いペイストリィの大きさに作る。上のアーモンドペーストをワッフルの上に指で広げる。指をローズウォーターで濡らしながらアーモンドペーストを取っておいた砂糖の中に突っ込む。その後、手で均一に延ばしたら取っておいた砂糖を用意してシーヴを通し、マジパンの上に撒く。小さなブラシを用意して砂糖が溶けるようにローズウォーターに浸してマジパンの上に散らす。次いで焼く。焦げないように時々チェックする。全くの白色に仕上げる。油が含まれているので合計1/2ポンドのアーモンドが要る。

 

23.   サラダにあった素晴らしいソーセージを作るには

ポークを10ポンド、ビーフを5ポンド用意する。常にポークを2、ビーフを1の割合で用意する。合計15ポンドの肉に対して塩を8オンス、粗く挽いたペッパーを2 1/2オンスを、肉をチョップしたらその中にダイスに切ったベーコンを2ポンド入れる。脂の量はポークの肉質に応じて加減する。ベーコンは背の方を使い腹側のベーコンは使わない。ソーセージは固く詰める。早く乾かした方がよい。ベーコンが溶けないように煙の中ではなくオーヴンの近くでもない居間又は台所に吊るす。三日月が出ている期間につくり、ミンスした肉をしっかりと詰めるとソーセージの質が長い間変わらない。ソーセージは上と下を縛り、両端を吊るせるようにリボンで固く縛る。そして2日毎に上下を入れ替えてしっかり乾燥したら布で包んで箱の中に並べる。

 

24.   ツェルフェラート※をどのように作るべきか

ポークを4ポンド、脚の柔らかい部位から取る。それにベーコンを2ポンド用意する。細かく刻んで塩を3オンス、卸しチーズを1ポンド、ペッパーを1 1/2オンスそれにジンジャーを1/2オンス入れる。チョップしたら煉って次のものを入れる。シナモン1 1/2オンス、クローヴ1/4オンス、ナツメグ1/4オンス、砂糖1オンス。ソーセージの皮はきれいでなければならない。そしてあとで黄色い色を付ける。これにはサフランを1/4オンスあれば十分である。両端を縛って約1クオートの新鮮な水を注ぎいれる。塩、ジンジャー、ペッパーの総量は追加すべきではない。先ず味をみてそれに応じて味を付ける。卵をクックするくらいの時間クックする。スパイスと塩は各人の裁量に任せられるべきである。まず試みなければならない。

 

※スパイスを効かせ、スモークしたソーセージ。

 

25.   立派なブラットブルストを作るには

ポークを4ポンド、ビーフを4ポンド用意して細かくチョップする。ベーコンを2ポンド混ぜたらいっしょにチョップして水を約1クオート注ぎ入れる。また塩とペッパーを加えたり又、素晴らしいハーブを入れたいのであればセージとマジョラムを用意すると素晴らしいブラットブルストができる。

 

26.   素晴らしいレバーブルストを作るには

豚のレバーを1/4、肺を1/4用意して小さくチョップする。そのあとベーコンを小さいキューブにチョップして塩とキャラウエイシードを入れる。レバーと肺はチョップする前にクックしてそのあと貴方が十分であると思う量のチョップした肉の上にこのブロスを注ぐ。屠場から腸を持ってきて中に詰めると立派なソーセージができる。

 

27.   素晴らしい塩漬けタンを作るには。1月に作るのが一番よい、そうすると1年間保存が効く。

タンを25、又は貴方が作ろうと思っている数だけ用意する。一つずつチョピングブロックで前と後ろを叩いて長くする。そのあと塩を少し挽いてタンに塩をまぶす。小さな桶を用意して底に塩をする。そのあとタンをできるだけ詰めて並べ塩で白くなる程更に塩をする。この方法でタンを並べそのあと塩をして全てのタンが並ぶまで続ける。塩水がかぶる様に重しをして50日間置く。そのあと吊るして4日間燻す。十分にスモークしたら次は空気中に吊るす。そうすると素晴らしいスモークタンができる。

 

28.   素晴らしいヴィネガーを長い間強くて素晴らしい状態のままで貯蔵するには、ステットネリン店のレシピから

12クオート入る壷を用意して松脂を塗る。タルタルを2ポンド用意して小さく潰して壷の中に入れる。ジンジャーを4つ、ペッパーコーンを30又は32個、良質のヴィネガーを14クオート用意して壷の中に入れる。質のよいワインを6クオート用意してボイルしアクを取る。そのあと少し冷まして壷に入れ4週間静置する。かき混ぜずに置くと素晴らしい物となり保存が効く。

 

29.   狩猟肉を長持ちさせるには

赤鹿又はノロシカの屠体そのままの場合は皮を剥ぎ腸を取って風の当たらない貯蔵庫の中に吊るす。そのあと毎日ワインを内と外に塗る。内側にイラクサ又はミントを入れる。ワインで内側を洗ったら新しいハーブを入れる。そうすると長い間肉が持つ。ちょっとしたピースの狩猟肉は桶に入れて新しいイラクサとミントを上と下に置いてワインを毎日塗る。

 

30.   ジェノベーゼタルトを作る

フダンソウを18オンス又はホウレンソウを用意する。卸しチーズを3オンス、オリーヴオイルを1 1/2オンス、凝固させたミルクから取ったフレシュチーズを6オンス用意する。ハーブに湯を通して小さくチョップし、みんないっしょに混ぜる。これでカバーをした素晴らしいタルトを作る。

 

31.   ラヴィオリを作る

ホウレンソウを用意してホウレンソウをクックするように湯がいて小さくチョップする。チョップして約一握り取り、ボイル又はローストしたニワトリ又はシャポンの肉又はチーズを用意する。ハーブの2倍のチーズを又はニワトリを同じ量用意する。この中に卵を2-3個入れて混ぜてドウを作る。この中に塩とペッパーを入れてタルトを作る時のような質のよい小麦粉でドウを作る。ドウで小さなフラットケーキを作り、フラットケーキの端に小さなフィリングのボールを置く。そしてダンプリングの形にする。

端を押さえてブロスの中に入れる。半熟卵ができるほどの時間クックする。肉は細かくチョップしてチーズは細かく卸しておかねばならない。

 

32.   仔牛の肉を長く保存するには

肉屋から肉がきたらすぐに塩をしてそのあとヴィネガーを毎日こすり付ける。使用に当たっては前もって6時間水の中につける。

 

33.   コンスタンスの司教である慈悲深いリンダオ侯からの乾燥タラを調理するには

川の水と灰、生石灰を用意する。少しきついものを用意して乾燥タラをこの中に浸す。一昼夜そのままにしておき、その後水気を切って再び上で述べた生石灰の液を注ぐ。再び一昼夜浸してその後ポットの水の中で2-3回洗う。そうすると灰汁の臭いがしない。

ポットの中に入れてそこに水を入れ夏はゆっくりとふきこぼれないようにゆっくりとコトコト煮る。固くならないようにゆっくりと煮る。約1時間クックする。その後整えて塩をする。塩をしたバターを上にかけてサーヴする。又質の良いマスタードを外側に約3ヵ所にのせる。又乾燥タラは漬ける前にしっかりと叩いておかねばならない。

 

34.   乾燥タラのマスタードを作る。

マスタード粉を用意してその中に良質のワインとペアプリザーブを入れてかき混ぜ、その中に貴方が良いと思う量の砂糖を入れてタラを食べるのによい濃さにする。これで立派なマスタードができた。

 

35.   立派なバービィアニッシュ※タルトを作る

脂を1/2ポンド用意して平鍋の中で溶かす。その後クリームを1/4クオート用意して脂の中に入れていっしょにコトコトと煮る。その後卵を10個用意してドウが固まらないように小スプーン1杯の良質の小麦粉と、特にしっかりと混ぜる。その後材料を全て入れて混ぜる。全ての材料をいっしょによく混ぜてかなり濃くなるまで再びいっしょにクックし、そして甘くする。クックしたら少し塩をしてパイクラストの中に入れて焼く。

 

※南チロル地方

 

36.   イングリシュタルトを作る

クリームを1/3クオート、脂を3/4ポンド、砂糖を1/4ポンド用意して脂、ミルク、クリームをいっしょにクックする。その後、大きさによるが、卵を6個、卵黄を6個用意する。卵2個を小スプーン1杯の小麦粉と混ぜ、なめらかになるまで混ぜる。よく混ぜたらその中に卵を全部入れて混ぜる。平鍋の中に全て入れてかなり固くなるまでコトコトといっしょに煮る。焦げないように気を付ける。クックしたら少し塩をして熱いうちにその上にローズウォーターを少し注ぐ。そして焼く。

          

37.   素晴らしいアペタイザーを作るには

脳を用意してよくローストする。小さなピースに分ける。卸したゼンメルを用意してその中に卵を混ぜる。又ミルク、サフラン、グリーンを入れる。平鍋に脂を入れてよくローストする。そうすれば素晴らしい料理が出来る。

 

38.   ニワトコの花のプディング

ニワトコの花を用意してミルクの中でボイルする。これを濾す。卵と粉で固いドウを作り、平たく薄いフラットケーキに延ばす。小さな虫の形に切ってそれをミルクの中に入れる。塩をして脂をその中に入れてクックする。

 

39.   ブループディングを作る

コーンフラワーを打ちつけて水といっしょに圧迫して濾す。お望みであれば、湯がいたアーモンドを入れるとブルーに変わる。そのあとこれでプディングを作る。

 

40.   ピーの料理を作る

粥状になるようにピーをクックする。それを鍋に入れてアーモンドミルクのように濾す。サフラン、ジンジャー、シナモンといっしょに濾す。ムシのようになっている。その上に砂糖を振って冷してサーヴする。

 

41. カヘルムス(Kachelmus※)を作る

  ミルクとそれと同量の卵黄を用意する。脂を用意して小さな平鍋の中で溶かす。ミルクと卵黄をその中に入れて、ボイルしている湯の中でとろみをつける。鉄のスプーンといっしょにきれいに並べてボールの中に入れる。この料理は時にポットの中に入ったミルクと呼ばれている。

 

※ セラミックのディシュに入れたプディング様の料理

 

42. ボールの中にプディングを作る

  ボールの中にプディングを作るには、卵とミルクをいっしょに混ぜる。錫のボールを濡らしてその中に溶かした脂を入れる。石炭に火が起きているその下のグリルにセットする。ボールの中に卵とミルクを注ぎ入れて別のボールでフタをする。上のボースに汗をかいたらきれいな布で水をぬぐって固まるまでフタをする。脂を熱して上が茶色になって流れ出るまで注ぐ。

 

43. イチジクのプディングを作る

  小さなポットの中にワインを入れ、ボイルしたら卸したレープクーヘンと卸したゼンメルを入れる。サフラン、アーモンド、レーズン、イチジク、脂をその中に入れる。

 

44.   ワインプディングを作る

卸したパンクラムを用意して脂の中でカリカリになるまで茶色にする。良質のワインと卵黄を入れて甘く味をつける。

 

45. 肺のプディングを作る

  肺をクックして小さくチョップする。脂の中でクックする。その中に溶き卵、スパイス、ミートブロスを入れる。これで用意が出来た。

 

46. サワーチェリープディングを作る

   シロップを作るときのようにチェリーを濾す。卸したゼンメルを用意して脂でフライする。ピュレを用意してその中に入れ、ボイルして砂糖を入れて甘くする。

 

47. 平鍋からこぼれるプディングを作る

  うすいバターになるように卵とミルクをいっしょに混ぜてその中に卸したゼンメルを入れる。クックして甘くする。これで準備が出来た。

 

48.   ザリガニを料理する

ザリガニをしっかりとボイルして背側と前の殻を取り、モルタルの中で潰す。トーストしたゼンメルを用意してその中にピーブロスを入れて、少量の良質なワインといっしょにきれいな布又は細かいメッシュの水切りボールで濾す。塩をしてサフラン、シナモン、ジンジャー、砂糖で味を調える。脂を用意してその中に粉を入れて濾したザリガニの中に入れてボイルする。そのあと砂糖を振る。これは素晴らしく立派な料理である。

 

49.   素晴らしいアーモンドプディングを作る

アーモンドをしっかりと潰してボールに入れそこに良質なクリームを注ぐ。多い量ではない。滑らかになるように強くアーモンドペーストを混ぜる。その中に砂糖を入れてしばらくクックする。サーヴする時に上に砂糖を振ると立派なプディングになる。一皿に付き3/4ポンドのアーモンドを用意する。

 

50.   グレーププディングを作る

良質のワインといっしょに葡萄を濾す。葡萄は前もってよく洗う。濾した果肉を取っておきプディングをクックするようにクックする。どのくらい甘く又はスパイスを効かせるかによってワイン、砂糖、シナモン、少量のジンジャーを調整して入れる。

 

51.   アーモンドシャンタレル※

アーモンドをマジパンを作るときのように潰して、その中に砂糖を入れる。多すぎないこと。シャンタレルマシュルームの型を用意してきれいにする。小さなブラシを用意して、アーモンドオイルに浸けて型にブラシをかける。又、ローズウォーターをブラシで塗る。アーモンドペーストをマシュルーム型に入れて(アーモンドマシュルームが落ちるように)チューブから紙のシートの上に入れる。タルトパンに入れて焼きデンプンの粉を振ると白くなる。

 

※ アンズ茸

 

52. 中身を出した卵を作る

  卵の先端に穴を開けて、卵黄と卵白をかき混ぜる。塩を少し入れていっしょに混ぜる。お望みであればジンジャーをその中に入れてかき回す。全ての物が外に出るように脂の中に入れると殻が傷付かずにそのまま残る。

 

53. バターでフェンスを作る

バター又はメイバター、砂糖を用意して甘くなるように煉る。アイシングバッグを用意して周りに柵を巡らす。シナモンスティックで作った柵をバターといっしょに配置する。棚の内側にはローストした魚又は貴方が用意した素晴らしい料理を置く。

 

54.   エッグプディングを作る

卵とミルクをいっしょに混ぜてブレッドクラムを脂の中で茶色にする。ミルクを注ぎ入れて卵をそこに入れる。クックして塩で味を付ける。

 

55.   雪を作る

クリームを薄めてポットに入れる。エッグビーターを用意して上に雪のような泡が立つまでしっかりと混ぜる。ゼンメルをトーストしてボールの中に並べ、砂糖を振ってブレッドの上に泡をのせる。これでこの料理の用意は出来た。

 

56.   盛り付けたゼンメルを作る

フライする時のようにゼンメルをスライスして、その上にシロップ、砂糖、好みのスパイスをのせる。これを、卵黄で作ったバターの中に入れてフライする。それを切って小さなスライスにする。又はそのままサーヴする。

 

57.   ゼリーフィッシュを透明にするには

魚をきれいな水で洗ってワインでクックする。そのあとブロスを捨てて更にワインを入れる。そのワインは熱くなければならない。ゆっくりとコトコトと煮る。ご希望のスパイスで味を調整し、固くなるように魚のゼリー※といっしょにクックする。ボイルしている熱いブロスをその上に注ぎ入れる。

 

※魚の浮き袋から作ったゼリー

 

58.   豚の燻製を作る

豚の屠体を1/4用意して、塩で白くなるくらいに、特にしっかりと塩をする。地下貯蔵庫の中で塩が溶けるようにする。塩が溶けたら水をぬぐって再び塩をする。それを一日に2-3回繰り返す。塩の中に4週間置いたら吊るしてしっかりと乾いて固くなるまで非常にゆっくりといぶす。煙の中に8日間吊るしておく。そのあと、空気の通る部屋に吊るす。1年間は保存が効く。

 

59.   素晴らしい牛の燻製を作るには

男の指3本の幅の燻製にする肉を用意して白くなるくらいにしっかりと塩をする。脂が溶けたらそれを取って再び塩をする。又は、全体にかぶるように下から上まで塩をする。 塩の中に4日間寝かせたら吊るしてトショウの枝で燻す。3日間吊るすと非常に赤くなる。

 

60.   仔牛のパイを作る

仔牛の脚を用意して水で固ゆで卵が出来るくらいの間ボイルする。そのあと取り出して小さくチョップする。腎から脂を取って小さく切って仔牛の肉といっしょにチョップする。細かくチョップしたらボールにワイン、レードル一杯のブロス、ペッパー、ホールのメイスを少量入れる。メイスは小さなピースになるように手で押し潰す。レーズン、サフランを入れてスプーンで全ていっしょにかき混ぜる。シナモンを入れて味を見る。

 

61. あらゆる形をしたパイが出来るパイペイストリを作る

手に入れることのできる最上の粉をおよそ二握り用意する。その量はどのくらいの大きさに作るかによって決まる。その粉をテーブルの上にのせ、ナイフで卵を二個と塩少量をかき混ぜる。小さい鍋に水を入れ、卵二個分の脂を1ピース入れてボイルして溶かす。それをテーブルの粉の上に注ぎ、よく捏ねて堅いドウを作る。夏であれば水の代わりにミートブロスを使い、脂の代わりにブロスに浮いた脂を使う。ドウが錬れたら丸いボールを作って中央が盛り上がるように指の脇又はローリングピンを使って縁を延ばす。冷えた場所で冷やす。その後私が指摘したようにドウを形作る。残しておいたドウを丸く延ばして蓋にする。水を用意して蓋の上に水を塗って、形作ったペイストリのシェルの上に指でくっつける。小さな穴を開ける。開かないようによく付いているか確認をする。開けたおいた穴に空気を吹き込むと蓋が持ち上がる。急いで穴を塞いで、オーヴンの中に入れる。前もって皿の中に粉を振る。オーヴンは適度に熱せられていることに気を配る。そうすれば立派なペイストリができる。いろいろな形に作るペイストリィのドウはこの方法で作る。

 

62. フィッシュゼリーはどのように作るべきか

  パイクとカープを用意して殺し、ウロコを取ってピースに切る。しっかりときれいに洗う。魚を桶に入れて平鍋に鱗を入れる。そこにワインを入れる。よくボイルする。そのあと布の袋で濾す。魚を火の上に置いて濾した中に入れる。立派なものにするのであればその中に良質のワインを入れる。又、Malavosia※を1-2クオート入れる。黄色い色をつけて塩を入れて味を見る。しっかりとクックする。魚をボールに並べる。ボールには前もってメイス、シナモン、レーズンを入れておく。そのあとブロスを火にかけてそこに砂糖、ジンジャー、シナモンを入れる。満足できるまで味を見る。そのあとそれをボールの中に入れてそこにアーモンドを入れる。固まらないと思う時には魚のゼリーをその中に入れる。1匹を8ピースに、1匹を6ピースにして2皿作った。この料理には良質の古いヴェルツブルグ(Wurzburger) ワインを4クオートと3クオートのMalvosia がいる。

 

63. ゼレナ(Zerena)をどのように準備すべきか

  アーモンドを2ポンド潰す。アーモンドは泉の冷たい水に浸して、取り出す。アーモンドは非常に白くなっている。泉の水で洗ってそのあときれいな白い布でふき取る。次いでできるだけ小さく潰して脂っぽくなったらそれ以上脂が出ないようにローズウォーターを入れる。そのあとよく潰してボールの中に入れる。水を2クオート準備する前に泉の水をボールに入れてそこに質のよい魚のゼリーを4オンス入れる。1/3クオートになる手前までボイルする。十分な濃さであるか確かめる。浮き袋の質によって量を調整する。粗く編んだ布を用意してその中にアーモンドを入れて水といっしょに濾す。蝋の型を用意して冷水の中にしばらく漬けておく。柔らかい白い布できれいに洗う。その後きれいな布で湿り気がないようにきれいに乾かす。スイートアーモンドオイルを用意する。型からうまく離れるように小さな羽を用意して隅々まで非常に気を付けてオイルを塗る。Blechding(型にフィリングを詰める漏斗?)を中央に当たるように気を付けて型に入れる。型を閉じてアーモンドペーストがあふれ流れでないように隅々まできちんと付ける。太い糸を用意して型をしっかりと縛る。その後先端が底になるように約3クオートの粉の中にセットする。粉の中に直接セットする。次いで濾したアーモンドを真鍮の平なべに入れて火にかけ卵がクックする時間の間クックする。その後火から外して暖かくなるまで冷ます。ちょうどよくなるので、非常に熱いときも、非常に冷たい時も入れる必要はない。一晩冷やして朝に取り出す。破れてピースにならないように気を付ける。その後、木彫師又は塗装師が金箔を貼る。ディッシュの中に入れてその上にアーモンドミルクをかける。これでShauessen(アントルメ)ができた。

 

※ かつてギリシアで作られていた甘いワイン

 

64.   マス、カープ、Sebingen、又はブリームのペイストリィを作る

  魚を開き、内臓を取り出す。斜めに切るかもしくはそのままにしておく。ペッパー、ジンジャーを用意して少量のクローヴといっしょによく混ぜる。魚の内と外によく塩をする。バター又はその他の脂を用意して魚の内と外に置く。どの魚もペイストリィを作って、焼く。

 

65.   ペイストリィのドウ

魚の大きさに合わせてライ麦粉を用意する。水を約3パイント、平鍋に入れてその中に良質の脂を1/4ポンド入れる。いっしょにクックする。粉はテーブルの上に置いて、その上に溶けた脂と水の中から塊を固いドウになるまで取り出す。べとべとになるまでよく煉る。それを2つに分けて一つは底に、魚の大きさに延ばす。その後魚をクラストの上に並べる。魚の幅に延ばしたクラストを魚の上に広げて魚の形にする。ヒレをつけて小さなナイフでうろこのドウを作る。又目と魚に付いているもの全てを作る。オーヴンの中に入れて卵を塗る。これで魚のペイストリィが出来た。

 

66.   狩猟肉のパイ

牛の脂を用意して小さくチョップする。生又は乾燥したローズマリーを用意する。それがないときはマジョラム又はアニス又はセージを好きなだけ用意する。細かくチョップしてクローヴ、ペッパー、ジンジャーを入れて好きな量だけ塩をする。ワインを1パイント上に注ぐ。狩猟肉は前もってクックしておく。仔牛のパイと同じ肉を形づくるペイストリィを作る。それを焼いて温かい状態でサーヴする。この方法でロインのローストを調理することが出来る。

 

67. 狩猟肉のパイ

  赤鹿の後脚を用意してこれで3つパイを作る。骨は後で狩猟スープにする。パイにする3つのピースをボイルしてプラターの上又は桶の中に取り出し手塩とペッパーをしっかりして、一晩置いておく。その後ライ麦粉を混ぜる。まず、テーブルの上に1/4ポンドのライ麦粉をのせる。平鍋に水を約1クオートと脂を1ポンド入れてボイルして溶かす。これを粉の上に十分な量注ぐ。固いドウを作る。ドウを1/3取って2つの丸いクラストに延ばす。数はいくつのパイを作るのか、又は作る必要があるのかに依る。底の丸いクラストの上に狩猟肉を置いてその上に肉の形に添ってクラストをのせる。(水の)バッグを用意してそこにクラストの縁に塗る。その後もれないように上のドウを底のドウに押しつける。お好みであればナイフで波型をつけてオーヴンの中に入れる。

 

68.   マルメロのパイを作る

マルメロの皮を剥いてナイフできれいに芯を取る。脂でフライする。そのあと中にカラント、砂糖、シナモン、クローヴを詰める。その後ビーフの骨髄又は細かくチョップした腎臓周りの脂又は他の肉のアクを取った脂を用意して、その上に素晴らしいMalavosia 又はReinfalをのせる。砂糖、シナモン、クローヴなど貴方がいいと思うものをのせる。パイのドウは(61)にある。

 

69.   シャポンのペイストリィ

シャポンの羽を取ってボイルする。その後取り出して小さな胸の骨を取る。牛脂をチョップしてその脂をボールに入れる。良質なワインを2クオートその中に入れる。脂のないブロスを適量、ペッパー、ジンジャー、クローヴ、挽いたナツメグを少量入れる。皮を剥いたレモンを2つ又はライムを入れるのも良い。長方形のペイストリィクラストを準備する。ペイストリィの作り方は(61)にある。同じ方法でニワトリ、はと、トリなどすべての種類のトリのパイを作ることが出来る。

 

70.   乾燥又は生のプラムのタルト

前もってワインの中でクックして濾す。卵、砂糖、シナモンを用意する。タルトのドウを焼く。これは;卵を2個用意して、混ぜる。その後その中に小麦粉を入れて濃いドウになるまでかき混ぜる。それをテーブルの上にあけて使えるようになるまで捏ねる。その後ドウの半分以上を取って延ばし、タルトの大きさのフラットケーキにする。その後その上にプラムを置いて片方のクラストを延ばして、好みの大きさに切る。タルトの上に置いてしっかりと押しつける。焼く。このようにしてタルトのドウを作る。

 

71.   別の生のプラムタルト

種をきれいに取り除いて真ん中を切り開いてタルトを作る。砂糖、シナモンをクラストの底に振ってプラムを出来るだけ詰めて並べ、再び砂糖とシナモンを振る。又、上にバターを置く。その後(70)で述べた方法でタルトのドウを作る。

 

72. サワーチェリー、チェリー、ホワイトカラントで作るタルト

  種を取ってたくさんの砂糖とバター、少量のジンジャーを用意する。半時間半以上焼かない。お好みであればジンジャーではなくシナモンを使う。脂でゼンメルをフライしてその上にWeichseln(サワーチェリー)、Amarellen、チェリーをのせる。その他に背の高いパイの小さなペイストリィシェルを用意してゼンメルを幅広く切る。それを底に置いて種を取る。バター又はその他の脂をその上にのせる。タルトのペイストリィを(70)のレシピのように作る。

 

73. ペアタルト

ペアを用意して皮を剥き、薄く細長く切る。ビーフの骨髄、シナモン、砂糖、レーズンを用意して焼く。骨髄のない時はバター又は他の脂を使う。

 

74. アップルタルト

リンゴの皮を剥き、芯をきれいに取り、小さくチョップする。卵黄を2-3個と平鍋で溶かしたバターをリンゴの上に注ぎ、シナモン、砂糖、ジンジャーをその上に置いて焼く。リンゴはバターの中で最初焼いてそれからチョップする。

 

75. 別のアップルタルト

リンゴの皮を剥いてスライスしてローストする。芯をきれいに取り出す。小さくチョップしてから牛の骨髄をそこに乗せ、卸したパンのクラムをのせる。いっしょに混ぜてそこにシナモン、砂糖、レーズンを入れて焼く。

 

76. アーモンドタルト

アーモンドの殻を取り、非常に細かく潰すそれを銅のシーヴを通す。クリーム又はスイートミルクを用意して、卵黄を5-6用意して焼く。お好みであればローズウォーターを混ぜる、いや断じてローズウォーターは入れるべきである。

 

77. レバータルト

仔牛又はラムからレバーを取って柔らかくなるまでクックする。リッチなミートブロスを用意してレバーを小さくチョップし、塩、ジンジャー、ペッパーをして焼く。

 

78. エッグタルト

卵を8個用意してよく混ぜ、ミルクを1クオート用意する。平鍋の中でボイルしてそこに卵を入れ固まるまで混ぜる。水が蒸発して冷めたらその中に砂糖とバターを少量入れる。お好みであればその中に挽いたアーモンドとローズウォーターを入れてもよい。焼く。

 

79. アップルタルト

リンゴの皮をきれいに剥いて芯を取る。小さくチョップして脂の中でフライする。レーズン、砂糖、シナモンをそこに入れて焼く。

 

80. ペアタルト

ペアをその大きさに従って8-12にスライスする。脂の中でフライする。その後タルトの周りにきれいに並べて下と上に砂糖、シナモン、クローヴ、レーズンを振って、焼く。

 

81. アーモンドタルト

アーモンドを用意してローズウォーターといっしょにできるだけ細かく潰す。その後小さなボールの中に貴方が十分だと思うだけ卵白を入れる。スプーンにいっぱいのクリームを入れる。その後それを延ばして焼く。

 

82. スプリッツゲバッケン(生地を搾り出して作ったクッキー)

  ミルクを1/3クオート用意してボイルする。小麦粉を用意して貴方が蒸したバンを作っていた時にように、卵を6-8個用意してドウが非常に柔らかくなるまで一つずつ入れながら混ぜる。ペイストリィバッグから出してゆっくりとフライする。

 

83. 立派なポケットバン※を焼くには

小麦粉を用意して溶き卵を貴方の好きなだけ入れる。そしてそこにミルクを入れる。半分に割れた卵の殻に卵数だけミルクを入れて、塩と粉をいっしょに混ぜる。平鍋の中で脂を溶かしてその中にドウを入れる。小さな火の上でよく乾燥してきれいな幅にスライスする。そしてフライする。

 

※中世後期ポケットは衣服の一部ではなくバッグや財布のように別個のものであった

 

84. フェセール※(丸いバン)

ミルクをボイルして小麦粉と脂をミルクの中に入れる。それを平鍋の中でドウが乾燥するまで円を描いてしっかりと混ぜる。茶色にしてはいけない。その後それを取り出して冷えるまでボロボロにする。その後その中に卵を混ぜて固くする。その後きれいに小さく丸める。これで準備ができた。

 

※輪、丸いバン

 

85. ゼンメルのようなりっぱで大きなバンを焼くには

  ミルクを用意してボイルする。小さな脂の固まりを2つその中に入れる。それに塩と水のしずくを入れる。いくつ作るかに応じて粉を1又は2スプーン入れて混ぜる。平なべの中で非常に乾いたドウを作る。ボールの中に入れてちょうどよい量まで卵を入れて混ぜる。その後小さな鉄のスプーンを用意して平鍋の中にバンを入れる。ゆっくりと乾かす。これで準備ができた。暖かい水の中に卵を並べる。

 

86. 素晴らしいシュトロイバンをフライして焼くには

水をボイルして粉の上に注ぐ。溶き卵と塩を入れていっしょによく交ぜる。指の幅の穴の開いた小さなシュトロイバンの口金を用意してそこからバターを出してシュトロイバンをフライする。バターは温かくなければなれない。

 

87. ペアタルトを作る

ペアを用意して皮を剥き、芯を取って2つに切ってペアの幅にスライスする。質のよい小麦粉の中で転がす。脂を熱してこの中で少し茶色になるまでローストする。そのあとペイストリィのシェルを用意してその上にペアを並べ、端を閉じる。シナモン、砂糖、レーズンを混ぜてクラストとシェルの上に散らしてしばらく焼く。そのあとMalavosiaを用意して砂糖とシナモンをその中に入れていっしょにボイルする。タルトの上に注いで少しクックする。

 

88. 型に入れてフライしたペイストリィ

卵を8個用意してよく混ぜ、簡単に濾せる様に又、鶏の胚が残るようにこの中にワインを少し入れてシーヴを通して濾す。そのあと、ちょうど良い固さになるまで粉をまぜる。濃いバターを作らない。型を上手に浸けてフライする。これでうまくできる。卵を塗り、塩をする。

 

89. ストロベリータルトを作る

  ペイストリィシェルを作ってタルトパンの中にしっかりと入れる。そのあとストロベリーを用意してできるだけ詰めて並べる。特に甘みを効かせる。少し焼いてその上にMalavosia を振ってしばらく焼く。これで準備ができた。

 

90. ヘッドレタスの上にニワトリを置くには

ポットを用意して一握りのレタスを入れる。その上にニワトリを置く。再びレタスを一握り用意してニワトリを置く。リッチで上質のブロスを用意して中にバターを入れ、塩を入れて、貴方が十分にクックしたと思うまでボイルする。メイスを少量入れる。ヘッドレタスであろうと、レタスは前もってきれいに洗う。これで準備ができた。

 

91. 別の狩猟肉のパイ

狩猟肉を用意してクックしラードする。塩とペッパーをよくする。他のスパイスは必要ではない。パイにする普通のドウを用意する。狩猟肉の形にするペイストリィを作るのではない。幅の広いフラットケーキを作ってその上に並べてドーナッツのように折りたたむ。きれいなリースを周りに作って中に脂を入れる。このペイストリィは温かいより冷えている方がよい。

 

92. 蜂蜜の中に入れたビターオレンジのプリザーヴを作るには

皮を用意して白い部分を切る。ワインの中に3日間浸ける。そのあと取り出して蜂蜜をボイルする。アクを取ってきれいにして皮の上に注ぎ、それをミドリの木で作った箱の中に入れてしばらく置く。これで立派なプリザーヴができる。

 

93. グレープタルトを作るには

グレープとレーズンを用意して混ぜる。全てを用意してその中に砂糖、シナモンを入れていっしょによく振る。それをペイストリィシェルの上に置く。少し焼く。Malavosiaをその上に振ってしばらく焼く。これで準備ができた。グレープをタルトの上に置くときに前もって平鍋の中に、水もワインも入れずにグレープを入れてフライする。満遍なく混ぜるとうまく膨れる。そのあと貴方が準備したタルトの中に入れる。

 

94. 素晴らしいアーモンドプディングを作る

アーモンドを用意してできるだけ小さく潰す。そのあとアーモンドを取り出してなめらかになるまで挽く。バターを少量とそれにあった量のローズウォーターを入れて貴方がちょうどいいと思う濃さまで混ぜる。ディッシュに入れてそのまま静地し、冷たくしてサーヴする。この中に砂糖を入れると準備ができた。

 

95.  素晴らしく膨れたドーナッツを焼くには

 

最上の素晴らしい小麦粉を用意してこの上にクリームを1/3クオートと溶き卵を6,7,8個貴方が作ろうと思う数に応じて入れる。できるだけ注意深くドウを煉る。非常に薄く延ばす。そのあとフライする。そうすると小さな枕のように中が膨れてくる。これで準備ができた。

 

96. チーズバンを作るには

  特別に素晴らしいパマザンチーズを卸してその上に非常に濃くなるまで白いパンを卸して入れる。そのあと溶き卵を入れると素晴らしいドウができる。そして丸い、湯をかけたバンと同じサイズのボールを作り、非常にゆっくりとフライする。これで準備ができた。

 

97. チキンバンを作るには

メンドリから肉を取って前もってクックしておく。その後小さくチョップして卸したゼンメルをその上に置く。その中に貴方がちょうど良い固さのドウであると思うところまで卵を入れる。そのあと小さな丸いボールを作って非常にゆっくりとフライしてそのあとローストする。

 

98.   小さなトリを入れたペイストリィを作るには

たくさんのトリを用意してペイストリィがいっぱいになるまでトリとベーコンのスライスを層にして入れる。葡萄を少し入れる。少し焼いて質のよいワインを数滴上に塗る。これで準備ができた。新鮮なバターがない時は牛脂を使う。

 

99.   白いラウテンステルチェン※を焼く

小麦粉を用意してその上に冷水を注ぎ、塩を入れて固薄いドウを作り卵白で十分な薄さにして薄く延ばす。そのあと、非常に小さな穴の開いた小さなストロイベンのじょうごと小さな平鍋を用意してラウテンステルチェンのように(押し出して)その中でフライする。

 

※大きな音のする又はやかましい小さな星を意味する。じょうごを使ったケーキをある種の花火に喩えた。   

 

100.

  アーモンド又はシロップを使ったペイストリィを作るには、ワインを入れて作り、黄色い色を付ける。これで準備ができた。

 

101.アップルパフを作る

小麦粉をボールに入れてそこに新鮮な泉の水を入れる。薄くなり過ぎないようにする。非常に注意をしてバターをかき混ぜ、卵で延ばして薄くする。平鍋のバターの中にリンゴの薄い長いピースを入れる。平鍋を揺すると膨れる。

 

102.   スノウボールを焼く

  ハーゼンネルチェン※のドウを準備する。長方形のパンケーキのように伸ばして、いくらか幅を広くして、上手に傷をつける。スピンドルを使ってドウを高く膨らませる。その上にストリップをのせて、次はその下に、その次はその上にという風に小さなモルタルの中に積み上げる。そして焼く。そうすると素晴らしい料理となる。

 

※小さなウサギの耳の意味

 

103.   ライスバンを作るには

  前もって米をクックしておく。アーモンドを潰して卵を入れて薄くして焼く。それで素晴らしい料理となる。中に砂糖を入れる。

 

104.   エッグタルトを作るには

  ミルクと卵を用意する。エッグケーキのように用意をしてその中に卵とアーモンドを入れる。これはおいしくて素晴らしい料理である。

 

105.   米を1/4ポンド、潰したアーモンドを3/4ポンド、砂糖を1/4ポンド用意する。前もって米はクリームの中でクックしておく。アーモンド、米、砂糖全ての材料を混ぜて焼く。

 

106.   ハーブタルトを作る

  セージを一握り、マジョラムを一握りそれにラヴェンダーとローズマリーを、又チャードを一握り用意していっしょにチョップする。卵を6個、砂糖、シナモン、クローヴ、レーズン、ローズウォーターを用意して焼く。

 

107. マルメロのタルトを作る

  マルメロを用意してよくクックする。濾して砂糖、シナモンを入れて上にきついワインをかける。リンゴとペアタルトは同じ方法で作る。

 

108.     ホワイトタルトを作るには

  卵白と用意してその上にクリームを1パインと注ぎ、濃くなるまで平鍋の中でクックする。ローズウォーターを入れて延ばす。これで立派な料理ができた。

 

109.     立派なパイクを料理するには

   大きいものは酸味と塩で味を付けてクックする。骨を取って火床の上に押しつける。それをフライイングパンの中に並べて上にオリーヴオイルとヴィネガーを注ぐ。これで準備ができた。

 

110. 別の方法でパイクを料理するには

  ベーコンを1/2ポンド、ゼンメルのクラム、タマネギを4個用意して全て細かくチョップする。ワインヴィネガー、塩を用意して魚とブロスを入れ、全ての材料をいっしょにして、これで準備ができた。

 

111. アーモンドチーズを作るには

アーモンドを1/2ポンド、ローズウォーター、砂糖、澄ませたバターを用意する。これをディシュの中にセットしてその上にアーモンドミルクを注ぐ。これで準備ができた。

 

112.  アーモンドプディングを作る

  アーモンドを1/2ポンド用意してできるだけ小さく潰す。その後2つのゼンメルをくり抜いて甘いクリームの中に浸し、全ていっしょに混ぜてそこにローズウォーターを入れる。これは素晴らしい冷たいプディングである。

 

113.   素晴らしいペアプディングを作る。

  ペアを良質なワインの中でクックして濾し、シナモン、クローヴ、砂糖を入れてそしてトーストしたゼンメルを入れる。これで準備ができた。

 

114. 包まれた鳥を作る

  茶色のブレッドを用意してきれいにくり抜く。小さい鳥を用意して前もってクックしておく。これを茶色のブレッドの中に入れる。湯がいたアーモンドとレーズン、シナモン、ジンジャーを用意して全てをいっしょに茶色のブレッドの中に入れる。ドウを作って蓋をする。次いでワインでバターを作る。それを脂の中でフライする。これで準備ができた。

 

115. ライスタルトを作る

ライスを1/4ポンド用意して、水でクックする。アーモンドを少し用意して全ていっしょに潰す。卵入れて混ぜる。アーモンドがほとんど焼けたら熱い脂を上に注ぐ。そうすると固いクラストが出来て、素晴らしい料理となる。

 

116.   アーモンドタルトを作る

アーモンドを1/4ポンド用意して小さく潰す。その後アーモンドの半量を取ってこれでアーモンドミルクを1クオート作る。次に卵黄を15個用意してミルクと混ぜる。残りのアーモンドとスプーン一杯の砂糖を用意して卵とミルクの中でかき混ぜる。新鮮な脂を用意して平鍋の中で溶かし、全てをこの中に入れてプディングのようにとろみがつくまでコトコトと煮る。その後広げて上に脂を少しのせると素晴らしい料理となる。上に砂糖を振る。

 

117.   チョップしたニワトリを料理する

  立派なニワトリを好きなだけ用意してラードしてしっかりとローストする。ローストしたら4つに分ける。(ブレッドをスライス)カットしてMakavosia をふりかけ、その上に鶏の1/4にしたスライスをのせる。各スライスの上にトリート※をかける。若いタマネギを用意して鶏の上にのせる。これで準備ができた。

 

※色々な野菜を卸して粉にしたもの。ハゲイトウでは?とJakob Wilhelm Grimmは提案している。

 

118.   イエローソースの中に入れたウナギを料理するには

  ウナギを準備すべき方法で用意して、小さなピースにする。きれいに洗う。その後水の中に入れて塩味が利いているように塩をよくしておく。半分火が通ったところまでクックして水を全て捨ててワインでウナギのための特に素晴らしいイエローソースを作る。スパイスはそれとわかるはっきりとしたものであることを確認する。このソースの中でクックし終える。これでクックできた。

 

119.   ボイルしたダンプリングを作るには

  貴方の好きなだけフダンソウを用意してセージ、マジョラム、ローズマリーといっしょにチョプする。そこに卸したチーズと溶き卵を貴方が良いと思うまで入れる。又シナモン、クローヴ、ペッパーとレーズンをダンプリングのバターの中に入れる。ダンプリングをハードボイルドエッグができる時間の間クックする。これで準備ができた。

 

120. 温かい狩猟肉のパイを作るには

  狩猟肉をしっかりとラードしてクックして形作った(ペイストリィ)の料理にする。その中にライムのプリザーヴ、シナモンスティック、カラントを入れて狩猟肉を並べビーフの脂、Malavosiaを少し入れてクックする。このパイは冷たいものよりも温かい方がよい。

 

121.   イタリアンタルトを作る

ペアを12個用意して、強い火の上で皮が焦げて中が柔らかくなるまで素早くローストする。その後ストレイナーを通して砂糖、シナモン、卵を12個入れる。卵で薄いバターを作って熱いタルトパンの中に注ぎ、固くなるまで焼く。混ぜ物を上に移して焼く。

 

122.   クリームタルトを作る

  1フィートの大きさのタルトを3つ作るには手に入る最上のクリーム1クオートを用意してそれを火にかけた平鍋の中に入れる。よくほぐした卵を2個そこに入れて、ボイルし始めたら更に卵を6個そこに入れて良く混ぜる。質のよい小麦粉をゆっくりと平鍋の中に入れる。焦げないように絶えず混ぜる。その後卵を入れたらそこにフッレシュバターを1/4ポンド入れる。コトコトと濃くなるまでいっしょに煮る。その後冷まして、冷えたらそれを1フィートの大きさの3つのペイストリィシェルの中に入れる。それをタルトパンの中に入れて焼く。直接それをテーブルに置くには3つのタルトの上に砂糖を1/4ポンドとローズウォーターを振りかける。それを温かいうちにサーヴする。このレシピは先輩であるバーンハード マイトリッヒから贈られたものである。私はこの料理をまだ作ったことがない。

 

123.   非常に素晴らしいサワーチェリータルトを作る

サワーチェリーを1ポンド用意して種を全て取り除く。そのあと砂糖を1/2ポンド、細かく挽いたシナモンスティックを1/2オンス用意して砂糖と混ぜる。次いでチェリーとそれを混ぜて質のよい粉で作ったパイシェルの中に入れてタルトパンの中で焼く。

 

124.   非常に素晴らしいアップルタルトを作る

リンゴの皮を剥いて芯を取り、細かくチョップする。砂糖を1/2ポンドと細かく挽いたシナモンを1/2オンスその上にのせる。タルトのドウを作り、その上に広げる。

 

125.   ローストしたリンゴで素晴らしいタルトを作る

  リンゴの皮を剥いて4つのピースに切る。芯を取ってポットの中に入れる。しっかりと蓋をしてポットの中で煮込む。焦げ付かないように何度も(中を)見る。その後それをペイストリィシェルの中に広げる。シェルは良質の小麦粉で作ったものであること。中には砂糖を1/2ポンドと細かく挽いたシナモンを1/2オンス入れる。

 

126. ニワトリを上手に柔らかくローストする。ドクターモーゼルのレシピより

  貴方の好きな数だけニワトリを殺す。手で首を捻って完全に死ぬまで地面の上に置いておく。突き刺したり、血を出して殺すのではない。その後ニワトリが死んだらヤマウズラのように叩く。そして内臓を抜く。水でぬらしたりはしない。しっかりとラードをして金串を刺して脂が流れ出すまで置いておく。その後金串を外して脂を熱し、金串を水平に置いて外からではなく下からニワトリの中に注ぎこむ。そしてローストする。それで立派なローストしたニワトリができる。

 

127.     素晴らしいブレッドプディング

  卸した白いブレッドを用意して、ミートブロスを入れた平鍋の中に入れて柔らかくなるようにかき混ぜ、いっしょにクックする。その後冷たいブロスの中で混ぜた卵を4つ用意していっしょにクックする。

 

128.     エッグタルトを作る

卵を10個、ミルクを3クオート使ってエッグ-ミルクを作る。水が滴り落ちるようにこれを布の上に置く。ボールの中に入れてよく混ぜる。たくさんの砂糖とシナモンをその中に入れる。必要な量が出てこないと思ったら更に卵を2個かき混ぜて濾す。卵とへーゼルナッツの大きさの脂でペイストリィシェルを作る。上手にドウを延ばす。クラストの上にフィリングを置いてゆっくりとパリッとするまで焼く。又は柔らかく仕上げる。

 

129.     溶き卵を使ったエッグタルト

1回分の食事の量の卵を8個用意してよく混ぜる。これを卵料理に使う。湯がいたアーモンドを一握りの半分用意して小さく潰す。そこにローズウォーターを入れる。米を一握りの半分用意して少しクックする。布の上に注いで水気を切る。これをアーモンドといっしょに潰す。溶き卵を用意してこの中に入れて混ぜる。そこにシナモンを入れて小さなペイストリィシェルの上に注ぐ。茶色になるように上手に焼く。テーブルに運んだらシナモンを振る。

 

130.     サワーチェリータルトを作る

サワーチェリーを用意して種を取る。他のタルトと同じペイストリィを作る。白いパンを卸してブレッドックラムを用意して脂の中でフライする。これをクラストの上にのせる。砂糖とシナモンを上に振る。そこにサワーチェリーを入れる。汁はボールの中に残しておく。これに砂糖とシナモンを振る。上にのせるクラストを作る。普通に焼く。

 

131.     ペアタルトを作る

ペアを用意して皮を剥く。脂の中でフライする。それをモルタルの中に入れてよく潰す。ローズシュガーとローズウオータアー、それにジンジャー、クローヴ、シナモン、砂糖を入れる。味を見てほかのタルトと同じペイストリィシェルを作る。上のカバーは作らないでカリカリになるまで焼く。

 

132.     シナモンタルト

アーモンドをおよそ1/2ポンド用意する。作るタルトの大きさに依る。バターと卵白を7つ用意する。すべてをいっしょに混ぜてその後その中にシナモンを1/2ポンド入れる。タルトの上に一番たくさん振る。そしてローズウォーターを振る。また砂糖を1/2

ポンド用意して中に入れる。仔牛の脚の脂をクックして細かくチョップしたものも非常に美味しい。

 

133.     ハーブタルト

先ず小さな手一握りのヒソップ、ミント、フダンソウ、セージを用意する。フダンソウはほかのハーブの三倍以上用意する。その量はどれくらいの大きさのタルトを作るかに依る。澄ましバターを用意して上のハーブをフライする。レーズン、小さなカラントと砂糖を適量と思う量を用意する。卵を8個注意深く上で述べた中にかき混ぜてペイストリィシェルを作る。ゆっくりと焼く。

 

134.     クリームを使ったペイストリィ

クリームを3クオートと卵を3個用意してよく混ぜる。砂糖とシナモンを入れてそれを蓋をしていないポット中に入れる。ペイストリィパンを用意する。ピー1 1/2オンスをクックしてアーモンドを卸して中に入れ、澄ましたバターを入れてそれをポットの中に入れる。

 

135.     エッグタルト

卵を20個とそれと同じ量のミルクを用意する。一緒によく混ぜる。エッグ-ミルクのようにクックしてその中に砂糖を入れる。ペイストリィシェルを作ってなめらかに伸ばす。ローズウォーターを入れてそれをタルトパンの中に入れる。下と上から熱して茶色になるまで焼く。

 

136.     ブレッドタルト

ホワイトブレッドを用意して卸す。クリームを用意してプディングのように濃くなるまでいっしょに混ぜる。卵黄を6つ用意してスパイスとよく混ぜる。すべてをいっしょにペイストリィシェルの中に入れる。そしてほかのタルトと同じように焼く。

 

137.     エッグタルト

ミルクを3クオート火にかけてコトコトと煮る。その中に卵を12個入れて、粗い布の上に広げそこに砂糖を入れる。砂糖の量はタルトをどれほど甘くするかによる。その中にローズウォーターを入れる。ペイストリィシェルの中に入れて焼く。

 

138.     アーモンドタルト

素晴らしいアーモンドタルトを作るには、大きなタルトにはアーモンドを1 1/2ポンド用意して非常に細かく潰す。卵白を11または12個用意してその中に少量のローズウォーターと砂糖を入れる。砂糖の量はいかに甘くするかに依っている。それをペイストリィシェルの中に入れる。半分焼けたところでローズウォーターを塗る。その後再びそれを中に入れる。

 

139.     グリーンタルト

フダンソウを用意してそれをキャベツのようにピースにする。パセリ、セージ、マジョラム全てをいっしょにチョップする。脂の中でローストする。卵を5個と卸したブレッドをその中で混ぜて砂糖、スパイスを入れて内臓をタルトにする時のようなペイストリィシェルを作る。上にハーブをのせてほかのタルトと同じように焼く。

 

140.     アップルピロウ

質のよいリンゴを用意して皮を剥き4つのピースに切る。小麦粉、卵、水と塩を用意してバターを作る。薄過ぎないバターにしてリンゴにかけて脂といっしょに深い平鍋の中に入れる。平鍋が熱くなったら脂の中にピースを入れてケーキが膨れるまでゆっくりとフライする。返して反対側をフライする。これで素晴らしい料理ができた。

 

141.     食事のためのシュトロイベンを焼く

卵を6個、ミルクを少量、水、塩を用意していっしょによく混ぜてそこに小麦粉を入れる。濃くしない。これでできた。

 

142.     小さな焼いたバン

小麦粉を3スプーンと冷水を用意してシュトロイベンのように薄くする。大きなナッツの大きさの脂を用意して熱し、バターの中に注ぎ入れる。かなり乾いたものを作る。卵を用意してプレートの上に重なるようにそれを暖かい水の中に入れておいたものを1個かき混ぜて作る。その後平鍋の中に鉄のスプーンで入れてゆっくりとフライする。

 

143.     アーモンドタルト

たくさんの食事のために1ポンドのアーモンドを用意して小さく潰し、油っぽくならないようにローズウォーターを入れて潰す。小さくなったら1-2個卵白を入れて混ぜる。それをボールに入れて濃いプディングのようになるまで混ぜる。そこに砂糖を入れて非常に甘くする。ウエファーを用意する。ローズウォーターを用意してウエファーを入れる。アーモンドペーストをできるだけ平たく伸ばてその上にウエファーを突き刺す。薄くて黄色いバターを作り、黄金色に見えるようにして、その両端に塗る。脂のなかでフライする、又はタルトパンの中で焼く。

 

144.     食事のための小さいケーキを焼く

卵を14個用意しておのおのの卵の、半分に割った殻の中にミルクを満たす。また同じ量の水を用意する。小麦粉を入れてシュトロイベンのように薄いバターを作る。小さなタルトパンを用意して脂を入れ熱して脂を出す。パンの中にバターを注ぎ入れて上と下から弱い火で乾くように焼く。長いストライプに切って熱過ぎない脂の中に並べる。パンを揺る。またドウをナッツの殻のように切ってもよい。

 

145.     エキゾチックなペイストリィ

乾燥ペアを用意する。ピー1  1/2オンス洗ってクックする。濾す。卸したパンを一握り用意してピーピュレーでバターを作る。その中でピーを返してそれを覆う。フライする。貴方が一番食べたいと思うソースを作る。

 

146.     ニュルンベルガーペイストリィ

食事のための産み立ての卵を10個用意する。それをかき混ぜる。半量のミルク、小麦粉を用意して堅いドウを作る。その中に砂糖を4スプーン、塩を少量入れる。パンの中で脂を熱したらそこにドウを入れる。脂をこぼして小さな鍋の上に蓋をする。ボイルしている湯の入っている平鍋を用意する。ドウを入れた鍋をセットしてクックする。堅くなりすぎないように時々見てちょうどいいと思った時に取り出す。火にかけた平鍋の中に脂を入れて熱しすぎないようにして指の長さにドウを切って膨れるまで平鍋の中に並べる。ゆっくりとフライする。

 

147.     素晴らしいペイストリィ

アーモンドを用意して小さく潰す。砂糖とローズマリーを入れる。ウエファーを用意してその上にできるだけ薄くアーモンドペーストを広げて塗るその上にウエファーをのせる。丸または三角に切る。しっかりといっしょに押しつける。きれいな黄色のバターを作り、側面に塗る。脂の中に並べてその上に脂を注ぐと膨れてくる。きれいな布の上に並べる。

 

148.     素晴らしいスープ

素晴らしいスープを作るにはクリームとスプーン一杯の良質の小麦粉を用意する。その中に砂糖を入れてそれからクリームを入れる。いっしょにクックする。

 

149.     ボヘミアンピーを作る

ピーを1 1/2オンス用意する。ひどく湿った状態ではないので水がでなくなるまでクックする。それをモルタルの中で潰し細かいマッシュにする。そこに良質のワイン、ジンジャー、シナモン、カルダモン、砂糖を入れる。砂糖を振って冷たくしてからサーヴする。これは堂々とした素晴らしい料理である。

 

150.     クリームプディングを作る

クリームを3クオートと卵白を12用意する。しっかりといっしょに混ぜて新しいポットの中に入れてかき回す。ポットから離れたところに強い火をおこす。サーヴするときは暖かくして又は冷たくしてサーヴする。サーヴする時には上に砂糖を振る。

 

151.     素晴らしいレープクーヘンを作る

砂糖を1ポンド、すませた蜂蜜を1クオート、小麦粉を1/3クオート、シナモンを2  1/2オンス、クローヴを1 1/2オンス、カルダモンを2オンス用意する。シナモンスティックはできるだけ粗く挽き、ほかのスパイスはできるだけ細かく切る。又、そこにジンジャーを入れて蜂蜜の中に砂糖を入れる。いっしょにクックする。小麦粉を桶に入れてカルダモンを最初に、次にジンジャーとそのほかのスパイスを入れる。

 

152.     素晴らしいローストを作る

仔牛又は牛のサーロインを用意してワインの中に一晩浸ける。そのあと金串を刺す。それをポットの中に入れる。質のよいブロスの中にタマネギ、ワイン、スパイス、ペッパー、ジンジャー、クローヴを入れてその中でクックする。塩を入れすぎないこと。

 

153.     イースターラムを調理する。

ラムを用意して皮を取る。耳、足、尾を取っておく。毛が焼けないように湿らせた布を被せる。この方法でラムをボードの上にのせてオーヴンの中でローストする。立っている状態で焼くには金串を各脚に突き刺す。ほとんどローストしたところで卵を塗り、取り出す。冷まして3スパン※の長さの布を用意してその中にバターを入れて縛って棒に押しつける。布を本物のウールのように縮れさせてラムの毛を作る。きれいなボードの上に立てる。次の方法で※周りにバターでフェンスを作る。

 

※ 親指と小指を張った長さ,約23cm

※ バターでフェンスを作る方法はここでは述べられていない。53で述べている。

 

154. 他の方法で作るラムの料理

   前述したように正確に作るには色をたくさんつけてカバーをする。その方法は;卵を用意して卵白と卵黄を分けて混ぜる。塩と砂糖を入れる。平鍋を用意してそこに精製した脂を入れて熱する。平鍋から脂を注ぎ入れてそこに卵白を入れる。平鍋のあちこちに流し入れてぶるぶると震え出すまで火の上に置く。長くはおかない。そのあと水分がなくなるまで火の上に置く。

白さが残るように火の近くには置かない。この方法で望みの数のパンケーキを作る。薄い布よりも厚くならないように作る。そのあと同じように卵黄の中にサフランを入れて黄色のパンケーキを作る。茶色のものはチェリージャムを用意して卵といっしょに濾してこれでパンケーキを作る。これで四色できた。このパンケーキでラムを包む。望みの幅で、肉の長さに応じてパンケーキを切る。そのあとシナモンスティックを用意してこれで小さな釘を作る。太い方をシュトロイベンバターの方に押し込む。シュトロイベンバターは黄色で、脂でフライしてボタンにする。お望みであれば、金や銀箔を貼ることができる。固ゆで卵を用意してその端を切る。フライしたシナモンスティックを用意して卵の先端に刺してラムの上に流行の色を固定する。半分は卵の黄色で色を付けて、あとは白いままにしておく。ラムの周りにスパイスでフェンスを作る。ラムをボードの上にのせて、そのあと非常に赤くスモークした肉を用意してクックしその側面を切り落とす。それを非常に細かくチョップする。卵を用意しえ固く卵をクックする。卵白と卵黄を切り離す。それぞれチョップする。ラムの用意ができたら卵白をボードの片側に置いて卵黄はその反対側に置く。片側とその反対側は固ゆでした卵をそのまま並べる。また、パンケーキも卵のように並べる。またお望みであれば蜂蜜を置く。ラムは先に述べたものよりも食べると美味しい。この方法で肉を調理すると見苦しい料理とはならず、ボードをのぞいて全てのものが食べられる。

 

155. ローズマリーを入れたニワトリの料理

ブロスが鶏にかぶるように鶏をブロスの中にセットする。半分クックしてブッシュから指の骨の長さのローズマリーを用意する。肉にはたっぷり一握り入れるが、苦くなるので多すぎてはいけない。そのあと鶏からレバーを取り、ブロスの中でボイルする。良質のメイスをそこに入れる。サーヴする前にしっかりといっしょにクックする。

 

156. グレーププディングを作る。

  ブドウをきれいにしてよく洗い、押しつぶす。ブドウを少し取ってその中に脂を入れて発酵したワインのように火にかける。その中に固まらないように細かく卸したゼンメルを入れる。クックしてサーヴする。上に砂糖を振ると素晴らしい料理になる。

 

157.   仔牛又はメンドリを料理する

  立派な仔牛、若いニワトリ又はメンドリを料理するには、ニワトリ又はメンドリを4つのピースに切って質のよいブロスの中で完全にクックするつもりでいっしょにボイルする。半分クックしたらグリーンパセリ、スライスしたパンのフライを3つ、メンドリ又はニワトリのレバーを用意してピースに裂き、陶器の入れ物に入れる。ニワトリをクックしたブロスを用意してシーヴで濾し、メンドリ又はニワトリに注ぐ。小さな火でクックする。サフラン、ペッパーを入れる。これで素晴らしいパセリソースができた。ニワトリといっしょに火にかけると素晴らしい味になる。

 

158.   トリのソース

  フライしたパンのスライスを用意してブロス、少量のヴィネガーといっしょに濾す。そのあとそこにサフラン、クローヴ、ペッパー、レーズンを入れる。

 

159.   ヤマウズラのソース

  フライしたゼンメル、ニワトリの砂肝、パセリを用意する。これを挽いて全ていっしょに濾す。サフラン、シナモン、ブロスをそこに入れる。

 

160.   フラットケーキを作る

  しっかり濾した卵-ミルクを用意してそこに新鮮な卵、レーズンを入れてペイストリィクラストの中に入れる。ゆっくりと焼く。

 

161.   ホワイトシュトロイベルを焼く

  しっかりと混ぜた卵白と小麦粉を用意して、薄いバターを作り、スキミングレードルから注ぐ。脂の中でシュトロイベンを返す。ローリングピンの周りに巻き付ける。そうすると曲がる。

 

162.   スプリッツゲバッケンを焼く

  水を1クオート、又はミルクを1クオート用意して平鍋の中に入れる。ドウがドライになるようにボイルして質のよい小麦粉を混ぜる。平鍋から取り出し、小麦粉を追加してうまく延ばす。モルタルの中に入れてくっつくようになるまで卵を混ぜる。ペイストリィバッグに入れてゆっくりとフライする。

 

163.   ニュールンベルガーのレープクーヘンを作る

  蜂蜜を1クオート用意して大きな平鍋の中に入れる。少しボイルしてアクを取る。砂糖を11/2ポンド入れて木のスパチュラで絶えず混ぜる。卵がクックする時間の間クックする。小麦粉を1/4ポンドその熱いところへ入れてゆっくりと混ぜる。ドウの中に次に述べるスパイスを入れてゆっくりと混ぜる。長時間ではない。シナモン1 1/2オンス、ナツメグを1 1/2オンス、クローヴを3/4オンス、ジンジャーを3オンス、メイスを一つかみスパイスは小さくなりすぎないように各々別々にチョップするか又は、挽く。シナモンスティックは特に粗く挽く。ドウの中にスパイスを入れたらドウを、固ゆで卵を作るのに必要な時間静置する。手を小麦粉の中に入れてドウを少し取る。これでボールを作る。同じ重さになるように計る。ローリングピンで延ばす。手でなめらかに延ばす。なめらかであればあるほどよい。そのあと型をローズウォーターの中に浸して取る。一つのレープクーヘンを作るのにドウを4オンス準備する。型の中に小麦粉が入らないように気を付ける。そうしないときれいに仕上がらない。ボードの上はドウがつかないように小麦粉をのせる。一晩置く。ベイカーのところへ持って行った時にしっかりと小麦粉を振り、厚く覆った別のボードを用意しておく。ボードは完全に熱せられていて熱ければ熱いほどよいので、粉を振ったボードをオーヴンの中に入れる。あとでそれを取りだしてレープクーヘンが他のものに触れないように上に並べてオーヴンの中に入れる。何度も見ながら焼く。最初レープクーヘンは脂のように柔らかくなる。もって見るとよくわかる。正面はオーヴンの後ろにあるのですっかり乾いたら取り出してボードを前後入れ替える。しばらく置いてそれから取り出す。小さな箒を用意してレープクーヘンの下側の小麦粉を払う。そしてレープクーヘンを並べる。レープクーヘンを払っている間、別のボードの上で次々にレープクーヘンの底に粉が残っていないようにブラシをかける。そのあとボードの粉をきれいに取る。底を上に返してレープクーヘンを上に並べる。バスのスポンジを用意してローズウォーターの中に浸して再び絞る。レープクーヘンの底の粉を拭う。ボードの上に少しも水を残さないように気を付ける。くっつくので、そのあと再びレープクーヘンをボードの上に置いて底が持ち上がって堅くなるまでオーヴンの中に入れる。再びボードを取り出す。2-3(人)がボードの側で見ていてすぐにレープクーヘンを返したりくっつけたりできるようにする。そうしないとくっつく。そのあとローズウォーターを用意して下側にしたようにレープクーヘンの上を拭う。再びオーヴンに入れて乾かす。持って帰ってボードの上に付かないように動かす。すっかり冷めたら1つずつ8-10個並べる。それを紙で包んで空気が入らないか確かめて乾燥した場所で保存する。そうするとカリカリしている。

 

164.   大きなニュールンベルガーレープクーヘンを作る

  蜂蜜を1クオート、砂糖1/4ポンド用意して小さなレープクーヘンを作るように準備をする。粉を1/4ポンド用意してスパイスを次のように用意する;シナモン1/2オンス、クローヴ1オンス、ナツメグ1 3/4オンス、ジンジャー4オンス、メイス1/4オンス注意深く混ぜてそのあとドウを延ばす。小さなレープクーヘンのように焼く。

 

165.   サワーチェリーパイを焼く

  湯を用意してくるみ大の脂を入れる。脂が溶けたら粉といっしょにバターを作る。濃く作る。泡が出るまで混ぜて卵白で延ばす。お好みであれば、この中に卵黄を入れることができる。サワーチェリーを4ついっしょに結んでバターの中に浸してフライする。平鍋を揺すると膨れてくる。脂は非常に熱くなければならない。

 

166.   リンゴをふっくらと焼く

  ミルクを用意してそこに水を少し入れる。指を入れていられる程の暑さになるまで熱する。粉を入れて泡が立つまで混ぜて固いバターを作る。湯の中に卵を入れて薄いバターを作る。リンゴを丸くできるだけ薄く切ってバターの中に入れて衣を付ける。平鍋を揺すると膨れてくる。脂は非常に熱く熱しておくこと。そうすると上手にうまく膨れる。

 

167.   ヴェニスンのソーセージを作る

  赤鹿のレバーと肺を用意する。また上質のローストミートと鹿の脂、ベーコン、スパイス、サフラン、砂糖、メイスを全ていっしょにチョップする。ソーセージをそれに合ったブロスの中でクックする。

 

168.   魚をマリネする

  魚を用意して鱗を取り、ワインとピーブロスをその上に注ぐ。ジンジャー、ペッパーで味を調え、その中にブロスを入れる。多い量ではない。よくクックする。塩をたくさん入れない。この方法であればイエローソースの中にどんな種類の魚でも保存することができる。

 

169.   魚のゼリーと乳のみ豚をバスケットの中に作る。

  次のように準備する;きれいなバスケットを小さいきれいな桶の中に入れる。魚を並べて乳のみ豚をその中に入れる。望む量だけバスケットの中にブロスを入れる。桶の中に入れたバスケットが中央になるように気を付ける。中央にあると隅々にまでブロスが行き渡る。アスピックが固まり出したら桶の輪を切ってアスピックと長いゼリーになった魚がバスケットの中にそのまま残るようにする。あとできれいな布を使ってバスケットを壊す。

 

170.   ボイルしてグリルしてフライする

  魚を次のように料理する;えらから腸を取り出して腹を少し切る。上質の白いリネンを用意して魚の中央に巻く。尾に小さい切れ込みを入れる。塩をする。粉を振って魚の中に塩をする。グリルの上にのせる。ブロスをクックするようにワインとヴィネガーを平鍋の中に入れて塩を効かせる。布を巻き付けた所に塗る。ブロスはそこから魚の上に広がる。しばしば返して脂を、粉を振ったところに塗る。脂をグリルに置いた魚の前に振ってグリルする。各部分を分けて調理するとそれぞれクックした場所が素晴らしく立派に仕上がる。塗る作業と焼く作業に注意を払う。ボイル、フライ、グリルの方法でクックしたら布を取る。冷まして又は暖かくしてサーヴする。

 

171.   パイクに詰めものをする

  スタッフしたパイクは次のように料理する;パイクの横を少し切り開く。首のところでナイフを内側に入れて大きな骨を切りパイクの皮を剥ぐ。そうすると皮はそのまま残る。次に骨を取って肉をチョップする。そこにミルクとカープの血を入れる。味を付けて皮の中に詰め物をする。頭と尾は皮が付いたままで残っている。塩をしすぎない。用意した太いシルクで口を縫う。グリルの上でローストする。ローストしたら糸を抜く。

 

172.   メイバターの中でパイクをクックする

  パイクを用意して塩を入れたワインと水の中でボイルする。半分できたらパイクの皮を剥いでその肉を平鍋の中に入れる。たくさんのフレシュバター、良質のワイン、ジンジャー、シナモンをそこに入れる。塩をしすぎないようにしていっしょにクックする。たくさんのソースを作らないこと。

 

173.   懺悔の火曜日のドーナッツをニュレンバーグで作るには

  パルメザンチーズ又は非常に乾いたその他のチーズを卸す。その中に卵を入れて混ぜる。ドーナッツがチーズでカリカリにならないようにさらに良質の小麦粉を少量入れる。する。流れ出さない程度のしっかりしたドウを作る。そのあと卵を使ったタルトのドウを作る。フラットケーキの真ん中に貴方が作りたい長さの小さなチーズのドウの固まりをスプーンを使って、並べて巻く。両手の親指でフラットケーキが小さなバンになるように塊になった所を押さえる。そして小さな金属の刃で切る。フライするときには脂が溶けて熱くなりすぎないようにして平鍋のなかに2-3個並べる。ゆっくりとフライする。平鍋を揺するとマーブルのようになる。

 

174.   酸っぱくならないようにビールを長持ちさせるには

  樽の口を開けて、陶器のポットの中に2パイント又はそれ以上のビールを入れる。コリアンダーシードを一握り用意してきれいな白い布で小さな包みを作る。小さなビール樽の上にある注ぎ口から入るように大きくなりすぎてはいけない。糸で縛って口を閉じ長いピースにする。ポットの中にコリアンダーを入れた包みを入れて火の上にセットする。固ゆで卵ができる程の間ボイルする。ふきこぼれないようにする。そのあとビールといっしょにすっかり冷めるまで静置する。カバーはしない。陶工のところから練っていない粘土を持ってきてその中に塩を練り込んで柔らかくする。そのあと新しい卵を3個用意してそのまま上からビールの中に入れる。そのあとコリアンダーシードの入った小さな包みを吊り下げる。さらに上からビールを注ぎ入れる。ビール製造者からホップを一握り用意してホップを広げて上の注ぎ口を塞ぐ。そのあと小さな上薬をかけていないポットをセットして口を塞ぐ。

 

175.   カラントのヴィネガーを作る

  カラント1/4ポンド、ワインを1パイント、ヴィネガーを1パイント用意して2指の高さになるまでボイルする。ボイルしたらグラスに入れてさらにジンジャーの根を2つ入れてオーヴンの後ろにセットする。より素晴らしいしっかりとしたヴィネガーになる。

 

176.   素晴らしいメイケーキを作る

  レーズンを1ポンド、カラントを1ポンド、小さな固まりのメイバターを5個、ヒッソプを一握り、挽いたアイビーを一握り、セージの葉を10枚、ミントをその倍、コストメアリを一握り、卵を約5個、砂糖を1/2ポンド用意する。ハーブは細かくチョップして2時間焼く。バターはハーブの中で混ぜる。クラストはタルトに準備した卵を2個使う。

 

177.   アップルタルトを作る

  リンゴを用意して皮を剥きグレイターで卸す。そのあと脂でフライする。リンゴの中にリンゴと同量のチーズ、卸したクローヴ、ジンジャーを少量、シナモン、卵を2個入れる。いっしょによく混ぜる。そしてフラットケーキのドウを準備する。持ち上がらないように小さな脂のピースを入れて上と下から弱火でゆっくりと焼く。

 

178.   別のタルト

  ミルクをグラス4杯、卵を12個、砂糖を7オンス、ジンジャー1/2オンス、挽いたシナモンを用意する。全てをいっしょに混ぜる。そして脂を少量平鍋に入れてそこにバター(混ぜもの)を入れる。そして濃くなるまで混ぜる。ポットの上に蓋をしてその上に熱い石炭をのせる。下側よりもたくさん加熱しない。そうしないとバター(混ぜもの)が泡立つ。できたと思ったらシナモンと砂糖を上に振る。

 

179.   ホワイトソース 

  少量のアーモンドとブレッドクラムを混ぜていっしょに小さく潰す。ヴィネガーといっしょに小さいスープシーヴを通す。味を濃くしたいときはその中にワインを混ぜる。

 

180.   砂糖のholliplen

  白い砂糖1/4ポンド又は貴方が作ろうとしている数に合わせて用意してできるだけ細かく潰すためにモルタルの中に入れる。その前にトラガカントを1オンス用意して約1クオートのローズウォーターの中に浸す。3日間浸けておかねばならない。全てのものがまとまるように、少量をモルタルの中に入れる。しっかりと濃いドウになるまで粉にすると延ばすことができる。非常に薄くするには砂糖を追加してよく潰す。そのあとドウをなめらかな石の上に置いてゼンメルのような形にする。そのあと砂糖をたくさん石の上にのせてドウがつかないようにする。そのあとなめらかなローリングピンを用意してドウを砂糖といっしょに押しつけてできるだけ平たいフラットケーキに延ばす。薄ければ薄いほどよい。そのあとholliplen を作るには紙を小さな丸に切り、この紙をフラットケーキの上に置いて切る。その後小さなローリングピンを用意してholliplenの周りを延ばす。これを紙のシートの上に並べてオーヴンに入れる。オーヴンには火を入れておくが熱くなりすぎないようにする。固くなったら焼けている。粉々に割れないように気を付けて取り出す。フラットケーキは固くなったらもう使えないので再びモルタルの中に入れて少し水を吸わせて砂糖を入れて再びしっかりと潰す。そのあと取り出して最初にしたように延ばす。従って最初にたくさん作らないことである。

 

※ メタルの形をしたペイストリィ。

 

181.   25年目に当たる1548年の1月にロヒテンベルグ伯のマスターコックのシモンが私に教えてくれたゼリーフィッシュの料理は次のように作る

  先ず2ポンドのパイクを用意して皮を取り、切り込みを入れてピースにする。前もって2匹の各々1ポンドの重さのあるますのアスピックを用意しておく。頭と尾を高く立ててクックするのできれいにしておくために背中の鱗を少し取る。火にかけて平鍋の中に水を入れてボイルし塩を入れて、またヴィネガーをマスの上にかける。そのあとブロスがよくかぶるようにマスをブロスの中に並べる。コトコトと煮る。まっすぐに立たなくなるので決して早く急いでクックしない。マスは真っ青になっている。マスをブロスの中に3時間入れてそのあとピューターのプレートにのせる。そしてパイクを平鍋に入れて塩を少量とネカールワインを1クオート入れてボイルする。ゼリー液を1クオートより多めに入れる。サフラン、ペッパー、砂糖を適当と思われる量を各等量入れる。小さな火の上で非常にゆっくりとクックしてスキミングレードルで泡を取る。平鍋の中にブロスを濾して入れディッシュの中にパイクを並べる。綺麗な透明になるように上手にブロスを3回、ウール又はキャンバスの袋で濾す。パイクの上に注ぐ。ボールからあふれないように入れて翌日までそのままにしておく。そのあとマスを2匹入れたボールを取り出してその中にゼリーにした魚のブロスを2指の高さにまで注ぐ。入れすぎないこと。また、次の日のためにブロスのよいところを取っておく。次いで、白、黄、茶、黒、緑の色を次のように準備する。白は;アーモンドを小さく潰してゼリー液といっしょに濾す。これが白い色である。次いで白い色を用意して黄色に色を付ける。これが黄色である。そのあと茶色の布trysolite※を用意して布をゼリー液の中に入れて絞る。そうすると茶色になる。黒はライ麦を用意してグリルの上でしっかりとトーストする。それを粉々に潰してゼリー液といっしょに濾す。黒い色になる。そのあとホウレンソウ又はフダンソウを一握り用意してモルタルの中で潰してゼリー液といっしょに濾す。これで緑色になった。そのあと5つの色に染まっていない魚をボールに入れてペインターに持って行き、プラント又は紋章に塗ってもらう。全てを食べることができる。マスに色を付ける前にアスピックを固めておく。そのあと色を塗って、文字も書いた2匹のマスをセットする。残しておいたブロスを一杯になるまで上に注ぐ。そしてアスピックが固まったらこれで準備ができた。

 

182.   ホワイトアスピックを作るには

  アーモンドを用意して一晩泉の水につける。そうすると白くなる。朝に取り出して潰すか又はできるだけ細かく卸す。そのあと泉の水と雄牛の足を4本用意してポットの中に入れる。しっかりとクックする。しかし、足は前もってよく洗っておくこと。ブロスはひどく濁らないのでスープのようにゆっくりとコトコトと煮る。この中に魚のゼリーを入れてもよい。このようにクックし、水をボイルし、濃くなったら布袋で作りたい量だけアーモンドといっしょに濾す。そのあとこれを真鍮の平鍋に入れてソフトボイルドエッグができる時間の間ボイルする。砂糖をたくさん入れて良質のローズウォーターを入れる。同じブロスをウールの布で3回濾す。又は澄むまで濾す。そのあとボールの中に入れる。注ごうと思った時に使えるようにブロスを少し取っておく。このようにしてボールの中で固まったら切り分けて黄、黒、茶をその中に入れる。綺麗なアスピックになったそのあとこの上に取っておいたブロスを注ぐ。

 

183.   blomeschir(ブラマンジェ)を作るには

  生きていたシャポンから胸肉を取り、冷水に漬ける。それを湯の中で湯がく。小さなボールに入れてクックする。塩は入れない。半分できたらボールに取る。冷めたら糸のように細く裂く。そのあと米1/2ポンド用意して選って綺麗に洗う。再び乾かす。それをモルタルの中に入れてよく叩く。そうすると粉になる。細かいシーヴを通して小さな鍋又は平鍋に入れる。細かく裂いたシャポンも入れる。そのあとスイートミルクを用意して綺麗な入れ物の中でボイルする。ミルクをセットして米を火のおこった石炭の上に置きミルクをその上に注ぐ。ゆっくりと一定の速度で木のスプーンを使って米の粉の中を混ぜる。小麦のポリジのようになるまでクックすることを忘れてはいけない。中に砂糖を振り入れてローズウォーターを入れる。ディシュッに入れて塩を少し入れる。冷ましてサーヴするのであれば冷やす。冷たくなったら鉄のスプーンを添えてサーヴする。ボールの中に綺麗に並べる、ドーナッツを作って暖かくしてサーヴしてもよい。

 

184. ビターオレンジで暖かい料理を作る

  ビターオレンジの外側の黄色い皮を剥いて白い部分を取り除き、牛の胃のように小さいスライスに切る。水の中で洗う。小さなポットの中に入れてそこに水を入れてボイルする。そのあと再び新鮮な水の中で洗って再びボイルする。これを12回いつも新鮮な水を使って繰り返えす。又は、苦い味がするか味を見て、洗いとボイルを繰り返す。そうして苦くなくなったらきれいな水で洗って脂を火にかけ、脂の中でフライする。そしてそこに良質なワイン、砂糖、小さなカラントとレーズンを入れる。

 

185. ホワイトシュトロイベンをフライするには

  卵白と水をスプーン一杯、粉をスプーン一杯用意してバターがなめらかになるまでいっしょに混ぜる。バターの中に砂糖を入れて他のバターよりも薄く作る。小さいポットに穴を8-10個開けて(バターが流れ出るように)それをフライする。平鍋と同じ長さのひもを作る。他のシュトロイベンのように濃くない。ペイストリィが巻きとれるように指3本の幅の丸いスティックを作る。スティックに巻き付けて取り出す。取り出したらペイストリィをHohllippeのようになるようにスティックで支えて曲げる。これをボードの上に次々にセットして常に末端が互いに付くようにする。これは美しく回転したタルトである。

 

186.   ハーブタルトを作る

  ホウレンソウを用意して湯がく。チョップしてパルメザンチーズを卸して入れる。ペッパーを少量、小さいレーズンを溶かしたバターの中に入れる。塩をして焼き、それでタルトを作る。ふつうのカバーのあるタルトにする。

 

187.   ミルクタルトを作るには

  良質のミルクを2パイント用意してボイルする。そこに握り拳大の脂を入れる。卵を10個入れてかき混ぜてよく混ざったら非常に固くなるので、ミルクを入れてよく混ぜる。焦げないように用心する。火から下ろして水が出るので布の中に注いで冷ます。そのあとスイートワイン、クリーム、砂糖、小さいレーズン、塩を少量入れてドウを作る。カバーはしない。

 

188.   デイツタルトを作る

  デイツを刻んで種を取る。スイートワインでクックする。少しボイルしてペイストリィシェルの上にきれいに並べる。砂糖、シナモンをその上にふる。デイツを丸く並べる。再び砂糖とシナモンを上に振る。カバーをしてその上にデイツをクックしたブロスを注ぐ。そして焼く。

 

189.   アーモンドタルトを作る、マスタークックのシモンのレシピから

  アーモンドを砂糖といっしょに小さく潰す。スイートミルク又はクリーム、卵白4個、

そこに砂糖を入れてそれでタルトを作る。焼く。上にカバーをしない。冷ましてサーヴする。

 

190.   holliplenをフライする

  手に入る最良の小麦粉を作ろうとする量を用意する。その中に水、ペッパー、砂糖を入れる。又、小さな平鍋の中にバターを少量溶かしてこれを注ぎ入れる。しかしバターは熱くなくてはならない。再び固まる程度にしておくとHolliplenは容易に鉄の型から外れる。シュトロイベンのバターと同じ濃さのバターを作る。そこにローズウォーターを入れなければならない。それを鉄の鋳型の上でフライする。型にバターを塗る。

 

191.   ハンガリアンソースの中でパイクを料理する

  パイクを用意して皮を剥きピースに切る。上質のワインを用意して細かくチョップしたリンゴを1/21/4時間クックする。その中にパイクを並べてクックし、レモン8個と強いヴィネガーで味を付けて黄色い色を付ける。仕上がるまでクックする。

 

192.   パイクに合うポーランドソースを作るには

  タマネギを1-6個、その大きさに従って数を決め、小さくチョップする。ピーブロスといっしょにきれいな平鍋に中に入れる。1/21/4時間クックする。その中にパイクのピースを入れる。塩を入れペッパーでしっかりと味を付けて黄色くする。パイクができるまでいっしょによくクックする。そのあとサーヴする。

 

193.   ニワトリのダンプリングを作る

  ニワトリ2羽から肉を取ってクックしたら細かくチョップする。卸したパルメザンチーズと混ぜて黄色に色を付けて混ぜる。その中にメイス、ペッパーを入れる。そのあとドウを準備する。薄いフラットケーキを作って上のフィリングをその上にのせる。ダンプリングにして両端をいっしょに付ける。ハードボイルドエッグができる時間ブロスの中でクックする。暖かい状態でサーヴする。

 

194.   マスタード※

  アーモンドを細かく潰してヴィネガーといっしょにきれいな布袋で濾す。これをホワイトマスタードと言う。黄色にするには黄色く色を付けて仔牛又は鹿の脚といっしょにサーヴする。

 

※北ドイツでマスタード(Mostrich)と呼ばれているレシピであるが強いヴィネガーの香りはあるがマスタードは含まれてはいない。

 

195.   Milchkopfeを作る

  卵を約10個、ミルクを1パイント、質のよい粉を一握り用意してきれいな布で濾す。黄色に色を付けて塩をする。そのあとペイストリィシェルを作って熱いオーヴンの中に入れてその中に少し注ぐ。ペイストリィがある程度固くなったら少ししてからもう少し入れる。縁の下から1指の幅まで入れる。そのあとオーヴンの中でもう一度注ぎ入れて焼く。

 

196.   ブリゼッテンは次の方法で作る

  仔牛の後肢を切り離し、細かく切って指の太さの肉片にする。それをナイフの背で両側をしっかり叩く。ケンネ脂を用意して小さくチョップする。パセリ、マジョラム、セージ、それに好みの手に入る香りのよいハーブを混ぜる。それに塩、ペッパー、シナモンを入れる。十分に湿り気がないときにはミートブロスを加える。仔牛の肉片の両側にそれを塗り、その後肉をいっしょに巻いて金串に刺しフライイングパンにセットする。汁の中でしっかりとローストする。流れ出た汁を時々塗る。汁はファットパンの中にブロスといっしょに流れ出てたまる。それを上にかけてサーヴする。これは素晴らしい料理である。

 

197.   オイスターを調理する

  オイスターを非常にきれいに洗ってその口を開く。塩とペッパーをして殻の片側に入れてグリルする。上に、即ち殻の中にバターを注ぎ入れる。ちょうどいい火でローストエッグを料理する時間の間ローストする。バターが中に残っているように暖かい状態でテーブルに運ぶ。

 

198.   輪の上にアスピックを作る、マスタークック、シモンのレシピより

  カープとパイクをボイルしたブロスを用意する。これにアイシンググラス※を加えて、コトコトと煮る。砂糖、ジンジャー、ペッパー、シナモンを用意して黄色く色をつける。満足のいくものであるか味をみる。その後袋の中に入れて透明になるまで濾す。車輪の幅の、手幅(約4インチ)の深さの小さな桶を用意してその中に車輪をセットする。その後その中にブロスを注ぎ入れる。固まったら桶を壊して車輪を取り出し、再びスパイクの上に置く。マスはその先端に固定する。料理の方法は前に述べた。その後底の鉄片を金細工に頼んでディシュに固定する。下に白いアスピックを作りその中に貴方の望む黒い文字を入れて白いアスピックが固まったらその上に茶色のアスピックを注ぎ入れる。この時白いアスピックが再び溶けないように生ぬるくなくていけない。アスピックの端が固いことを確かめる。そうでないと(上に重ねることは出来ない)この料理はテーブル中央の魅力ある装飾である。

 

199.   スパニシュペイストリィを作る

  卵と脂で作った固いドウを用意してテーブルの長さに、非常に薄く延ばす。そこに挽いたアーモンド、砂糖、バター又は脂をのせてソーセージのように巻く。その後これをピースに切って両端を閉じる。この方法で次々と作って、下側を返して上にする。脂を入れた平たいパンの中で焼く。上にホットカバーをして弱火で焼く。冷してサーヴする。

 

200.   レーズンタルトを作る

  レーズンを用意して、水の中で手の間で揉んでレーズンの芯を擦り取りながら洗う。再び水を切って乾かす。黒い皮が(なくなる)まで揉む。皮を取り除いてきれいにして上に砂糖とシナモンを振る。

 

201.   シャポンとレモンを料理する

  2日前に刺し殺したシャポンを用意する。こうすると柔らかくなる。寒い時は凍らせて前もって羽根を抜いておく。寒くない時は前もって羽根を抜くべきではない。その後きれいに洗って、中に水が入らないように雄牛のきれいにした膀胱に中に入れてラフィヤヤシで縛る。シャポンの内側に塩をしてメイス、シナモンを上に振って、ポットの中に水を入れ、水で満たす。火が通るまでクックする。その後ブロスと膀胱のシャポンを用意する。羽根,腿、心臓を取ってディシュの中に入れる。レモン2個を非常に薄く切ってシャポンのまわりにのせる。その上に膀胱の中のブロスをかける。十分な量がない時は質のよいミートブロスをかける。火にかけてボールで蓋をしてクックする。長時間ではない。そうでないとブロスがレモンで苦くなる。できたらサーヴする。これは素晴らしい料理である。

 

202.     スモークタンを作る。イェルグ フッガー氏のレシピより

  新鮮なタンを用意して喉を切り取っておく。よく潰すか又は叩く。作業台又はいすの上で飛び散ったり、潰れるので激しく叩かない。先端と下側が柔らかくなるまで叩く。太い場所ご柔らかくなると先端も柔らかくなるので、先端は叩かない。よく叩いたら桶の中に塩といっしょにしばらく入れておく。そうして他の肉とおなじように塩をする。きれいな赤い生のビートをキューブに切ったものとピーをタンの下と間に置く。しかし多すぎることがないようにする。暖かい場所に一日又は一晩置く。上に小さいボードを置いて、重い石をのせて4週間そのままにしておく。4-5日後に塩水がかぶっていない時は赤ビートを細かくチョップして水の中でクックしビートの水分を切って水の中にヴィネガーをグラス一杯入れる。水はその中に指を付けていられる程にしておく。又ビートといっしょに少量のピーをクックしてもよい。ブロスが赤くなりすぎると赤ビートと赤いピーをいっしょに肉の底、間、上に置く。5週間又はそれ以上入れておく。吊るすときは太い端を上にして梱包用の針を突き刺して粗い糸で煙突のない台所に下げる。外側がきれいな茶色になるように濃い煙の火の上に吊るさない。素晴らしい茶色になる。

 

203.     ミートアスピックを作る

  上品な料理を3つ作るには、すでにご存じのアスピックに使う豚の耳、尾、蹄を用意する。ピースにチョップした仔牛の骨、豚のピースを4-5用意する。豚は別々に1クオート、又はそれよりも多めのワイン、1/2クオートのヴィネガーの中でクックする。仔牛はクックするが豚と同じではなく、ワイン1/2クオート又はそれより多めのワインとヴィネガー2クオートを混ぜる。その後塩を少し入れる。豚は仔牛よりも時間がかかる。アクをしっかり取ってボイルし過ぎないようにする。少しクックしたら味を付ける。そしてできたら砂糖を入れる。しっかりとクックして脂を取りブロスはリネンの布で濾してきれいなポットの中に入れる。その後砂糖とスパイスを混ぜる。火の上にのせて再びボイルする。ブロスが澄むようにelecampane (ハーブ)を入れる。ボールの中にシナモンとレーズンを振る。その後肉のピースをボールに並べてその上にブロスを注ぐ。ボイルしかけたら、その前に1/2ポンドのアーモンドの殻を貴方の好きなだけボールの中に入れる。そうすると素晴らしいアスピックができる。

 

204.     熟れていないブドウのヴェルジュを作る

  熟れていない葡萄を用意して潰して濾す。ジュース1クオート中に塩を一握り入れてそれを小さな桶に入れて毎日混ぜる。そうすると立派なヴルジュになる。

 

205.     マルメロのブレッドを作る

  両手に一杯のマルメロを用意して並べて水の中でボイルする。クックしたら取り出して皮をきれいに剥き、1/2ポンド以上絞れるまでヘアーシーヴを通す。砂糖を2オンス用意する。砂糖は前もって精製しておく。砂糖1ポンドに水を1クオートそれに卵白を1個用意する。マルメロを大きなポットに入れて大きな木のスプーンでソフトボイルドエッグができる時間の間まぜる。よく混ぜたらその中に卵白を入れて、前と同じ時間混ぜる。混ぜたら精製した砂糖を2スプーン入れて最初と同じ時間調理する。その中に卵を5つと前述した量の砂糖を入れる。ワッフルを長いストライプに切ってそれを広げる。ボードの上に並べてオーヴンの上に置く。オーヴンが熱くなりすぎないように気を付ける。上が乾き始めたらボードにのせて乾くまでオーヴンの後ろに置く。砂糖が冷めないようにずーっと弱火のところにおいておかねばならない。これで準備ができた。






to the top