段差の底釣り(通称 段底)

段差の底釣りとは

渡辺氏の釣り上げた47センチのヘラ
略して【ダンソコ・または・ダンゾコ】などとも言われるが,その名の通りバラケと食わせの段差を大きく取る底釣りである。 通常、上バリのバラケは底から離し、下バリの食わせのみ水底に着けるものが一般的で、下バリトントンの状態をスタート時の基本とする。 セットの深宙釣りで、下バリだけを底につけた状態と理解すれば分かりやすいだろう。巌寒期においては、食い気のある新ベラ以外は普通の底釣り、いわゆるバランスの底釣りでは釣り切れない場面が多い。こんな時、バラケを広範囲に拡散させて、より多くのヘラブナを寄せられる段差の底釣りは、あたりの出るチャンスが増えると同時に、食いあたりが明確でより釣りやすいなどのメリットがある。 ただ、ダムなどの場合は、底の状態にもよる。ヘラブナは 鯉やマブナなどとは違い、受け口になっている。だから底にベッタと着いたエサはとても食べずらいのである。ビデオなどで見たことがあるが、底のエサを食べるヘラブナはほとんど逆立ち状態でないと食べれないのである。だから、ダンソコ釣りは平らな底よりも、斜面になったかけ上がりに食わせエサが着くのが一番理想的である
セッティング(仕掛け)  浮き子  道糸とハリス
竿は 8尺〜21尺
水深に見あった長さを選択、竿先いっぱいに浮きを持って行くよりも、浮き二本のこし程度のほうが釣りやすい。竿先に(いわゆる提灯)浮きが有ると竿を振ッた折に浮きのトップが折れる可能性がある。段差仕掛けのツボはハリスの長さと段差に集約される。釣況よりもむしろ釣り場全体の傾向、いわゆる「クセ」で左右されることが多く、フィルド毎に実績のあるセッティングに従うのが良いだろう。
浮き子
ウキは細目のパイプトップの底釣りタイプでボディ寸法5.5ミリ 長さ10〜16センチ程度を水深によって使い分ける。
道糸とハリス
ミチイト 0.6〜0.8号 季節風などにより流れが生じた場合また極端な食い渋りの場合を想定して、出来るだけ細いものが望ましい。・・・・・が50上が掛かったときには、ハリス切れの恐れもある。そこは状況に応じて、オオスケが釣れそうだなーと思った時は少し柔い竿にするとか、道糸及びハリスを太くするとか、考慮すれば良いだろう。ハリス 上 0.4〜0.5 (15センチ〜30センチ)  下 0.2〜0.3 (45センチ〜70センチ)上下のハリスを変えるとカラミにくい。段差は、ヘラブナのタナが底に近い状況では狭く、ヘラブナが底に着いていない状況では広く取るのが基本である。スタート時は上20センチ 下45センチ程度から始めるのが良いだろう。
バラケエサについて
私たちがヘラブナ釣りを始めた頃は今ほどに市販されているエサは豊富ではなかった。・・・・ブリキで出来たうどん切りという物があって、底にさなぎ粉を入れ、その上にうどんを乗せて、ふたをするとうどんが細かく切れて下に落ち、上下左右に振ると下のさなぎ粉とうまくまぶさり、そのうどんで釣りをしたものだ。それでも結構いい型のヘラが釣れたものだ。・・・・最近ではあまりにもバラケエサが豊富にありすぎて、どれをどのように合わせればいいのか、迷ってしまう。・・・・いろいろなパンフレットなどに、ブレンドのバレーションが記載されているが、それらを参考に、自分なりのバラケエサを作り上げていくのがベターだと思う。
バラケエサについて
段差の底釣りのバラケに求められる働きとは、目的のタナで広範囲にバラけて、より多くのヘラブナにアピールできる集魚力。・・・・ネバラず、ハリに残り過ぎないハリ切れの良さ。ウワズリを抑える比重の大きさ等である。これらの働きを明確に打ち出すためには、重い、軽いネバる、バラけるなどの性質のハッキリした麩エサを、その状況にあった比率でブレンドする必要がある。また巌寒期の活性の落ちたヘラブナには微粒子の麩エサが効果的であることも認められている。このため特性の明確なエサの中からできるだけ細かな粒子のエサを選択し、あまり練り込まずに素材の持つ性質を利用したエサ作りが大切である。・・・・・
    
ダンゴの底釣り夏を 200CCに 水200CC を加えてどろどろに溶く。3分以上放置してから、「底バラ」を200CCを加え サッとかき混ぜ、さらに「冬のバラケ」 400CCを加えダマをほぐすようにかき混ぜ、サラッとした状態に仕上げる。・・・・以上は参考まで
  ダンゴの底釣り夏
     
底バラ
比重があり、まとまりの良さが特徴。段底では、タナまで持たせるために適宣ブレンド
比重があり、バラケ性の良さが特徴。縦方向にバラケるのでウワズリの抑制にも効果有り
冬のバラケ
バラケマッハ
比重が軽く超微粒子のバラケエサ。ブレンドの最後の締めに使うと軽時変化が少ない。
水深の浅いところや軽めのバラケに好反応を示す場合「底バラ」に変えてブレンドの核とすると良い。調整用にも可能。・・・・
食わせエサについて
待ち釣りのリズムになる厳寒期。基本は溶けることのないウドン系の固形物である。段差の底釣りでは、くわせエサに重さが必要なので自宅で作るワラビうどん「特選わらび彩」や、釣り場で簡単に作れる「感嘆U」がお薦めだ。また、食いが極端に渋かったり、底の状態が良くない時には、軽い「感嘆」を使うのが効果的だ。より自然に水中を落下する、軽いくわせが有効な場合もあるので覚えておくと良いだろう。・・・・反対に食いの良い状態、特に大型新ベラのコンディションが良い場合は、ウドン系よりもグルテン系の方が、アタリの出るのが早い傾向だ。とわいえエサ持ちの良さは必須条件。オススメは「わたグル」のチョイ硬目段底には絶対自信の必勝クワセだ。・・・・・・・
特選わらび【彩」 感嘆「U」 感  嘆 わ た グ ル
ネバリ過ぎず、コシもある。やや硬めに仕上げるとエサ持ちもさらに良くなる。分包1袋+水140CC後は水の量によって硬くもなり柔らかくもなる
重さはワラビウドンに近いので、ハリスが張りやすいので明確なアタリが出る粉10CCに水15〜20CC蓋付きの容器に水を入れたらすぐに蓋をしてすぐにシェイクする。・・・
水量と練り加減で硬軟が自由自在。底の悪いポイント、超食い渋り時に威力を発揮。・・状況によって水量を調節。粉10CCに対し水を20〜25CCで柔らか目に
食いの良い時に威力を発揮。グルテン繊維がダレず、ハリのフトコロで丸く膨らむ。わたグル50CCに対し水を60CC。やや硬めが標準。・・・・
釣り方のコツ・・・とは・・・?
感覚的には底釣りと言うよりも、むしろセットの深宙釣りのイメージを持った方が良いだろう。段差の底釣りでは、バラケえさを食わせないのが必要不可欠である。そのためにはバラケを落下途中で極力バラケさせない事。そして何よりも大切な事は、バラケが完全にハリから抜けてからのアタリを取る事である。ヘラブナはバラケの位置よりも下層に集中し、落下する粒子を追って底にあるクワセに向かって行く。この状態をキープするには絶対にウワズらせないことだ。良いアタリがあってもバラケが残っている状況では絶対にあわせない。食わせエサだけになった状態でのアタリであわせるのがこの釣りの基本である。その為には必ずエサ落ち目盛りを把握しておかなければならないのである。・・・
理想的なウキの動きについて・・・・・・・・
打ち始めは深なじみが絶対的条件だが、釣れ始めてからはアタリの出方を見て、なじみ幅をコントロールするのが基本。状況によっては2〜3目盛り程度とかなり浅いなじみ幅があう事もある。ベストと言われるウキの動きは、ウキが立ち上がり、なじみに入るまでは殆んどさわらず、エサ落ち目盛りを過ぎるあたりでかすかにさわる程度。完全になじみ切ったところで上下の微動が表れ、バラケが促進されるのにあわせてトップが戻り、バラケが完全に抜けきったところで、下バリが底に着いた状態のエサ落ち目盛りを確認。その後少し落ち着いてから「ムズッ」「カチッ」と半目盛りから人目盛り入れば完璧だ。この決めアタリが出るのに長い時間かかることがある。巌寒期では5分以上かかることも珍しくなく、このためなじみ切ってからサワリが認められた場合に限り、ガマン強く待ち釣りに徹することも必要だ。この時に微細なアタリも積極的に合わせてみよう。・・・・
活性のない時・超食い渋りに聞く段底・!
食い気があるヘラブナであっても、バラける麩エサの粒子ばかり吸いあおらせていては、肝心の食わせエサにまで興味を引かせることは出来ない。こうした事は渋い釣況では致命的である。最先端のダンソコでは確実に釣果を上げる釣方が生み出された。・・・それがややバラケやすい小エサをバラケに使った段底である。バラケ以外は通常の段底と同様だが、それだけにバラケの作り方には神経を使う。ヘラブナが触ると即ハリから抜け落ちる大きさとタッチが重要で、最大のキモになる。バラケた直後のウキの戻りに連動して、クワセのエサが動くチャンスが増すことでアタリの出る確率もアップ。しかも「ウキが動いたかな?」程度のアタリでも食っている事が多い。感覚的にはバラケの下に寄ってきたヘラブナは、すべて釣り切るくらいのつもりでテンポよく打ち返し、じっくりとアタリを待ちたい

へらスイミー200CCに水200CCを入れてどろどろに溶く。3分以上放置してから「底バラ」を200CC加え、ザッとかき混ぜてから「セット専用バラケ」400CCを加えて、ダマをほぐすように混ぜる。使い始めはややしっかり目にエサ付けし、エサの残量となじみ幅をあらかじめ確認しておく事が大切である。・・・・

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