脚注 19
熱容量に関連する定義
単に,比熱といえば,比熱容量である.
種々の物質について調べられている値は,モル熱容量で整理されている.定圧モル熱容量 (Cp) と定容モル熱容量 (Cv) がある.
理想気体の状態方程式は,エネルギーについての方程式であることを,ノート13で述べた.
p V = n R T
熱容量は,エネルギーの温度依存性であるから,両辺を温度 T で微分すると,1モルとして,
(d/dT) p V = R (圧力は一定 )
すなわち,熱が流入したとき,膨張による仕事成分は,気体定数 R に等しい.
地球の水 1mol の,公転による,運動エネルギーを計算する.
地球は太陽の周りを運動している.当然,地球上の物質も運動しているので,運動エネルギーを,潜在的に,もっている.地球の公転の線速度は,理科年表によると,29.8 km/s であるので,水1 mol (18 g) の,運動エネルギー E は,
E = 1/2 (0.018)(29.8x103)2=7.9x106 J
この値は,水を分解するのに必要なエネルギーよりも,はるかに大きいのである.
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