(小ネタです)
残暑の夕
「ただいまー」
「おかえり」
「あれ?おにいちゃんは?」
「休憩中なんだ」
 朝にして、休憩してじっくりして、好奇心で亘も犯されてみたりしたけれど、美鶴が善がるほどの快感があるかどうかはよくわからなくて、お口直しにもう一回して…美鶴は体力切れ。
 結構鍛えてるのに、スタミナとタフさでは亘のほうがまだ勝ってたりする。
「科学博物館、楽しかった?」
「うん!」
「…宮原は?」(アヤちゃんに何かした?)
「今日は眼鏡じゃなくてコンタクトだった!」
「…へぇ。それだけ?」
「みんなにジュース奢ってくれた!」
「そっか。よかったね」
 よかったね、美鶴。心配するような出来事は無かったみたいだよ。
「マユミちゃん(2年生)がジュースをユウさんに溢しちゃって、私、ハンカチ貸してあげたの」
 …ヤバい、新たな接点が。
 ガタガタと扉を押し開けて、美鶴がリビングに飛び込んできた。息も絶え々々。
「アヤ…ユウって呼ぶな…。宮原と呼べ…」
「美鶴!?」
「私にとって宮原くんは5年生の宮原くんだもん。おにいちゃん、寮に戻ったらユウさんから私のハンカチ貰っててね」
「宅急便扱いか…」
「イヤならいいもん。直接会うから」
 着替えてこよう〜♪と、足取り軽くアヤちゃんは自分の部屋へ消えていく。
 壁に手を着いてやっと立っている美鶴(腰に強い衝撃を受けないように)に、僕は労わりと慰めのキスをする。
「宮原を問い詰めるんなら、僕も協力してあげる」
「…わたるっ!よし、一緒に宮原を吊し上げよう!」
「うんうん。晩ご飯作ってあげるよ。何がいい?」
「肉」
・・・・・・・
 同じ頃、宮原祐太郎は猛烈な寒気に襲われてたりして。
 その原因も正確に把握してたりなんかして。
「学校、怖い…」
 夏休みの終わりに涙したとかなんとか。
おわり。
わたみつわたです。えへへ。
2006.08.24
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