メモリーズでGがよけ者にされた件に嘆くスペシャル

このあいだ任天堂HPを見に行くとみんなのリズム天国(音注意)が更新されており、実に頼もしい新リズムゲームの数々がルール説明されていました。
ここのページなのですが、バドミントンなんかタイトルだけ見たらいかにもリモコン振り回しそうなイメージなのにAボタンを押すだけという真にシンプルで、かつシビアな仕様の様子で初代からのファンとしては実に嬉しく思われました。
と言うのは、本作は、プレイすれば一目瞭然なのですがその合否判定のシビアさが実にストイックであることが特徴でして、それが「リズムを刻む」というゲーム性の根幹をなしている、実にゲーム然としたゲームであり、同時にフルボイスのADV以外で視力を要さず遊べる数少ないACT系タイトルでもあるのです。
その操作がボタンにて実現されているということはGBA初代のボタン入力にて1フレーム単位でのリズムを刻むゲーム性が復活したことの証であり、それ故にこそ上記の発表はとても喜ばしいものだったのです。
そんなわけでとても面白下げな本作、この夏におひとついかがでしょうか?
……とは言ってもメニュー画面の操作がどうなっているのか(キー操作なのかポインティングなのか、もしポインティングなら視力を要さず利用できるか)ということは発売されてみないと分からない部分です。これについては発売直後にここでレポりますので7/21にこちらへお越し下さい。

さて、本題です。
目を用いず遊べるゲームでACTと言えば、PS2以後のガンダムゲーム各種(一年戦争除く)、あるいはACEシリーズなどが考えられます。
ところでガンダムタイトルの最新作、先月PSPで発売されたてほやほやのガンダムメモリーズ 戦いの記憶をご存じでしょうか?
私見ながら、このソフトは実に立ち位置の面白いタイトルと感じられるのでした。
例えばこれをガンダムのキャラゲと解釈して遊ぶと以下のように実にやっつけの目立つ作品とうつるのです。

  • 地上戦でも機体は空中浮遊がデフォなので地上/宇宙による捜査官の変化が無し(あぁだから一年戦争関係のシチュエーションモードはビグザム戦とジオング戦しかなかったのか納得)
  • シチュエーションモード(本作のストーリーモードのようなもの)のインターミッションシーン会話にボイスがないのはいいとして、驚くべき事にゲーム中のイベント台詞さえ字幕のみという仕様(アートディンク製のガンダムバトルシリーズではバトルと平衡しての会話やオペレーターの作戦説明で場を盛り上げ、姉妹作のマクロスアルティメットフロンティアでのFシナリオではそれだけで本編のあらすじさえつかめるほどのクオリティが発揮されていたというのにどうしてこうなった?)
  • そもそもバトル中のセリフからしてパターンが実に少ない。勿論シンVSキラさん、ヒイロとごひ、ガロードとフロスト兄弟、アムロシャアなどの対決があっても一切特殊会話が発生しない(ちなみにガンダムXではガロードさん一人で運転している様子。ティファどこいった?)
  • ガンダムバトルシリーズと比して機体改造の仕様が実に残念。3倍のポイントを支払えば規定以上のステータスへの改造ができることもなければ一度改造した段階を減らしてポイントを還元することもできない(両方ガンバトではできていた)。それ故機体間の性能差はなにをどうやっても埋められず、MSの性能の差が戦力の決定的な差になってしまった(シャア残念)。
  • 本作で改造できるのは「HP、攻撃力、防御力、スピード、SPゲージ(覚醒 △+○やクイックアタック □+×で使用するゲージのチャージ上限)」の5つのみ。防御力はビーム防御対弾防御の区別が無く、スピードを上げても格闘モーションが早まることもなく(奪取速度や移動速度だけ)射撃武器のリロード速度を速める術もなく、ダメージ蓄積によるよろけ耐性も変化しない。
  • 射撃武器はやたらものすごい勢いで連射され、各武器の目かとしての動作があまり重視されていない様子、それでいてゲームシステムとしてのマルチロック仕様がないので全転への攻撃判定がある射撃武器(ウイングゼロカスタムEWのローリングバスタービームライフルなど)以外は、基本単機への攻撃となる。RX72のやたら連射されるビームライフルに軽さを感じる一方、ウイングゼロカスのビームライフルはえらく細いエフェクトになり実に迫力ダウン。射撃攻撃自体が本作では弱く設定されていることもあって色々と残念なことになっている。
……いかがでしたでしょう?
しかし、しかしです。一転本作を「ゲームソフト」として考えると全然違う顔を見せてくれるから面白いのです。例えば…
  • ジャンル名はタクティカルチェンジアクション。シチュエーションをクリアすると出てくるミッションモードでは手に入れたMSで最大3機のパーティを組んでそれを道中切り替えながら戦っていく。
    これが面白く、現在筆者は「ジオ(先方万能型)、デスサイズ(近接用)、ヘビーアームズ(遠距離用)の3体でパーティを組んでこれらを切り替えながらプレイ中で、その案配が実に燃える。
    自分が操作していない機体は徐々にHPとSPゲージが回復していく仕様らしく、HP残量と現状の戦況を考えながら機体を切り替えていき、チェンジ直覚醒発動で格闘コンボにつなぐなどやっているとゲームそのもののスピード感と合わさってかなり気持ちいい。
  • ミッションモードではランダムに選ばれるステージをこなしながら時折機体を手に入れつつ戦っていき、結果実に多種のMSが手に入るので何かを集める楽しみについてかなりの面白さがある。
    1機1機挙動が個々に異なるので新しい機体を試す喜びがあり、単調にも思えるミッションを先へ進めていく動機が自然と高まるように作られている。
  • デュオが高ダメージを受けると放つ「やりやがったなぁ!」というセリフがほんとにコンバット越前そっくりで笑いを耐えるのにえらく苦労した
  • ジオが強い、射撃も格闘もこなす万能タイプでチャージ格闘はハイパーアーマー状態で射撃へも0フレでつながるすばらしさ。そしてなんだか楽しそうなシロッコ先生、ミッション終了後、やたら嬉しそうに「フ、……フハハハハハハハ、俗人には世界は動かせんよ!」とおっしゃられるその様には大いなる微笑ましさをばひしひしと感じました。
などの良点が続々と。
武器の使い分けやマシンとしてのMSの挙動をゲームに落とし込むという意味では断然VSシリーズやガンダムバトルシリーズの方が優れていると考えられますが、一転登場MSを一ゲームキャラとして考えると本作のシンプルな操作系(基本、格闘と射撃の2ボタンだけで攻撃を行う)という仕様に納得の楽しさが現出するのです。
本作を遊ぼうかなと思われている諸氏皆様は、演出ということに一切の期待をせず、ゲームソフトとして本作を楽しむ心持ちで購入されることをおすすめいたします。
考えてみれば本作のメインたるミッションモードは純然たるゲームプレイの連続であり、これはどんな攻略サイトを見ようがシナリオ的ネタバレに遭遇する危険性が一切生じないという意味でも素晴らしい工夫なのかもわかりません。ここは、基本操作からコンボ、QAコマンドまで実に細かく操作や仕様がまとめられているので上記と併せてご参考いただければと思います。

ではでは今日はこのへんにて。
皆様のゲームライフが楽しいものでありますように。

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