ひつじさんとめーめー?



 シャドウが布袋をひっくり返して小銭を数えている。

「今、ボクが何をしているか、わかっているか?」
「テストだろ?」

 ソニックは部屋の中をくるりと見回しながら答えた。

「新聞を読みあげさせたのはどの程度字が読めるか。袋の中のコインを数えさせてそこから本を買ったら?っていうのは計算ができるか。そして中身を改めてるのは手癖のテストだな」

 シャドウが頷く。なかなか聡い子どもを拾った。ここで「小銭を数えてる」と答える者は大人でも多いのだ。

「さっき廊下で会った、テイルスだっけ?あの子も個人部屋だろ? ひょっとしてこのお屋敷って使用人に個人部屋与えてるのか?」
「まさか。ボクとテイルスとメイドのルージュと、あとは庭番の夫婦だけだ」

 テイルスは執事というより、当主ロボトニック伯の助手という立場だ。深夜や明け方まで研究に付き合うことも稀でないので、一人用の部屋を使っている。庭番は少ないが来客を知らせる役目がある。シャドウとルージュは家につかえて長い。それだけの理由だ。
 シャドウが書類に何やら書きつけ終えると、ペンを置いて改めてソニックをじつと見る。

「な、何か?」
「ご主人様への目通りは明日でいいとして。かなり汚れてるな…お前」
「顔と手足だけは毎日洗ってるぞ」
「当然だ。シャワー使っていいぞ。全部洗ってこい」

 そんなに汚れてないと思うけどなあとかなんとか言いながらソニックが部屋の隅にあるシャワールームに消え…、すぐに出てきた。一応全身を濡らしたらしい。が、また薄汚れた襤褸シャツを羽織っている。
 シャドウが深いため息と、額に青筋をぴしっと立てた。

「濡らせ、ではなく、洗えと言った。それに、ボクのシャツを貸してやるからその服も脱げ」
「ちゃんと洗ったし、服は…いいだろ、これでも」
「いいわけがない。それに、男同士で恥ずかしがることもな…」

 少しずつ後ずさるソニックを捕まえ、汚れて擦り切れた服を脱がそうとぐっと上に捲り上げると、ソニックは声にならない悲鳴をあげた。
 そしてシャドウも声にならない悲鳴を上げた。
 被毛の青ではなく、薄い地肌の色があり、そこに、小ぶりながらも良い形のふくらみが二つ、頂点にも小さなのが二つ、きちんと主張している。
 シャドウが捲り上げたときと同じ勢いでシャツを引き下ろした。

「んなっ……何故…!?」

 何が聞きたいのか自分で混乱しているのがわかる。
 ご子息様が「メイドだ」と言ったのはソニックが女だと気づいてたからだし、それをまったく気付かなかった自分が何故なんだと思いたい。

「あ、だ、だって! 浮浪児が女だったらあっという間に売り飛ばされるに決まってんだろ!」

 それはそうだ。まったく知恵が回る…忌々しい。…自分が。
 今からソニックをルージュに預ける…ことは無理だ。使用人たちの自由時間にロンドンから戻ってきて、そのあとご子息様のお世話を頼んでしまった。もう一度頼み事をするにも部屋へ戻っていないことも考えられる。
 それに、コイツはもうずぶぬれ状態だ。

「と、にかく、もう一度洗ってこい」
「嫌だ。洗った」
「手間をかけさせるな」
「かけてくれてもいいぜ、手間」

 まったく正反対の主張をする。女とわかって、洗ってくれるっていうのなら構わない、そういったのだ。
 ソニックの口の端が楽しそうに吊り上がる。
 こんな風に、体を売ったりしていたんだろうか。無性に腹が立ってくる。

「わかった、ボクが洗ってやる」
「Really!? わ、ちょっとまっ」

 人形だと思え。人形だと思え。シャドウが自身に暗示をかける。一応。
 執事服を脱ぎ椅子の背に掛けると、また逃げようとするソニックを捕まえ今度は躊躇せず汚れたシャツを引きはがす。
 首根っこを押さえたままふたり入れば狭すぎるシャワールームに突き飛ばして入れた。

「いってぇ…狭いし!」
「黙れ。頭の上から洗っていく。後ろを向いていろ!」

 シャドウが出口を塞ぐようにすれば、ソニックは観念して奥の壁にしがみつくように立った。暗示はまだ効いているようだ。
 熱い湯を青いトゲの頭に掛け、石鹸を泡立てて(シャドウが使うまで濡れていなかった=やはり洗ってなかったじゃないかという文句をぐっと飲み込んで)ソニックの頭に塗りたくる。しかし、さっぱり泡が立たない。

「お前…どれほど汚れて」
「う、うるさいっ」

 なぜかソニックの声が震えている。不思議に思いつつ、泡立たない石鹸をシャワーで洗い流したときにまたびくりと肩を震わせた。
 もう一度石鹸を青い針にしみこませるようにし優しく揉む。今度は白い泡が滑らかに立った。
 ふと、そこにブラシを入れてみると、古くて抜けた針やほこりのかたまりがゴッソリ抜けて、シャドウがドッキリしてしまう。

「ん、何だ?」
「いや、痛くないか?」
「んー、ブラシ? 気持ちいい…」

 ソニックのリラックスした声に、胸をなでおろしつつ、さらに背のあたりまで、泡の中にブラシを掛けてゆく。
 抜ける抜ける…青いハリネズミがもう一匹できそうなくらい古い針が抜け落ちた。
 泡を流そうとシャドウがシャワーのコックに手を伸ばすと、それだけでソニックがぴくりと震える。

「もしかして、水が嫌い…泳げないというヤツか」
「しょうがないだろ!怖いものの一つくらいあったって」
「馬鹿だな。シャワーで溺れるわけがない」

 それでも強い勢いは避けてやろうと、高いフックにヘッドを引っかけ、雨のように湯を降らしてやった。
 泡が流れ落ちると、ソニックの頭や背は見違えるほど美しく輝いた。
 首筋や細い手足も落ちる泡でなぞって洗う。垢で薄汚れた肌がすべらかになってゆくのが満足だった。
…さて。

「残りは、自分で洗え」
「嫌だって言ったぜ〜」

 何故…強情な。
 残る場所は胸、腹、そして股だ。
 もう一度暗示を掛ける。これは人形だ、これは人形だ。
 視覚的に見えない方がいいと思い、石鹸の泡でいっぱいにした手を背中から前にまわした。
 手のひらで胸から腹へ石鹸を伸ばす。
 途中、粒の引っ掛かりに触れたとき、ソニックが吐息を漏らした。
 下から撫で上げると、柔らかなふくらみがシャドウの手のひらに収まる。正直、大きくはない。泡を、先端を避けてその縁をくるくると塗り込むと、ソニックの身体がじれったさに揺れる。

「んっ、んんっ…しゃ、ど、…お前、これ、洗ってるじゃなくて、触ってる、じゃないか?」
「洗ってる、に決まってる」

 胸を大きく撫でると、その小さな先端が硬くなってるのがわかる。摘みあげて、指先で軽く潰すように、洗ってやる。堪え切れないソニックの嬌声が狭いシャワールームに反響した。
 もう一度泡を取り、尾の上にそれを盛った。逃げるように跳ねる短く尖った尾を丁寧に洗い、その先にある尻の穴へ指先を伸ばす。不潔な感じ、汚れている感じはしなかった。

「うくんっ…あ、いやっ、ゆび…い、」
「逃げるな」

 引けてゆく身体が離れないように、ソニックの右足を上げさせ、崩れないようにその下にシャドウの右足を入れ壁を蹴って支えてやる。
 情けないことに、すでにシャドウの身体も臨戦態勢だ。
 けれど、理性でそれを耐える。まだ確認しなければならないこともある!
 指を滑らせ、泡はソニックの秘所にたどり着く。
 足の付け根あたりと何度も行き来させながら、外側の襞をこすると、甘い吐息と一緒にソニックが崩れそうになった。
 さらに内側に触れると、泡を押し流す勢いで、ぬるついた液体が落ちているのがわかる。

「ソニック、このあたりの皮膚が痒くなったり、多数の男としたことはあるか?」
「あ、なんだよ、それっ…そんなこと、あったらオレ、生きてないだろ!」

 指先にも秘所の皮膚にトラブルはないように思う。性病の心配はない。
 それに、身持ちが固かったんだろうか。
 もしかして、まさか、いやいや、浮かぶ思考を打ち消す。

「もうひとつ聞く。…生理はきているか?」
「ば…っか!…たぶん、来週…くらいに、ああっいやあああっ」

 よし。安全日。最後に、じらし過ぎて丸く膨れた秘所の粒をこすりあげた。もちろん、洗ったのだ。
 ソニックは、くたりと力を抜いて、壁に寄り掛かってしまった。




 シャワールームを出て、床にへたり込んだソニックを、乾いたタオルで拭いてやる。

「どうした、湯にのぼせたか?」
「シャドウ…あの、さ」

 もの言いたげにしているソニックに顔を寄せると、素早くシャドウの首に腕を回されて、唇同士が触れた。
 そういえば、初めてのキスだ。
 軽く触れただけで離れていこうとするので、シャドウがそれを追いかけてキスをする。ついばんで、舌先でつついてその中も深く犯してゆく。
 口元からこぼれた銀糸で指を濡らして、同じ石鹸の匂いがする肌を滑らせてゆく。

「んんっ! んあ、…しゃど、んん!」
「嫌か。確かに性急すぎるな」
「ちがっ、あのさ、シャドウ! …会ったばっかりでおかしいって思うかもしれないけど、オレ、あ、ちょっとなんで! や、やめっ!」

 ソニックが言いたいことが予想できたので、それを言わせないように胸のふくらみを丁寧に愛撫する。やはり小ぶりだが、吸いつくようにしっとりした肌にシャドウの指が滑ると、びくびく全身を震わせて応える。
 可愛い、と思ってしまう。こんなに性急に事を始めるなんて、今までなかったことだ。

「ソニック、キミがおかしいのなら、きっとボクもおかしいだろう」

 キスをひとつしている間に、足を引き寄せる。閉じようと力が入るのを、肘を入れて開かせた。
 特有の蜜の香りに引き寄せられ、ぺろりと舐め上げる。ソニックがびくりと跳ねた。逃げられないように、腿のあたりをぐっと床に押し付ける。

「あ、ああっ!いやああっ…あうん、ん…、んあ…」
「すごい、な。床に水たまりができてるぞ」
「や、やだあっ!あ、で、でもお、んんっ!もっと、おかし…なってくるぅ」

 そっと、ぬらした指を差し入れてみる。ざわざわとからみつく襞がぬめりの先にある。かなり固く狭い気がする。
 が、刺激に耐える様子はあるけれど、痛がったりはしない。愛液が溢れ、すぐに指が動くようになってくる。
 この中に、埋めてしまいたくてたまらない。
 指を引き抜き落ちるしずくを集めて、シャドウは自身の昂りに塗った。
 床の上に組み敷いたソニックは、息も整わない。上気した頬に小さくキスをする。

「はっ、シャドっ、オレ…んん、おかしい? お前のこと、すごっ…」
「ああ、わかっている。少し、耐えろ」
「んっ……あ、た、シャドウ、シャッ…!」

 中に割って入ると、その狭さとソニックの身体の強張りに侵入を止める。
 が、シャドウを包む壁が奥へと誘うように動き…無理矢理だった、最奥まで突き入れてしまった。
 かわいそうなほど痛みに震えている肩を抱きしめて、頬をすりよせ名前を呼ぶ。
 少しずつ、緊張を解いてやらなければと思うけれど、シャドウの方に限界が近くなってくる。

「ソニック…キミを、ボクのものにする…いいな?」

 きっと、わけもわからず、ソニックはこくりと頷いた。
 ゆっくり動き出す。退くときには安堵のため息、突けば切ない声を上げる。何度も繰り返し速度を上げると、摩擦の熱で燃えてしまいそうになる。
 ずきずき痛むのは、ソニックの中がきつくてたまらないからだ。

「シャ、どおっ!いやあ、いやだあっ!ああんんっす、すきいっ!」
「わかっている…ボクも、キミと同じだ」

 ずきん、とシャドウの根が震え、最奥に入った先端からソニックへ繋がる熱を、命の脈を伴って放出した。
 ソニックが長く、か細い声で、啼いた。




 疲れて動けなくなったソニックをベッドに寝かしつけ後始末をつけながら、シャドウは自分自身に舌打ちする。
 ソニックが明日どんな状態になるのか。メイドの仕事などできるのだろうか、と。
 許しは受け入れてもらえる。
 そう、高をくくっていてもかまわないだろうか。



















小学生・中学生・高校生でここまでたどり着いてしまった人!
女子→彼氏できて、最初がこんなんじゃなくても絶望しないように。ゴムぐらいつけろ。
男子→これくらい彼女に優しくできたらほめてやろう。ゴムくらいつけろ。
全員→当たり前だが、一切のコメント禁止!

   初めてでこんなうまくいくわけがなーい!これは夢と理想のファンタジーです!理解してね。



警告対象じゃない、同志のみなさま。
すいませんでした。とまりません。もっと暴走します。
にょたソニ面白すぎるーwwww

あ。
時代背景にシャワーはどうよ?と思ったので、
当主ロボトニック伯爵さまの「役に立った発明!」ということにします。
すごいな!思いつきって!

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