器具をそろえよう

熱帯魚は犬や猫と違い、各器具をそろえないと飼う事が難しい動物です。
必要最低限そろえなければならない物は.....

水槽
やはりこれが無いと始まりません。
水槽にはガラス水槽とアクリル水槽があります。それぞれ、メリット・デメリットがあります。
ガラス水槽は傷が付き難いのですが、割れる恐れがあり、ガラスですので水槽自体も少し重たいです。また、大きい水槽程(60cm水槽〜)割安になる様です。最近はガラスを曲げる技術も進歩し、局面の水槽や枠なしの水槽も製造されています。
アクリル水槽は割れ難く水槽が軽いのですが、傷が付きやすい。アクリルはガラスよりも加工が容易ですので水槽のバリエーションが豊富です。また、大きめ目の水槽は、ガラス水槽より安く購入出来ます。

ヒーター
水槽の中の水温を上げる為の器具です。サーモスタットと一体になった物も売られています。
ヒーターが熱くなっている時に水の中から取り出すと、ヒーターが割れて壊れる場合があるので注意しましょう。
また、ヒーターには水量(水槽のサイズ)に合ったワット数があります。下記参照
小さい水槽(1L〜20L)−50W〜60W
45cm水槽(21L〜40L)−100W
60cm水槽(41L〜60L)−150W〜200W
75cm水槽(61L〜75L)−200W〜300W
90cm水槽(76L〜150L)−400W〜600W

サーモスタット
水温を感知して、ヒーターの電源を自動的にON/Offに切り替え水温を設定温度(設定出来ない物も有る)に調整してくれます。
ヒーターと一体になった物も売られていますが、ヒーターとの線が抜き差し出来ない為、どちらか一方が壊れた場合、どちらも買いなおす事になりますのでヒーターと一体になった物は、お勧めしません。出来れば、サーモスタットとヒーターを別々に購入しましょう。
ヒーター別売りの物を買う場合、サーモスタットには、対応ワット数がありますのでサーモスタットのワット数に合った、ヒーターを購入しましょう。
また、サーモスタットの対応ワット数が仮に300Wの場合、300Wのヒーターを使用するよりも、150Wのヒーターを2本使用した方が、ヒーターへの負担が少なく、どちらか一方のヒーターが壊れたとしても、もう一本が使用出来ますので、水槽の水温が下がらない(下がり難い)ので安心です。

ヒーターカバー
使用中のヒーターは水中内とは言え大変熱くなっています。水槽内の魚がヒーターに直接触れた場合、魚が火傷をしますので直接ヒーターに触れない様にする為のカバーです。岩や水槽内にへばり付くタイプの魚(プレコ等)を買っている場合は必ずカーバを付けて置きましょう。
また、小さい魚の場合、ヒーターカバー内に入り込み逆効果になる場合があります(なった事は無いですが)がヒーターを縦に設置すると魚が中に入り難くなります。しかし、縦に設置していると、水槽の水替えなどの時、直ぐにヒーターの一部が水中から出てしまい、ヒーターが割れて壊れる事がありますので十分注意して下さい。

エアレーション
水中に空気を送り酸素を取り込む為の物です。ベタだけを飼う場合は必要有りませんが、殆どの魚の場合は、必要ですので購入しましょう。
モーターで駆動しますが最近のエアレーションは静かな物も多くあり、送る空気の調整の出来る物もあります。

フィルター
水槽内の水を、ろ過する為のものです。フィルターは物理的な汚れをろ過する役目と生物的にろ過する役目があります。
物理的ろ過は魚の糞や食べ残しの餌等をろ過します。生物的ろ過はフィルター内に住み付いた(発生した?)、バクテリアが有害物質(腐敗した餌・糞、アンモニア等)を分解してろ過します。熱帯魚を飼うには魚を育てるのと同時にバクテリアを育てる必要があります。
熱帯魚を初めて飼う場合は通常、バクテリアを増やす為に器具全て(照明は除く)を稼動し1週間以上放置します。その後、丈夫な魚を入れてバクテリアの増殖を促進(魚の糞等がバクテリアの餌となる)し、水質が安定して来た後に、本格的な熱帯魚の飼育を始めます。また、熱帯魚屋さん等でバクテリアが市販されています(粉末か液体?)ので使用してみるのも良いかも知れません。
フィルターを掃除をする場合、水道水で掃除すると住み付いたバクテリアが塩素やカルキで死んでしまいますので使用している水槽から採った水(水温も下がらない内に)で掃除をしましょう。

また、フィルターにも色々と種類があります。下記参照

上部式フィルター
お手頃な値段で良く使われるフィルターです。ろ過機能は、そこそこ有りますが音が少し気になります。水槽の水面を揺らすので水に酸素が多く吸収され変わりに二酸化炭素多く抜けてしまいますので、水草(光が有ると二酸化炭素を吸い酸素を放出する。光が無い時はその逆)を多く入れた水槽には適しません。

低面式フィルター
水槽に入れた砂利や砂の下に敷いて使用するフィルター(スノコの様な役目)で、実際にフィルターとなるのは砂利や砂でエアレーションやモーターの水流を利用して、ろ過します。
値段も安く音も割りと静かで、底面全てが、ろ過材となる為、ろ過能力は高いのですが砂利や砂で、ろ過する為、一度、目詰まりを起こすと砂利や砂ごと掃除しなけれならず。ほぼ水槽全洗いとなり掃除がかなり大変になります。

外部式フィルター
巣層の水を専用のホースから外部に設置したフィルターに水を流し濾過するフィルターです。ろ過能力が高く、音も静かなのですが値段が他の物よりも高くなります。
また、水をフィルターに通す時にモーターの力とサイフォンの原理(水圧の力、水が下に流れる力、手動ポンプと同じ原理)の力を利用する為、フィルター部分(濾過器本体)を水槽の水面よりも下に設置する必要があります。ただ、その分パワーは有るのでアクアテラリウム(水場と陸地を再現した水槽)にも使用でき、ホースとアクセサリー(岩・石や流木等)の設置次第では滝を再現できたりもします。
水槽内に2本のホース(水の入り口と出口)を設置する事になりますが、水草を植える場合、大き目の水草を植えると、それ程目立たなくなります。
ホースからホースへと流れる為、空気と余り接触せず、過剰に酸素を取り込まないので水草(中心)水槽にも向いています。

内部式フィルター
フィルター部分(濾過器本体)ごと水槽の水の中に設置して濾過するタイプのフィルターで、エアレーションで出来た水の流れを利用する物と、モーターの力を利用して濾過するがあります。
エアレーションで濾過する物の場合、それ程大きくないので、それ程目立たないのですが酸素を過剰に取り込む為水草(中心)水槽には向いていません。
モーターを利用するタイプの物は音も静かで酸素を余り取り込まない為、水草水槽にも向いているのですが、水中に入れるには大きめなのでかなり目立ちます。
エアレーションタイプ、モータタイプ共に値段はそんなに高くないのですが、小型の為、余り濾過能力はありません。補助的な濾過器として使われる事が多い様です。

水槽掛け式フィルター
水槽の側面に掛けて使用するフィルターです。上部式フィルター・内部式フィルターの良い所取り、悪い所取りの様なモーター駆動のフィルターです。
音もそれ程せず、本体の殆どが水槽の側面外側に設置する為、邪魔にならず、掃除も楽で値段も安いのですが、濾過能力は余り期待出来ません。
補助的な濾過器として使われる事が多い様です。

オーバーフロー
水槽の下の台の中に設置する場合と台その物が濾過器となっている場合があり、水槽と同等かそれ以上の面積を使用し濾過します。最早。濾過器ではなく濾過装置と言っても良いでしょう。
モーターの力とサイフォンの原理を利用し駆動します。音も静かで濾過能力も大変有りますが大変高価な濾過器で大型水槽等に多く用いられる様です。
使用した事が無いので解らないのですが見た感じから、掃除はかなり大変そうです(その分、掃除迄の期間が長そうですが)。

餌については次のページで紹介します。