お願い、集中して

前の話で
私が飲み会で潰れた話をしましたが
私の職場にはさらに私の行動を超越する
兵(つわもの)がいます。


それは医者のO先生です。
彼もつぶれて病棟で点滴を受けたことのある人物です。

しかも、おしっこもでなかったそうで・・・
病棟の看護婦に
バルンカテーテル(おしっこを出すために尿道に入れる管)を
つっこまれた
痛い経験の持ち主です



だけど、この人の酒癖の悪さは病棟看護スタッフすべてしっていました

お酒が飲めないくせに、飲んですぐに酔っぱらって
他の人にからむ、暴れる・・・そして吐く・・・さらに寝る・・・


最悪です・・・


またもや歓送迎会の席なんですが・・・その時は医者も参加
そのため、私はその先生たちを送迎するよう言われていました
私の車を出していたんです
もちろん、問題のO先生も来てるし、更には部長もきてます

私はもちろん、運転手であるためにお酒は飲んでいません

さて、飲み会が始まって・・・1時間30分後・・・O先生の状況は・・・
お約束のごとく
ぶっつぶれています


あーあ、いつも通りだよー・・
っておもったんですよ
全くの他人事のような感じでした
その時は

でも、よく考えると
この場所に連れてきたのは私の車・・・
ということは送っていくのは私の車

O先生・・・ビニール袋当ててます・・・
なんか不自然に膨らんでます・・・


やだよー、あれ、送って行くんですかー


その通り私が送っていくことになりました
助手席には部長
後部座席にA先生(右側)と問題のO先生(左側)・・・

とにかく後部座席の窓を開けて走っていました

そうすると・・・O先生・・・
窓から顔を出して
路面に吐いてます


運転しながら心の中で
「いやぁぁぁぁぁぁっ」と絶叫


そうすると部長、何を言い出すかと思えば・・・

「危ないから・・・もうちょっと左側によってやって」

これ絶対に止まった方がいいと思うんだけど
左側によった方が危ないって・・・


O先生側の後部座席の状況、見たくありませんでした・・・

運転しながら泣きそうでした・・・


とにかく、O先生のアパートに送っていくことに
そして、後部座席は・・・・何とも言えない匂いが・・・・

とにかく
先生を部屋のベットまで搬送する。
その部屋からタオルを奪取し、
後部座席拭かせていただきました


でも、間に入った奴はとれないし・・・


次の日・・・私は日勤でした

ところが・・・その朝に、ある患者さんが食事を喉に詰まらせて
呼吸状態が悪くなり・・・O先生が対応してました

O先生は喉に詰まったものを吸引して
アンビューと呼ばれる、風船をみたいなものを手でにぎって
空気を送り込む器具を使っていました
これを使うときは結構緊急時なんですよ

その緊急事態に私は手伝いに行ったんです

O先生は私を見るなり、救命処置をしながらこう言いました

「akkiy君、昨日はほんとに悪いことしたなぁ」


お願いです、O先生
今は処置に集中してください
死にかけてるんだから


でも、O先生は悪い先生じゃないんです
患者さんに優しい熱血医師なんです


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