初めの問題の答は割と簡単で、`1 / (0 .. 10) = (0.1 .. inf)' です。 区間 `(0 .. 10)' はいくらでもゼロに近づけるので、 その逆数はいくらでも大きくなります。 それで答は実質的に「0.1 より大きな数」を表す上限の無い区間となります。
2番目の答は同様に、`1 / (-10 .. 0) = (-inf .. -0.1)' です。
Calc は普通、ゼロでの割算をエラーとして扱うので、 式 `1 / 0' は簡単化されずに残されます。 3番目の問題の `1 / [0 .. 10]' は区間にゼロが含まれているので、 これも(潜在的に)ゼロでの割算です。 そのため Calc はこれも評価せずに残します。
もし m i を押して「無限大」モードにしたら、 上記のかわりに `[0.1 .. inf]' という答が出るでしょう。 この区間には正の無限大が含まれます。
4番目の計算 `1 / (-10 .. 10)' には同じ問題があります。 区間の中にゼロが埋込まれていますが、依然として取りうる値です。 `1 / (-10 .. 10)' の結果が 0.1 より大 または -0.1 より小である事を理解するのは難しくありません。 ゆえに答の区間は、 -0.1 から 0.1 の穴が開いたマイナス無限大からプラス無限大です。 Calc はこれを表現する手段を持たないので、 単に `[-inf .. inf]' と答えます。 「答はマイナス無限大からプラス無限大までの全体のどこかです」と聞くと がっかりするかも知れませんが、この場合はこれが区間計算の最善です。
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