御同朋の社会を目指して!
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ようこそ、「憲法9条・念仏者の会」へ。
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ここでは、“はじめに”ということで、『「念仏者」と戦争』と題し
て、少し私(tomo)の思いを書いてみたいと思います。
さて、ここでいう「念仏者」とは、お釈迦様が開かれた教えを拠り
所とする仏教徒、特に親鸞聖人が明らかにしてくださったお念仏の教え を拠り所として生きるものをとりあえず指しています。
さて、その「念仏者」である私たちが、戦争という問題を考えると
き、ほとんどすべての人が「戦争には反対だ!」と言ってくれることと 思います。なぜなら、お釈迦様の教えが説かれている経典の中にも、ま た親鸞聖人の教えの中にも戦争を肯定するような考えは全くないからで す。
しかし現実はどうでしょうか??残念なことですが、少なくても私の
所属する浄土真宗本願寺派は、先の大戦において、その戦争に反対する どころか、むしろ積極的に軍部・政府の方針に協力していった歴史があ ります。それはなぜでしょうか・・?
以前、ある方がこのように話しておられました。「あの時は協力する
しか仕方がなかった」「もし反対していたら、命をおろか教団すらも潰 されかねない状況だった」「今こうして教団が存在し、お念仏の教えが 広まっているのは、そのお陰なんだ」って。
その言葉を聞いた時、私はすごく不思議に思いました。「お念仏の教
えというのは、その教えに反することをすればするほど、それだけ広が っていくのか?」と。そして、おそらく何十年か何百年か後にも、私た ち「念仏者」は、また同じように「今回も戦争に賛成するしか仕方が なかったのだ!」「教えのためだ!」と言うのだろうなと思いました。
でも、これが本当にお釈迦様の教え、親鸞聖人が明らかにしてくださ
ったお念仏の教えなのでしょうか・・???「絶対に違う!!」と私は 心の中で叫んでいました。
。。。。 <いのち>ってなんだ・・?
![]() ![]() なぜ尊いの・・?
では、なぜ先の大戦で私たち「念仏者」は戦争に協力していったの
でしょうか?おそらく、戦争が始まる前は、教団も一人一人の「念仏 者」も「戦争には反対だ!」と思っていたと思います。でも、結局協力 していったのは、私たち「念仏者」が経典やお聖教の中だけで戦争の ことを考え、それに漠然と反対していたからではないでしょうか。つま り、教えや理論では「戦争はダメだ!」とよくわかっていても、現実が 見えていなかったのではないでしょうか。
戦争なんてものは、あらかじめ軍部なり政府が「何年の何月何日に戦
争を始めようと思うので、国民の皆様よろしくお願いします」なんて言 って始まるものではありません。できるだけ直前まで国民に知られない ように準備して、ある日突然「もう戦争をするしか選択肢はありませ ん」と国民に言ってはじまるものです。そして、一度始まってしまえ ば、もうほとんどの人が反対できません。先ほどの人の話ではありませ んが、反対すれば命を危険にさらすかもしれないし、ほとんどの人は積 極的に戦争に協力すようそれまでにコントロールされてしまっていま す。また、たとえ「おかしい」と思っても、結局「協力したほうが、自 分にとって得だ」と考え、教えも信念も投げ捨てて協力していくのだと 思うのです。悲しいでが、それも現実ですよね・・
私は思うのですが、お念仏の教えというのは経典やお寺の本堂の中に
あるのではないと思うのです。浄土真宗の教えの中で説かれる仏様の “はたらき”とは、<いのち>の願いとは、現実の生活の中に、人間の 営みの中にあると思うのです。戦争によって差別される人、排除される 人、犠牲になって死んでいく人々の“呻き”とか、“悲しみ”とか、 “痛み”の中に、平等や平和を求める人々の“叫び”や“願い”の中に あると思うのです。そして、そのような視点があってはじめて、経典や お聖教の文言がさらに輝きをもってくるのだと思うのです。
そして、その教えに問いたずねながら、人々の、否、すべての<いの
ち>の“呻き”や“悲しみ”、“痛み”を聞き、共感し、その“叫び” や“願い”に順じて生きていくものこそを「念仏者」というのだと思 っています。
戦争なんてトンでもない!
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だから、私たち「念仏者」が戦争に反対していくためには、まず今
起こっている現実に目を向けなければならないと思うのです。たとえ ば、イラクで何の罪もないのに無残に殺されていく子供たちの呻き声や 痛みをまず聞いていくべきなのです。戦争のために差別され排除されて いく人々の現実をまず知るべきなのです。先の大戦で犠牲になった人、 傷ついた人の声をまず聞いていくべきなのです。
それが「念仏者」として戦争に反対していく第一歩だと私は考えて
います。
そのためにも、この「憲法9条・『念仏者』の会」では、まず今世の
中で何が起こっているのか現実を知ると同時に、戦争によって殺され差 別され排除される人々の声を聞いていきたいと思います。そして、それ を受けて、これから私たちが何をしていくべきなのか、みんなで考えて いけるような集まりにしたいと考えています。
以上のような考えから、ここでいう「念仏者」とは浄土真宗の門徒
や僧侶だけでなく、他人の“悲しみ”や“痛み”に共感し、平和と平等 を求めてやまない人全てを含みたいと思います。だから、この会の趣旨 に賛同していただける方ならどなたでも気軽に参加してください。 ![]() ![]()
どうでしょうか、「私に何ができるの・・」「どうせ俺一人の力では
どうしようもない・・」と思っている方、「まず出来ることから、私か ら」を合言葉に一歩踏み出してはみませんか!
そして、そんな一人一人が共に手をとり合って、平和と平等のために
頑張っていきませんか!!
tomo
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