Contract Bridgeのシステム
コントラクトブリッジ(Contract Bridge)のビッディングシステム
ブリッジゲームの最初にすることは、何組取れるかのオークションです。
13組の内、7組取れるならONE、8組取れるならTWO、・・・・13組取れるならSEVENをビッドします。
そのために、パートナーとのやりとりに使用するビッディングシステムを決めておき、公開しておくのがルールです。
ゲームを有利に進めるためには、自分とパートナーが持っている札の枚数の多いものを切り札にする必要があります。
自分が4枚、パートナーが3枚もっておれば、敵は、残り6枚しか持っていませんので、こちらが1枚有利です。
そこで、昔は、4枚もってその札をビッディングしていましたが、近年、それよりも有利なビッディングシステムが開発され、普及するようになりました。それが、5枚メジャーシステムです。
5枚メジャーシステム
5枚メジャーシステムは、HやSを4枚持っていてもそれをビッドしないのです。5枚以上で初めてビッドするのです。
では、HやSを4枚筒持っていると、残り6枚は、CとDですから、もし、C3+D3なら、3枚もってビッドすることになります。それでも良いのです。
その代わり、パートナーがもしパスすれば、極端な場合、3枚でプレイしなければならない危険があるのです。しかしそのような確率は低いし、パートナーがパスするくらいなら、敵にゲームがあるかもしれないので、敵は何かビッドをして絡んでくるでしょう。
レスポンスは、4枚メジャーでもかまいません。したがって、CやDで、出ても、8枚メジャーを見つけることもできるわけです。
逆に、メジャーオープニングだと、パートナーは、2枚でも敵より枚数は多いことになります。3枚あれば、確実に有利です。
このようなことは、得点のルールからきています。CやDでのONEメイクは、20点しかありませんが、HやSでのONEメイクは、30点あることから、マイナーでの5メイクより、メジャーでの4メイクが、さらには、ノートランプでの3メイクが得点上有利だからです。
多少のリスクがあっても、ソリッドマイナーがあれば、3NTをビッドした方が有利であることは間違いありません。
コントラクトブリッジは、ビッドの善し悪しで、90%決まると思われます。もちろん、プレイの善し悪し、デフェンスプレイの善し悪しが得点に大きく響くととは否定しませんが。
ビッドは、種々のシステムを勉強すれば、目に見えて改善される可能性があります。プレイの方は、基本的なもを除けば、年期がいると思います。
そこで、よく使われる人工的なコンベンションについて検討していきたいと思います。
各種コンベンション
●ステイマン●
オープナーが1NTのとき、よく使う。使わない場合もある。
レスポンダーがメジャーを両方またはどちらか一方を少なくとも4枚持っている時、2Cとビッドする。
すると、オープナーは、どちらかメジャーを4枚もっておればそれをビッドする。
レスポンダーは、オープナーのビッドしたスーツが4枚あり、10点もあれば、そのスーツを切り札にしてゲーム、すなわち、4Hか4Sをビッドする。15点以上もあれば、スラムトライする。
不幸にして、オープナーのリビッドしたスーツと合わなければ、レスポンダーは、2NT、3NTをビッドする。
2Cは、Cが強いのではなく、相手の強いスーツを尋ねるビッドである。これをパスするととんでもないことになるので、注意が必要です。
●ジャコビートランスファ ●
これもオープナーが1NTのとき、使うシステムです。レスポンダーは、メジャーが5枚以上持っていることが条件です。点数はあまり気にしないでよいです。
Hを5枚以上持っている時、2Dと答えます。すると、オープナーは、自動的に2Hとビッドします。Sを5枚以上もっておれば、2Hで答え、オープナーは、自動的に2Sとビッドします。 レスポンダーは、ゲーム点がないと見れば(味方の点数の合計が25点以下)、次はパスです。
このビッドの場合、オープナーが切り札を2枚しか持っていない場合もありますので、プレイに細心の注意が必要です。
オープナーが4枚サポートしている場合は、2H/Sでは、もったいないので、3H/Sとビッドするとよいでしょう。このビッドのメリットは、点数の多い手をダミーにしないことで、相手のディフェンスを有利にしないことです。
●テキサストランスファ●
このビッドは、ジャコビートランスファーに似ていますが、歴史的には古いそうです。
メジャー6枚以上のサポートで、ゲームねらいです。いきなり、4をビッドするのですから。
4Dには、4Hで、4Hには、4Sで答えます。
●マイナーステイマン●
勉強中
●ハミルトン●
●スモーレン●
●レーベンゾール●
●2オーバー1●
2オーバー1のレスポンスは、少なくとも10点は保証しているので、オープナーは、パスしてはいけない。
●マイケルスキュウビッド
もし、5枚+5枚のスーツを持っているとき、RHOがビッドした。
●トラスコット●
●インバーテッドマイナーレイズ●
1Cか1Dのオープンに対して、5枚以上のトランプサポート、4枚メジャーの否定、9点以下、を満足するとき、2Cや2Dを云わずに、3Cか3Dをビッドし、
少なくとも10点以上で、少なくとも4枚のトランプサポート、4枚メジャーの否定のとき、2Cまたは2Dとワンラウンドフォーシングをするのをインバーテッドマイナーレイズという。
そのあとのオープナーのリビットが重要である。
これから勉強します。
●テイクアトダブル●
ダブルの種類は、テイクアウトダブル、ペナルティダブル、ネガティブダブル、サポートダブル、レスポンシブダブル、オプショナルダブルなどがあり、悩ましいビッドの一つです。
テイクアウトダブルは、オポーネントのビッドのあと、アンビッドスーツが2つ以上残っている状態でかけます。すなわち、RHO(自分の右側の敵)が何かビッドしたすぐか、LHO(自分の左側の敵)が、何かビッドし、パートナーがパスし、RHOがレスポンスしたあとに使います。
悩ましいのは、テイクアウトダブルにするか、オーバーコールにするかでしょう。テイクアウトダブルに対するレスポンダーの答えは、0点でもしなければならないからです。
テイクアウトダブルに対するレスポンスは、大切で、10−13点あれば、ジャンプしてビッドするが、13点以上もあれば、キュービッドを使うことが唯一のフォーシングであるとテキストに書かれている。しかし、初心者の場合、スーツをビッドしないと不安であり、キュービッドを忘れやすい。もっと勉強すべきビッドである。
●ネガティブダブル●
パートナーがオープンし、スーツのオーバーコールが入った後、ダブルするのが、ネガティブダブルであるが、オーバーコールが1NTの場合は、ペナルティダブルとなる。
ネガティブダブルは、レスポンダーのテイクアウトダブルということができる。
ネガティブダブルは、使って良い時と悪い時がある。その見極めが大切。
ルールとして、 1.パートナーのマイナーオープンに対して、メジャーのオーバーコールをしてきたら、ネガティブダブラーは、もう一つのメジャーを4枚は持っていなければならない。5枚以上持っていても、2の代には点数が足りない時も使う。
2.メジャースーツに限らない。アンビッドスーツが4−4のとき使うと便利である。
3.強さに上限はない。
パートナー間で、どのレベルでネガティブが消滅するか合意する必要がある。
サポートダブルとの違いは?
●レスポンシブダブル●
●サポートダブル●
●レスキュウリダブル●
●ドルーリー●
競り合いの時は使えないが、点数が均衡していて、P、Pと続いて、サードハンド又はフォースハンドで、メジャーオープンの場合に使うものである。
使う条件は、トランプがフィットした時のみ、すなわち、3枚以上のサポート、10−12点。
6−9点では、普通にシングルレイズする。
2Cといわれたら、オープナーは、普通のオープン(13点以上)ですよと2Dで答える。Dの強さは関係ないので、注意。無理してオープンした場合は、サインオフで2の代で止める。15点以上でオープンした場合は、ゲームがあるかもしれないので、2NT(15−17点)、3NT(18−20点)か、3、4をビッド。
手が均衡しているので、2Cといった時、オポーネントがCが強く、ダブルをかけることがあったり、2の代のオーバーコールが入りやすいので、注意。
●チェックバック・ステイマン●
●4thスーツフォーシング●
●ストラクチャードリバース●
●ストロングオープン●
●ウイーク2オープン●
13点持っていないのに2H、2Sをビッドする方法であるが、条件がある。
その条件とは、
1.内容のよい6枚カードを持っていること。少なくとも、Q、J、9,×、×、×以上。
2.7−10点持っていること。
3.もう一つのメジャーは短いこと。
4.点数がそのスーツだけに集中していないこと。
ウイーク2オープンに対するレスポンスは、ニュースーツを出したら、それは、フォーシングと解釈されます。3NTは、パスです。2NTは、オーガストを参照してください。
●オーガスト●
ウイーク2オープンの場合に使うコンベンションです。
3C:点数は少なくよくない手です。
3D:点数は少ないが、よい手です。
3H:点数はあるが余りよい手ではありません。
3S:点数もあり、よい手です。
3NT
●ローマンキーカード●
RKCB(Roman Keycard Blackwood)
このビッドは、スラムをねらう時、Aの数を知りたい時に使います。昔は、Aの数だけ聞いていたのですが、4枚のAとトランプのK、合計5枚(キーカード)の答えをすることになっています。
5C=0または3枚のキーカード
5D=1または4枚のキーカード
5H=2または5枚のキーカード、トランプのQあり。
5S=2または5枚のキーカード、トランプのQなし。
●リオープン●
●フイットジャンプ●
●フォーシング1NT●
5枚メジャーをより確実なものにするために、このコンベンションは、非常に重要です。
パートナーのメジャーオープンに対して、5ー12点でする。まあ、通常、そのスーツが3枚以下で、他にビッドできるスーツが見あたらない時は、便利なビッドである。 しかし、途中オーバーコールが入ると解消される。すなわち、フォーシング1NTが使えなくなる。 そのうち、10点以上持っていて、4枚以上のマイナーを持っておれば、いわゆる2/1ビッディングをする。
フォーシング1NTの後のオープナーのレスポンスが重要です。
ここで威力を発揮するのが、マイナー3枚でのビッドですが、これが意外と難しい。12−18点で、ビッドできるのですが、つい、5枚メジャーのリビッドをやってしまい勝ち。勉強がたらんと思っています。。
●スプリンター●
このコンベンションは、パートナーとのコンビが悪いと失敗しやすいビッドであるが、有効に使うと27点くらいでもスラムを作ることができます。
まず、メジャーオープン、1Hか1Sに対して、 条件は、 1.4枚のサポート、 2.点数は、普通に数えた点数に、シングルは3点、または、ボイドは5点足して、13−15点、
そのシングルトン又はボイドのスーツを4のランクでビッドする。(但し、1Hの場合のみ3S) 上記は、レスポンダーの使うスプリンタービッドです。
オープナーがリビッドで使うスプリンタービッドの条件は、
1.レスポンダーのメジャーストに4枚のサポート、
2.点数は、シングルは3点、ボイドは5点足して、19−21点
この場合が、すごく間違いやすいビッドになります。 すなわち、1C−1Hー3S(スプリンター)なのですが、Sが強いととってしまいそうです。 4Dくらいであればわかるのですが。 ほかに、1D−2C−3H/S(スプリンター)の場合は、なおさら間違いやすいです。
5枚メジャー方式のよいところは、じりじりとビッドを上げていくところにあると言います。上の例でも、スペードが強ければ、1C−1Hー1Sとビッドしておれば、3Sは、異常なビッド=スプリンタービッドとわかるはずです。
スプリンターを覚えたての頃、1S−2Dーで、オープナーとして、ソリッドなSを持っていたこともあって、Hがボイドでしたので、ここでスプリンターを使ってやろうとして、独りよがりに、4Hとビッドしたところ、パスされて、プレイしたことがあります。もちろん、レスポンダーの方は、4枚ほどのHのサポートはありましたけれど、相当ダウンしました。
スプリンタービッドの場合、相手側には、ビッドされたスーツに点数がない方がよい。すなわち、それ以外に点数が集中している方がよい条件になることも忘れないでおきましょう。
●ジャコビー2NT●
これはメジャーオープンに対して、4枚サポートの15点以上の時使うコンベンションです。 これを知らなかったために、スラムを逃がしたことがあります。
ビッドは簡単なようですが、2NTの後の展開がちょっと難しい。
といいますのは、3の代のニュースーツとして、ボイドかシングルトンのスーツをビッドする(スプリンター)のと、5枚のサイドスーツ(5+5以上)を4の代でビッドすることです。特に、短いスーツのビッドを意識していないとミスしやすい。 それと、レスポンダーがサイドに5枚スーツを持っている場合、このコンベンションを使わないようです。
また、初心者で、オープナーがパートナーのジャコビ−2NTを意識せず、通常のビッド(ビッドしたメジャーは、サポートしないが13−15点のバランスハンド)と解釈して、3NTとビッドされると、パートナーのキュービッドが入ってきてややこしくなる。
●プリエンプティブ3●
通常、7枚以上のカードでビッド可能です。勝てるトリック数に、バルなら+3、ノンバルなら+2を加えて、9ならば、3レベルでオープンします。10点以下です。しかし、内容が悪のに、長いだけでビッドする人もいますが、我慢しましょう。また、逆に点数があれば、通常のオープニングをした方がベターです。
プリエンプティブビッドに対するレスポンスは、3枚以上のサポートがあれば、レイズしてもいいのですが、元々オープナーに点数があまり無いわけですから、無理は禁物ですが、サイドにAがあれば力強いです。
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