REDさんからのご指摘で「35:光とコケ」の以下の部分の記載を訂正いたしました。
貴重なご意見と指摘を頂き誠にありがとうございました。
原文
自然の世界ではもともと水草が自生している環境は河川の周囲をうっそうと繁る熱帯雨林です。
太陽が真上近くに来たときにわずかな隙間などから光が射し込み、または光を遮断する障害物のないところへ太陽が来たときにしか直射日光は受けられません。
1日の内のほとんどは間接的な光しか受けていないはずです。
もともと、水草にとっても直射日光のような強烈な光はさほど必要ではなく、ジャングルを形成する大木などとは違うのはおわかりであると思います。
よって、水草は日中のほとんどの時間を間接的な光の中で過ごし、ほんの2?3時間の直射日光によって生育しているものと想像できます。
それ以上の強烈な光は必要としないのでしょう。
事実、いつも直射日光が当たるような南向きの窓辺に設置した水草水槽などは必ずコケまみれになって崩壊していきます。
植栽した水草が吸収しきれない光量は全てコケのために存在することとなるからです。
また、直射日光の光量というものは私達が想像するよりも遙かに強烈で、水草育成に使用する高色温度の蛍光灯を何本持ってきてもかなうものではありません。
ですから、いくら自然の環境ではまともに光が当たる時間が少しだからと言って、水草水槽において照明をつけている時間も少しで良いわけではないのです。
水草の種類にもよりますが、自然のおおむね3倍の時間、おおよそ8時間から10時間は設置できる限りのスペースを利用して光量を確保しなくては行けないのです。
訂正文
自然の世界で水草が自生している環境は大きく分けて2通りあります。
陰性植物は河川の周囲をうっそうと繁る熱帯雨林のなかに自生し、陽性植物はパンタナルなどの大湿原に自生しています。
陰性植物の自生地では太陽が真上近くに来たときにわずかな隙間などから光が射し込み、または光を遮断する障害物のないところへ太陽が来たときにしか直射日光は受けられません。1日の内のほとんどは間接的な光しか受けていないはずです。
これらの水草にとっては直射日光のような強烈な光は必要ではなく、逆に害になることもありうることになります。
一方、パンタナルなどの大湿原に自生する陽性植物は強烈な太陽光をたくさん必要とする植物です。
アクアリウムに使用する照明器具とは比べものにならないほどの強い光を大量に消費します。
また、それを根底から支える自然環境も水槽とは大きく異なります。
水の浄化作用、変わらぬCO2濃度、ミネラルたっぷりの水質、等々すべてにおいてバランスが取れた変わらぬ環境なのです。
私たちの世界での水槽では、事実、いつも直射日光が当たるような南向きの窓辺に設置した水草水槽などは必ずコケまみれになって崩壊していきます。
水槽内において光量だけが特化した環境になれば、植栽した水草が吸収しきれない光量が全てコケのために存在することとなるからです。
直射日光の光量というものは私達が想像するよりも遙かに強烈で、水草育成に使用する高照度の照明器具を持ってきてもかなうものではありません。
特に閉ざされた環境である水槽、しかも美的要素やレイアウトセンスなどを必要とする、見せる水槽では直射日光を利用した育成は困難なものがあります。
ですからこのような水草レイアウト水槽では水槽内をいかにバランスの取れた環境にし維持していくかがキーポイントとなります。
原文
そうではありません。
脱窒素濾過を採用して、硝化菌が生成する硝酸イオンを全て還元できたとすれば、水槽内に硝酸イオンが無くなってしまうわけで、水草は三大栄養素の中の窒素分を吸収できなくなります。
そりぁー、別途添加すればいいかも知れませんが、その添加量などのコントロールはかなり難しいものになるはずです。
また、窒素とリンを含まない液体栄養素は存在しますが、窒素分だけ、またはリン酸だけを含まない栄養素となると、私は見たことがありません。
訂正文
そうではありません。
脱窒素濾過を採用して、硝化菌が生成する硝酸イオンを全て還元できたとすれば、水槽内に硝酸イオンが無くなってしまうわけで、水草は三大栄養素の中の窒素分を吸収できなくなります。
そりぁー、別途添加すればいいかも知れませんが、その添加量などのコントロールはかなり難しいものになるはずです。
また、窒素とリンを含まない液体栄養素は存在しますが、窒素分だけ、またはリン酸だけの栄養素となると、私は見たことがありません。
訂正文
ハイポ(チオ硫酸ナトリウム)が塩素(Cl2)を中和するときの反応式は以下の通りです。
Na2S2O3
+4Cl2+5H2O→2NaCl+2H2SO4+6HCl
チオ硫酸ナトリウムと塩素、水との反応で硫酸(H2SO4)や塩酸(HCl)と言った物質の生成が生じますが、水道水に含まれる塩素濃度の割合から言ってその生成量はごくごくわずかであり何ら問題はありません。
それよりも塩素を完全に除去できずに残留塩素が存在する方が、例えば飼育水にアンモニア(アンモニウムイオン)が存在することによって有害な物質であるクロレラミン(NH2Cl)と言われる化合物の生成が生じる可能性もあるようです。
当然の事ながら残留塩素は濾過バクテリアに重大な影響を与えます。
また、塩素濃度に見合わない大量のハイポを投入することも余りよいことではありません。
後述するハイポ溶液を使用するのであれば間違って多くの量を投入して塩素中和したとしてもさほど問題は生じませんが、ハイポの粒をそのまま使用して塩素中和する場合には、比較的水量の多い90センチ以上の水槽であればまだしも60センチ以下、とりわけ30センチやS水槽に対して、また、その水換えの水に使用する場合には注意が必要です。
ハイポ(チオ硫酸ナトリウム)は還元剤であり、その還元力によって塩素(酸化剤)を還元し中和します。
塩素のない水に対して大量のチオ硫酸ナトリウムを投入すればその還元力によって某らの反応を引き起こす可能性もあります。
某らの酸化物があれば還元しようとするでしょうし、水との反応で硫化水素(H2S)や硫酸(H2SO4)が生成されるやも知れません。
硫化水素は多くの重金属と反応して生体に有害な物質を作り出してしまい、それが生体に取り込まれたり付着することによって生体に影響を与えることもなきにしもあらずです。
要するに不必要な物質が大量に添加されることは、飼育水に含まれる様々な物質と各々の水槽の特徴、そのにタイミングよってはどのような反応を引き起こし、どのような結果になるのかは全く予想が出来ないと言うことになります。
某らの間違いや事故でない限り大量のハイポの粒を水槽内や水換え用の水に添加することはないでしょうが、万が一そうなってしまった場合にはすぐに水換えをやり直した方が賢明です。
したがって塩素濃度に見合った添加量を心がける必要があり、特に小さな水槽に対しては厳密に行うべきなのです。
よって、ハイポをそのままの粒の状態で使用する事は出来る限りさけるべきであると思われます。
よく大型水槽の場合にはそのまま使用して水換えをしている方のお話を耳にすることがありますが、原則としては塩素中和を済ませた水を水槽に投入するのが基本です。
塩素は反応スピードが速く直接飼育水と混ざり合うことによって中和される以前に有害な塩素化合物に変化してしまう恐れもあり、このようになればもはや塩素中和剤では除去できなくなってしまう場合もあるようなのです。