「校長、どうしてそれが人権問題になるんですか???!!!!!」
俺は、大声を出していた。
「いや、その・・・・教育委員会や保護者に知れたら、やはり・・・・・・」
「そんなことは、どうでもいいんです、まず安全面でしょう!!!!」
またもや、大声を出していた。
「しかし、マスコミに知れると・・・・・・・・・・」
「それでは、遠足を中止しましょう。」
「いや、それはまずい、説明のしようがない」
俺は、きびすを返して、校長室を出た。
もし、ナイフでの事件があれば、校長は「予測できなかった」
「特に、問題がある生徒では無かった。」と受け答えするのは、用意に想像できた。
事の発端は、今朝俺が職員室にいたときに、女子生徒が2人入ってきた。
「XX先生いますか?」
「おう、どないしたんや?」
「先生、昨日私ら2人で、塾行っててん、そしたら帰り道に3組のB君が、とうせんぼして道、ふさぎやってん。
「それでどないたんや?」
「B君手に、ナイフ持って、振り回しながら、私らを行かしてくれへんねん」
「えっ、ナイフ持ってたんか?どんなんや?」
「ジャラジャラ振り回してたら、刃が出てきたり、引っ込んだり・・・・・」
「恐くなって、引き返して遠回りして家まで帰えってん」
「そうか、先生、ちょっと考えてみるわ、ありがとう」
そう言って、二人を職員室から帰した。
俺の、脳裏に最近のナイフでの殺傷事件がよぎった。
明日は、遠足だった。初めての試みで、集合場所と解散場所を決めさせ、グループで行き先を決めさせた。
教師の目の届かない事が多い事が懸念されたが、生徒の「自主」ということで俺が押し切ったのだ。
Bは、何かと問題のある生徒と位置付けされていた。
俺も、普段から動向は気にしていた生徒だった。
俺は、直ぐに校長室に行き、事の顛末を説明した。
そして、明日の遠足の当日、規定額以上のおやつを持ってきていないか?
との名目でカバン検査して、ナイフ所持検査をしようと考えたのだ。
もちろん、女子生徒の話がなければ、こんな考えはしなかった。
校長は、「子供の人権」を立てに許さなかった。
本音は保護者の抗議を気にして検査を許さなかったのだ。
「保護者から、教育委員会へのたれ込みを危惧したのだ。」
教育委員会は建前の、事しか言わない、もし保護者から抗議があれば、何か言ってくるのは解っていた。
もし、Bがナイフで事件でも起こせば、持ち物検査した事を「人権問題」として問題にする保護者が
事前に解っていたのに「なぜ、未然に防ぐように、対策をしなかったのかとまた問題にしただろう。
どっち転んでも抗議するのは解っていた。馬鹿な保護者たちだ。
学校が万能で、何もかもしなくてはならないと、権利意識だけは強い。
教師も、人間だ、感情がある。(保護者、生徒も同じ)
教師が、転勤になり真面目な教師は、保護者との人間関係の構築に苦心する。
(そんな、事を考えない教師の方が多いが・・・・・・)
自分を守るためと、地域に密着しなければ学校運営がスムーズに行かないからだ。
保護者の権利意識が、教師を身動き出来なくしている事は明白だ。
また、保護者も言い分も確かにある。卵が先か?鶏が先か?になってしまうのだ。
教師に対して不信感が大きすぎるのだ。(実際に、何でお前が教師やねん?)
教師が多いのも事実だ。
学校運営も校区の有力者が、学校に理解があると、学校運営もスムーズに行く。(?)
なぜなら、有力者は、地方議員の有力後援者で有ることが多い。
もし、有力者が学校運営に理解がないと・・・・・・・
ちょっとした事で、「地方議員を使い、教育委員会に抗議、管理職指導」になり、
管理職は教師を締め付ける。日本の縦社会の弊害が、教育現場にモロに出てくるのだ。
逆に、理解があるとよけいな雑音が入らないので(?)、思い切った学校運営ができる。(?)
生活指導の教師は、有力者(校区内の・・・)いかにつき合うか?苦心している。
こんな現状が学校の周りに渦巻いているのだ。
しかし、理解を得るためには、教師集団も真摯な態度で、教壇に立っていることを理解させなければならない。
でも、力量不足の教師が多いために、不信感を持たれ、学校運営に理解をしてもらえないことも事実である。
私は、学校崩壊には、4つの大罪があると考えている。
1、保護者の度が過ぎた権利意識
2、教師の力不足(なんでお前が教師やねん)
3、教育制度(教育委員会)
4、マスコミ
少し、考えを述べていきたいと思う。