軽井沢へGO!!


私が大学に入学した時に、世間で大流行していたものが3つあった。
サザンの「いとしのエリー」とジュディ・オングの「魅せられて」とテニスだ。
大学の近くの喫茶店に入れば、この2曲がジュークボックスから
この曲しか入ってへんのか!!というぐらいかかっていた。
また、テニスが大ブレイク、体育会系軟派ラグビー部にもその波は押し寄せてきた。
タダで使えるテニスコートが6面あったキャンパスで、ラグビージャージを着てテニス
ラケットを持った大男達が徘徊する姿は、まさに滑稽、異様である。


7月のある日、雑誌とラケットを持ったZさんがボックスにやってきた。(部室)
その雑誌の記事に「軽井沢でテニスギャルを軟派する7つの法則」があった。
Zさんはその雑誌を掲げ、「軽井沢行ったら、ラケット持ってるだけで
ハメ放題ナメ放題やーー」と吹きまくり、万年女日照り症の部員達を甘美な想像に駆り立てるのだ。
「みんなで軽井沢に行こう!」の声は、すぐに沸き起こった。
12人の万年女日照り症の部員が集まった。
すぐさま作戦会議、宿泊は、自炊のできる独立型のコテージ2棟。
コートは、2面で8時間ぶっとうしの借切り。
自炊できるコテージにしたのは、ナンパした女の子をバーベキューで盛り上げ、宴会に
持ち込み、目的を達成するためだ。
2棟にしたのは、1棟が宴会用で盛り上がれば、もう1棟にカップルとなりラブホに早変わりだ。
テニスコートを借り切ったのは、「テニスコート借り切ってるんやけどーー良かったら
一緒にせいへん」とナンパの道具にするためだ。
しきりに、QさんとZさんは1年の私達を誘ったが皆断った。
パシリに使われるのが解っていたし。2年生が12人も行けば絶対にナンパした
女の子が1年まで回ってこないことが私達には解っていたからだ。


                 後日談
 計画通りのコテージ、コートを押さえたが、当日の参加人数は6名になっていた。
 短いオフの間バイトしなくてはいけない部員は、軽井沢へ都合よくいけるバイトが見つ
 からなかったのだ。
 6人で出発した2年生たちは、最初、初日から東京の女子大生の6人グループのナンパ
 に成功し、3日間「ハメ、ナメの酒池肉林の宴」をしたと言っていたが真っ赤な嘘
 だった。
 バーベキュー・宴会まで持ち込むのだが、タダ酒、タダ飯、タダ芸を見せただけだった