オルトさんの Has His Say

サステイナビリティというのがわかりにくいという読者からの指摘に答えて、
このコーナーでは日々のニュースをサステイナビリティの視点からコメントしていきたいと思います。


第7回 倒産のすすめ

最近の日本の行き詰まり状態を打破するにはどうすればよいのでしょうか?
日本歴史から学べることは、節目(明治維新や敗戦)には、必ず外圧があり
その後の改革推進者は若者であったという事実です。

たとえば、朝鮮戦争(1950年)前後に起こったレッドパージが、マスコミ、
映画界から教職員、公務員まで、また電気産業、日通、石炭、私鉄、造船、
鉄鋼など全産業に吹き荒れた結果、世代交代が暴力的に行なわれました。

といっていくら日本の将来の為とはいえアジアでもっとも民主化された今の日本で
暴力的手段による世代交代は正当化できないし、うまくいきません。しかし、
実業界では経済合理性を追求するというやり方で世代交代はできます。経営資質に欠けている
(右肩上がり時代の成功体験が今なお忘れられない。)が、銀行からの返済無期限
延長融資や借金棒引きという経済合理性を無視した手段によって、これまで生き延びてくる
ことができた年寄り連中を、倒産という平和手段で追放し、世代交代の実現を計るというやり方です。

倒産があるという事は、資本主義の大きな利点です。共産主義においては個々の組織
(会社)の破綻を起こしにくくできますが、破綻する時は全体が一度に破綻します。
とゆうことは、それまで一生懸命努力して生きてきた人々もちゃらんぽらんに生きてきた
人々と一緒に破綻することを意味します。

倒産を速やかに進めるために、日本をより競争原理の働く国に変える必要があると
共に倒産に寛容な社会(倒産した経営者が所有する最低限の私有財産を守ることや
労働者が職場を変わることで不利益を被らないような制度に変える。)に変貌させる必要があります。
(3/9/2003)

オルトさん