御同朋の社会を目指して!
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民族、宗教、国家などの争いの根底には、自己は善、他者は悪という差
別的発想があります。武力の行使は、報復の連鎖を生み、真の解決手段 とは言えません。それは歴史が証明しています。ところが今日本は、再び その方向へと舵を切りつつあります。戦争という最大の暴力を振るわせず、 最大の不幸を招かなかった、憲法第9条が改変されようとしています。
親鸞聖人のみ教えに生きる私たち念仏者は、共に凡夫という立場から、
自他を御同朋と認め合う世界を知っています。かけがえのない生命を持 ち、同じ思いに生きていることに共感できるのです。それは釈尊の「殺して はならぬ、殺させてはならぬ。」というみ教えに通じていきます。経典には、 仏教の行き渡るところは、武力で争うことも無くなることを「兵戈無用」と説 いています。
ただ、私たち念仏者は、近代日本の歴史の中で、戦争に加担したことも
事実です。それを真摯に受け止めるなら、まさに、「兵戈無用」のみ教えを 体現した憲法第9条を護ることは、大きな責務と思います。
人間の平等と非暴力を説くみ教えが、争いの真の解決への道を拓きま
す。再び過ちを繰り返さないために、有縁の念仏者の皆様と共に、み教え に合致する平和憲法を護り、生かしていきたいと思います。ここに、「念仏 者九条の会・奈良」の設立を宣言いたします。
2006年11月29日
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