トーキョーデート・1.5・
「あなたたちに欠けてるのは、現代社会の基礎知識です!実地学習してから帰りなさい!」 爆発寸前の小宇宙に、表面上はおとなしく命令に従おうと思えど、不満が顔に出たのかもしれない。 沙織さんが聖域に戻るまでの3日間、と言い足され、期間限定と分かり心の中でホッとしたのも束の間。 5分もしないうちに、さきほどの電話で指令を受けたらしい財団職員の出入りが激しくなってきた。 「一般人と同じ手段を使ってこその社会勉強よ」 という、至極ごもっともな意見のため。 ムウは日本滞在中、テレポーティションとテレパシー。 つまりはサイコキネシス全面禁止と厳命されてしまい。 交通機関のカードや、日本円などを渡され、説明を受けるはめになっていた。 さらには連絡用に携帯電話なるもの(電話って黒いのから進化してるんだなぁ、驚いた)まで持たされ、そして。 遅れること少し、百貨店の外商を名乗る一団から、大量の衣類が運び込まれたのだった---。 |