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不完全項

([ を打って複素数やベクトルの入力を開始すると、 不完全な複素数やベクトルがスタックに push された状態になります。 , キーは、スタック top (からいくつか)の数値を現在の不完全項に追加します。 ) キーや ] キーは、 スタック top から不完全項の手前までの数値を追加してから、 その不完全項を「閉じ」ます。

結果的に、[ 2 , 3 RET 2 * , 9 ] というキーストロークは ベクトル `[2, 6, 9]' をスタックに push します。 同様に、( 1 , 2 Q ) は複素数 `(1, 1.414)' (概算) を push します。

もし幾つかの数が不完全項の手前にある場合には、 すべて集められ、不完全項に追加されます。 従って、, キーは冗長です: [ 2 RET 3 RET 2 * 9 ]。 人によっては、RET と同等な SPC が好まれます。

特殊なケースとして、([, , の直後に , を押すと、 ゼロか、作成中のリストで先行する値を複製して追加します。 不完全項の入力途中で DEL を押すと、リストの最後の値が削除されます。

; キーは、 極座標の複素数をつくるとき , と同様に使います: ( 1 ; 2 )。 ベクトルの入力では、; は行列をつくるのに便利です。 特に、[ [ 1 , 2 ; 3 , 4 ; 5 , 6 ] ][ [ 1 , 2 ] , [ 3 , 4 ] , [ 5 , 6 ] ] と同等です。

不完全項入力方式は、区間の入力にも使えます。 例えば、[ 2 .. 4 ) は半開区間を入力します。 1個目のピリオドを打ったとき、そのピリオドは小数点と解釈されますが、 直後に 2つ目のピリオドを打つと、区間記号の 1部として解釈されなおします。 .. を打つことは、calc-dots コマンドの実行に相当します。

不完全項入力がややこしいと感じるなら、アポストロフ・キーを押して、 ベクトルや複素数を代数式として入力してもかまいません。


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