めーめーさんに聞いてみたいこと



「では、留守を頼むぞ」
「承知いたしております。いってらっしゃいませ、ご主人様」

 メイドたちが一礼するのを、ご主人様のお伴をするシャドウが厳しい視線で見返した。留守中仕事をサボるなよ、という意味である。
 馬車が走りだし、屋敷から見えなくなると、ルージュ以下留守番メイドたちからほーっと息が抜けた。
 100%サボる気はない、けれど、50%くらいはサボる気である。皆。





「ねーねー、ソニック! …昼寝する気だった?」

 昼食後の休憩時間。庭の隅にある崩れた石垣であくびをしているところをエミーに見つかった。
 ごまかすように首を横に振ったが、昨夜は遅くまでシャドウの部屋にいたので、正直眠かったのだけれど。
 まあ、今日なら少々仕事の手を抜いていてもシャドウに叱られることはないし。

「なんだ、エミー?」
「マリア様のドレスなんだけど、破れたところもなんとか元に戻せそうよ」
「Oh thanks!! サイズ直しも手伝って貰ったし、エミーは器用でいいお嫁さんになれるよな」
「やだーっ照れるじゃなーい! その前に彼氏よ、カレシ!どこかに素敵でかっこよ(ry」

 お裁縫もお料理もピカイチ上手で、メイド仕事もそつなくこなす、キュートなエミー…なんだけどなあ。
 夢見がちな妄想が「面白い」って範囲で済めば、きっとすぐに結婚しちゃいそうなのに。なかなかうまくいかないものだ。

「彼氏って言えば! ソニックに聞きたいことがあるの!」
「オレ? 答えられることなんかあるかなあ」
「あるある! 教えて! シャドウとエッ○なことをするときって、メイド服脱いでるの?それとも着たまま?」

ソニックが勢いよくひっくり返って、後頭部から崩れた石垣に突っ込んだ。

「大丈夫、ソニック!?」
「だ、いじょうぶっていうか、大丈夫じゃないっていうか…。な、何その質問?」
「ずっと聞いてみたかったの! ソニックのスカート丈を伸ばしたのって、そのためなんじゃないの?」
「あー・・・まあ、そうだけど」

 お屋敷に来た時、最初のメイド服は、急だったのでエミーの服を下げてもらったのだ。
 ソニックの方が身長が高いので、自然とミニスカになって、それはそれで可愛くて気に入ってたのだが、屈んで床掃除をするとパンツが丸見えで…シャドウに「見えないようにしろ!」と言われ、スカートの裾を少し伸ばしたのだ。
 ソニックもシャドウの部屋以外でコトに及ぶ時には、繋がった部分が見えない方が安心だから、少し長めのスカートでも構わないのだが。

「昨日はどうだったの?」
「昨日…は、脱いだ、かな」
「そういう時って、ソニックが自分で脱ぐの?」
「ううん、脱がされた…使用人の風呂タイムで湯船使わなかったって言ったら、またシャワーかけられてさあ」
「ソニックってホントにお風呂嫌いなのね。シャワーは大丈夫なの?」
「アレは雨みたいだから平気」

 お風呂や、川の浅瀬なんかで溺れることはないってわかってても、パニックになってしまったらと思うと積極的に入りたいとは思わない。
 それに、昨日は…

「シャドウとシャワー浴びながらエッ○なことしたんだ!」
「何故わかるー!?」
「幸せそうな顔したから! ねえ、セック○って気持ちいいってホントなの?」
「気持ちイイわよ〜! シャドウはしつこくて長いでしょう?」
「うん、そう……って、うわああっ! ルージュ!?」

 ハァイ! と、いつの間に背後から手を振って現れたルージュが、ふたりの間にひょいと顔を覗かせて、エミーとソニックの頭をグリグリと撫でる。

「まったく。エミーは未経験なままどんどん詳しくなっちゃうわよ。ソニックも、こういう話なんだからノロケちゃいなさい」
「ルージュの話も聞きたいわー♪ ねえ、教えて教えて!エキドゥナのご子息様と恋人になったの?」
「一応ね。バカ正直だからメイド相手でも不誠実はしないらしいわ。まあ、妾のひとりくらいにはなれそうね」

 えー! とエミーは不満そうだが、まあ、妥当だろう。ナックルズなら表向きの扱いは妾でも、実際は本妻扱いとか、やりそうだ。
 ってゆーか、ソニックもルージュに聞いてみたい…

「ナックルズって…ええと、いいの?」
「アッチの話? シャドウよりはヴォリュームがあって、情熱的よ。終始丁寧ってことはないけどね」
「シャドウは? 丁寧…だよなぁ」
「そーね。アタシんときはそうだったけど、今はまた少し違うみたいだし?」
「ねえねえ、丁寧ってどういう意味?」
「…ソニック、説明してやんなさい」
「えー!? んー、そうだなあ。自分勝手にひとりだけよくなるんじゃなくて、オレのことも気持ちよくしてくれるよ」
「それって当り前じゃないの?」
「そーでもないのもいるのよ。イイ男探しなさい、エミーちゃん」

 うーん、と考え込むエミー。そういう意味でいい男なんて、どうやって探せばいいんだろう。
 こんな風に、シャドウは丁寧って聞いても、普段のシャドウが怖いものだから、ソニックみたいに恋人にするのはヤダーって思うし。
 間に入ったルージュがさらに濃い話を展開し始める。

「ナックルズがね、大きくてびっくりしちゃったのよ。絶対にムリだと思ったわ」
「それって痛くないの? シャドウ…は痛かったけど」
「硬すぎなかったから大丈夫。それに痛いのは最初だけよ」
「そんなモンか。でもさあ、大きいと後ろからじゃないと入らないよな?」
「バックか騎乗位ね。慣れてきたら正常位でも入ったわ。全部じゃないけど」
「ルージュは、どーゆーのが好き?」
「アタシはバックが好きだけど、ナックルズは騎乗位が好きみたいね。胸触りながらが大好き。アンタは?」
「片足か両足をシャドウの肩に掛けて、前から。オレも見えるから」
「そこで胸弄られるんでしょ?」
「なんでわかるー!? ってルージュはわかるのか」
「アタシとは遊びみたいなモノだったけど、今のシャドウの方がしつこくしつこくアンタを責めるでしょう?ちょっとうらやましいわ」

 恋人としてのシャドウには興味は失せても、楽しかった関係を話せるのはルージュが大人だというのもあるけれど、今が幸せだからというのもあるのだろう。
 さばけた印象とは別に、熱く包んでくれる母性がルージュの魅力で、ソニックも憧れている。本人に言えば、茶化されて終わりそうだけど。
 二人の話を、頬を紅潮させて聞いていたエミーが「ハイ!」と手を上げた。

「質問でーす! 避妊ってしてるんですかー!?」
「してるわよ」
「え!? ナックルズに避妊しろって言ったのか?」
「お薬飲んでるの。先代のご主人様が科学だけじゃなく医療にも詳しい人でね、残ってる資料からテイルスに作ってもらったのよ。生理も軽くなっていい感じだし」
「生理が軽くなるっていうのはいいなー! で?ソニックは?」
「うーん、…シャドウに任せてるんだ。生理の後しばらくはコンドームしてくれるけど、生理前はしない。アレ、なんでなんだろう?」
「アンタの身体の事は、アンタ自身よりもシャドウの方が解ってるって感じね」
「もし子供ができちゃったらどうするの?困るんじゃない?」
「困らないわよ。結婚するんじゃなーい?」
「けっ…」

 さすがにそこまでは考えが到らなかったソニックが絶句する。
 結婚は、したいといえばしたいけれど、それより子供だ、子供。できちゃったら、できちゃったら…

「なあルージュ…子供産むのって、すっごく痛いってホント?」
「それはさすがのアタシも未経験よ」
「男の子産んでよ、ソニック!可愛い子!私が育ててあげるわ〜!」
「面倒が増えるからおよしなさい、エミー」

 なにようっ!とエミーが怒ったところで、ルージュは笑って立ち上がった。
 長くなってしまったけれど、昼休みもそろそろ終えた方がいいだろう。
 エミーも昼前からの仕事を思い出してお屋敷に走って行った。
 んー!とソニックが大きく背伸びをしていると、「ああそうそう、」とルージュが耳元にささやいた。

「アンタ、シャドウにオナニー見せたこと、ある?」
「…それは、まだ無い、けど?」
「見せてごらんなさい。楽しいオモチャを貰えるわよ? きっとね」
「オモチャ?? わかんないけど、貰えるんならやってみようかな…って恥ずかしいだろ、それって!」

 フフフ、と笑って、ルージュがお屋敷へ歩いてく。薄く残った甘い香水の匂いを蹴散らすようにソニックはその場で飛び跳ねた。
 さあ、仕事を始めないと、サボリ過ぎがバレたときのシャドウのお仕置き(表向き)はきついんだから。



 そういえば、ご子息様がここ数日ソニックに何か言いたそうだったけど、人の少ないお屋敷ならナイショの話もできるかもしれない。
 後でいってみよう。






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エミーちゃんに聞いてもらう質問
→と、回答

・着衣がデフォですか?
→デフォでーす!

・↑アリとナシ、どっちが多いですか?
→アリが多いけど、ナシもありますよ。夜のお呼び出しもありますよ。

・どんな体位がお好みですか?
→屈曲位ってヤツです。

・ヒニーンはちゃんとしてるんですか?
→コンドさんはわりと昔からあるらしい(調べた
 ぴったりサイズをテイルスに作らせているのだ!
 テイルスはえちいこととか興味薄いけど、生理的な体型の変化は面白がってればいいと思います!

・オトナのオモチャは使われたこと無いの?
→まだありません!wwww

・そうそう、マリアのドレス借りてたけど、サイズは大丈夫だったの?
→エミーちゃんが仕立て直してくれたようです。


ニャンニャーンて、猫様相手にやりたいなあ。うへへへへ(へんたい




続きは、ご子息様がやらかしますwww



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