オルトさんの Has His Say

サステイナビリティというのがわかりにくいという読者からの指摘に答えて、
このコーナーでは日々のニュースをサステイナビリティの視点からコメントしていきたいと思います。


第2回 土曜日のATM利用手数料有料化

自ら確立した信念を持たないコメンテーターは、これを「横並びでお客さんを
無視したやり方だ」と非難しています。 本当にそうなのでしょうか?

財務内容の比較的よい東京三菱銀行が、なぜ財務内容の悪いUFJ銀行の後を
追って土曜のATM利用手数料有料化にふみきったかといえば、不良債権処理を
加速する為にも、銀行の低収益構造の改善をはかる必要があったからです。

日本の都市銀行の低収益構造のひとつの原因として銀行に対する貢献度(貯蓄高など)
にかかわらずお客さん全てに均一のサービスを提供してきたことがあげられます。

したがって、まず銀行は収益の上げられる条件を整え、そのうえで競争をし、手数料を
無料にできるところは無料にすれば良いのであって、収益を満足に上げられない銀行に
手数料の無料化を強いれば、不良債権処理の加速化を遅らせる一つの要因となるだけです。

信念のないコメンテーターたちは、その場その場で万人受けを狙ってコメントをします。
みなさんも、こういった無責任な整合性のとれないコメントにだまされませんように。

信念のあるコメンテーターは、この問題より より一般人にとって問題のある固定電話から
携帯電話へのバカ高い料金(最大3分150円)を取り上げ非難します。
(2/22/2003)

オルトさん