サステイナビリティというのがわかりにくいという読者からの指摘に答えて、
このコーナーでは日々のニュースをサステイナビリティの視点からコメントしていきたいと思います。
第12回 リスクを取る
リスクをとるとは不確かなものに大切なお金を投資することです。
従って、投資した結果損をする場合や破産をする場合があります。
しかしながら、リスクを取らなければ明るい未来はありません。
個人レベルでは、商売をしたり、株式に投資したり、新しい職業につく
ことを意味します。例えば、狂牛病で騒いでいた時に、底値で牛を買い付け、
騒動が鎮静化し、需要が回復してきた時に、牛肉として市場に放出して
金儲けをする。
法人レベルでは、戦略商品を開発する。例えば、開発前は液晶の
市場将来性に懐疑的なひとが多かったが、開発を決断したシャープ。
ちゃんと管理された不良債権を保有する銀行。
以上のことが活発に行なわれている国は明るい未来があります。
一方、未来のないジリ貧国ではほどんどの人はリスクを取りません。
個人レベルでは、税金で賄われている団体に就職する。親、親戚、友人など
のあらゆるコネを利用して、出世あるいは有名になる。例えば、団体職員や
二世議員、二世タレントなど。
法人レベルでは、戦略商品開発を怠り、過去の業績や知名度を利用して国の
公共事業を当てにした営業計画を立てている企業。例えば、国のIT推進計画だけで
一千億以上の売上を計上した富士通、戦略製品を持たない松下やソニー。
要するに、明るい未来のある日本にする為に、個人や法人があえてリスクをとり、
いかにうまくそのリスクを管理できる環境(制度や法律)を国がいかにして作るかが
問われていて、民間がいかにそうゆう人達を評価し、財政支援(エンゼル基金など)
をするかが問われています。
(6/28/2003)