捏造問題という火事場で

「捏造防止、民放連が第三者機関に調査勧告権」 読売新聞 0731
>最終的な責任はキー局にあることをあらためて確認した。


「あるある大辞典2」問題で、フジテレビに責任があるとすれば、記事にあるようなキー局としてのフジテレビではない。
捏造番組を制作した日本テレワークの親会社なのに、それについて沈黙していることが批判されるべきなのだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/3002860/
http://art2.photozou.jp/bin/photo/2375051/org.bin?m=1185334038
 (画像化−リンク切れの場合)

これまで日本テレワークがフジの子会社であるという事実と、その部分のフジの責任については、
テレビ・新聞系列のメディアではほとんど触れられることはなかった。

例えばこの毎日の記事でも、フジと日本テレワークの動向を報道しておきながら、
両者の関係については触れていない。

この記事からは、フジと日本テレワークの関係が深いことはとても読み取れない。
それどころが、両者はまったく関係のない企業同士であるとしか読めないではないか。
毎日新聞がフジと日本テレワークの関係について触れないのは、いかなる理由なのか。

ライバル系列などという下世話な思惑を抜きにして、メディア間の相互監視という意味からも、
毎日新聞はフジと日本テレワークの関係を読者に知らせる必要があったのではないか。

「あるある大辞典2」問題での新聞・テレビ系列メディアの、フジと日本テレワークとの関係についての沈黙は、
いかにも不自然なのである。【注】(ページ最下部)



そして、親会社と子会社という両者の関係に触れることなく、
また、捏造会社の親会社としてのフジの責任を追及することがないまま、
今回、民放連がいきなりキー局としてのフジの責任を出してきたのだが、
その理由は言うまでもない。

責任と権限は表裏一体であり、
権限があるということは責任が生じることであるが、逆に
責任があるということは権限が生じるということでもあるのだ。

したがって、キー局に責任があるということは、
「キー局の系列各局に対する指導力強化」(冒頭記事赤の下線上)という権限が生じる、ということなのである。



現在の観測では(07227日)、関西テレビの社長は辞任し後任にはフジ出身者が就任するらしいが、
http://art2.photozou.jp/bin/photo/2516334/org.bin?m=1185334038
「最終的な責任はキー局にある」(冒頭記事赤の下線下)という文章の意味が、ここに現れている。

最終的な責任はフジテレビにあるから、関西テレビ建て直しのためには、
後任社長にはフジテレビ出身者が適任である、というわけだ。

しかし、フジ出身者が関西テレビの後任社長になるためには、
番組捏造会社とフジの関係が公になってはまずいのである。

フジが番組捏造会社の親会社としての責任を問われるということは、
そういうところから関西テレビの次期社長を出すことの妥当性を問われることだからである。

これがフジ系列だけではなく、他の新聞・テレビ系列も含めた、
フジと日本テレワークとの関係についての沈黙の理由だったのだ。



【注】
朝日新聞は社説で、次のように書いている。
  「キー局のフジテレビにも、番組に対する疑問の声が以前から届いていたという。
    問題を起こした日本テレワークはフジテレビが筆頭株主で、フジの村上光一社長が取締役を兼ねている。」
    http://news.livedoor.com/article/detail/3011772/  ( PJニュースからの孫引き)
   http://art5.photozou.jp/bin/photo/2943564/org.bin?m=1185334038  (画像化−リンク切れの場合)
管理人が確認した限りでは、新聞・テレビ系列メディアがフジと日本テレワークの関係に触れているのはこれだけである。



【関連】
製造責任、販売責任


孫引き部分であっても文責は引用者−管理人にあります。

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