Bloody Mary

◆ブラッディ・メアリー
  ▼ウォッカ 30ml
  ▼トマトJ 適量
  □ビルド
  ☆(セロリ・スティック)
  ◎10oz.グラス
   since 1921(France)




イングランドを代表するスピリッツであるジンをトマトジュースで割ったものを「ブラッディ・サム(血まみれのサム)」という。『サム』とは、イギリス人のありふれた名前。『ブラッディ(血まみれ)』はトマトジュースの色をからかった言い方。
そのジンベースを、後にウォッカにアレンジしたのが、「ブラッディ・メアリー(血まみれのメアリー)」という名のカクテルである。
ジンが『男』なら、ウォッカは『女』ということで、イギリス女性の中の最もありふれた名前「メアリー」が選ばれた。ウォッカが何故女性なのかというと、当時のウォッカは慣習的に女性名詞で呼ばれていたからである。(『ストリチナヤ』のように)

後世「ブラッディ・メアリー(血まみれのメアリー)」という異名を持つ16世紀半ばの(プロテスタントを多数迫害した)イギリス女王のメアリー1世と習合視され、彼女を起源とするカクテルであるかのような説があるが、こじつけである。(「ブラッディ・メアリー」の名から「ブラッディ・サム」が産まれたかのように説く書もあるが、イングランドにおいて、「ジン」より先に「ウォッカ」が流行るということはあり得ないので誤った説である)

このカクテルにビールを加えると「レッド・バード」になる。またウォッカを入れない「ブラッディ・メアリー」(要するに単なるトマトジュース)を「ヴァージン・メアリー」という。

テキーラ・ベースで作ると「ストロー・ハット」というカクテルになる。

※「ブラッディ・マリー」と呼ばれる場合もあるが「マリー」という表記はフランス語読みであるので、「メアリー」が正しい。