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森川正彦(法則化中学太子サークル)
TOSS中学から広がった「どこでも模擬授業」通称「どこ模」やった者が得をします。
1 有段者の前で「どこ模」
悩むこと数分、ついに勇気を振り絞り声をかけた。
「どこ模」させてもらってもいいですか?
TOSS中学JAPANセミナーのパーティ会場。談笑されているグループの中心にいらっしゃるのは、講師として参加されていた谷和樹氏である。
「はい、どうぞ」
ノートパソコンを片手に、画像を提示しながら授業を始めた。
最初のパーツはアニメに出てくるロボットを「人間が操縦するロボット」と「自分で考えて動くロボット」に分けるというものだった。
まず、この分類の仕方について谷氏から助言をいただく。
谷氏がもっている知識は広くそして深い。自分なりに教材研究も重ねたつもりだったが、谷氏からは授業の根幹にも関わる重要な示唆をいただいた。
そして、ここから授業の山場へ…という場面で、パーティの中締め。谷氏は司会者に呼ばれスピーチのため壇上へ上がられた。
勇気を出すのがあと数分早かったら、最後まで授業を見てもらえたのに…。
後悔もあったが、貴重な話を聞かせていただいたことの喜びのほうがが大きかった。
2 「どこ模」の広がり
「授業が上手く行かない」
現状に危機感を持った教師が何とか授業の腕を上げたいと、サークルの門をたたく。
全国各地に中学サークルが立ち上がり、各サークルで「模擬授業」に取り組み始めた頃のことである。機会があればTOSS中学代表の井上好文氏に自分の授業を見てもらいたい、と強く願った何人かの先生がいた。 その先生たちがセミナー会場のロビー、打ち上げ会場の居酒屋、など「どこでも」模擬授業を始めたのが「どこ模」の始まりである。
TOSS中学に参集する中学教師を勇気づけた向山洋一氏の論文がある。
中学教師は、日本教育史に初めてというほど、授業の腕を上げるだろう。それは、現在、熱心に「どこ模」に挑戦している教師から誕生する。
この論文が「教育トークライン」に掲載されたのは、2005年の3月号であった。このころTOSS中学で「どこ模」の文化が爆発的に広がった。
西野一葉氏がこう書かれた。
どこ模は やったもん勝ち
この言葉には多くの仲間が共感するであろう。
3 新しい教育文化
TOSSーSNSが始まった。WEB2.0の時代だと言われる。このようなことが可能になった。
○インターネットを通してリアルタイムで音声・映像をやり取りして授業の検討を行う。
○授業の様子を録画し、それを見ながら互いに批評し合う。
TOSS発、新しい形の「教師修業」そして「教育文化」がが生まれる可能性がある。