シンプル2000 Vol.9 The.恋愛アドベンチャー BITTERSWEET FOOLS

公式サイト



ハード:ドリームキャスト・PS2
定価:\2,100
ジャンル:ノベルゲーム

概要

イタリアはフィレンツェを舞台とした物語、時代は1990年代中盤辺りでしょうか。
そこで繰り広げられる2つの人間模様お丁寧に描いたオムニバス形式のADVです。

本作をゲーム的に考える場合、選択肢が物語への変化を与えない、読める物語そのものに変化を与えるという要素が考えられます。
まず中心にほぼ内容の変化しない幹となるシナリオがあって、中途の選択肢によってその中で読める話が変わっていくという構造。
類例が全然思い当たりません。実にユニークであります。
その選択肢と読める話の間にはとりわけの相関性が無いように見受けられ、別の選択を選んだ事による読める物語の変化を楽しむというのが本作の2週目、3週目の楽しみになります。
既読スキップは実に快適ですので、そちらを駆使してがんばってください。

総論

裏社会で生きる人々。我々はとかくなかなか物語的脚色によりそのイメージを抱きがちですが、彼らと手ずっと潜伏したり銃撃戦したりカーチェイスしたりスナイプしたり脱出しているわけではありません。
便利のために発展することを宿命づけられた文明社会に生きる人間の一生とは、得てして多少の余裕を生じるものです。
その余裕ある一コマの数々が描写されるに能って、2組の男女とその周囲の人々との関係から伝わってくる温かさ、癒される空気が感じられます。
彼らの日常やそこから生じる心の交流が主題ですが、明確な「契機」たる2つの事件を幕として閉じられる物語、その後にある未来における彼らが、困難をかかえつつも幸せであろうことが感じられるのは「信頼」に由来した恋愛の美しさが、双方描かれた結果が故に思われてなお本作の素晴らしさを際立たせています。
シンプル2000、媒体はCD。ですが安心して下さい、主人公含めてフルボイスです。
世間にはDVDどころかブルーレイ使っておきながら主人公には声がついていませんのですご了承くださいと広告して憚らない、そして7800円お支払わせていく作品があることを考えると、本作が2000円という価格で流通したことそのものに、すばらしいセンスと意味を感じるように思われます。
「いい人」という言葉があります。時に振り文句として用いられることさえあるこの言葉。
この作品にはそういう意味も含めた所謂「いい人」がいっぱい出てきます。……ひょっとするとお人好し、と表現できるのかもわかりません。
美辞麗句ではない、痛みを伴いつつもなお実感される人情、人の温かみにゆっくり改めて触れてみたいそんな貴方。ぜひ本作をどうぞ。たっぷり遊んでたっぷり和んで下さい。
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操作解説

プレイ中三角ボタンを押すとメニューが現れます。
項目は縦にならんでおり、次の通り。
・セーブ
ロード
テキストログ(今まで読んだ文書を読み返す)
システム(環境設定)
ゲーム終了(いきなりタイトル画面にもどるコマンド)

四角ボタンの動作は環境設定で変更します。
選択肢は上下で循環します。



セーブ方法@PS2版

プレイ中、次の操作で途中経過をセーブできます。
・三角(メニュー画面を開く
・丸(「セーブ」を選択する)
・5秒ほどまつ(メモリーカード内容のチェック)
・丸(セーブファイルの選択)
・左
・丸(セーブしますか?の問に「はい」と答える)
・7秒ほどまつ(セーブ中・・・)
・丸(セーブ終了通知ダイアログを閉じる)
この直後はメニュー画面に戻っています。
ここで罰ボタンを押せばゲーム画面にもどることができます。



設定画面解説@PS2版


メニューが縦に並んでいて、上下矢印で項目を選び左右キーで設定を変更するスタイルのオプション画面です。
オプション画面を開くとBGMボリュームの項目にカーソルが当たっています。
環境設定画面へはゲームプレイ中に次の操作を行うことで移動できます。
三角



設定項目は上から順に次の並びです。
・BGMボリューム(右ほど大きくなる。端でつきあたる(以下同様)。)
・ボイスボリューム(右ほど大きくなる。)
・効果音ボリューム(右ほど大きくなる)
・システムサウンドのボリューム(カーソル移動音などの音量調整。右に行くほど大きくなる。)



エフェクトのON/OFF 画面切り替え時のフェイドイン・アウトといった演出のOn/Off切り替え設定。標準ではONになっている。左右キーでON・OFFを切り替え。)
フォント種別  ゴシックがデフォルト
メッセージ速度(左ほど早い)
四角ボタン設定(ゲーム中、四角ボタンを押したときの挙動を選択します。
        デフォルトは何も無し、その右はオートプレイ、既読スキップ、未読スキップの順に横に並んでいます)
オートモード速度(左ほど早い)


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