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「月樹工房」それは幼馴染のこけらったとすず之介の二人が共同で運営する
インターネット上のホームページ！
気の合った二人は何処から見ても仲が良さそうに
思えた ところがある日 すず之介が密かに恋こがれていた男が
こけらったと結ばれて
しまってからは すず之介は少しずつ
こけらったに対し憎悪の念を抱くようになった
そしてとうとう こけらったに「山荘で一泊して
みんなでオフ会をやろう」と持ちかけ
そこで こけらったの殺害を計画するまでに その憎悪は蓄積されていた
そうとは
知らずに このオフ会に喜んで参加したのは いつも
この月樹工房の掲示板で
常連だった骨董好きのザリガニ＆タニシ夫婦それに骨董屋のみさ、園芸仲間のじゅん
同じく園芸仲間のマナミンとその子供たちMayとKevinの全部で９人であった
・・・がしかし どう言う訳かオフ会初日の夕方 タニシが死体で発見されてしまう
実は
こけらったを殺害しようと すず之介が密かに買い込んで
あらかじめ毒を仕込んで
おいたミスドのドーナツを口卑しいタニシが見つけてコッソリ食べてしまったからだった
ところがこのオフ会の一週間前にタニシに３億円の保険金が掛けられていたことが
発覚して
その受取人となっていたザリガニが犯人ではないか？と疑われてしまう
タニシの死体は検死の為警察へ・・・。ザリガニにも明日
事情聴取をすると言うことで
みんなと一緒に山荘に泊まる事となった
「これは 好都合！」と喜んだすず之介だったが
そのすず之介は あくる朝 絞殺死体となって発見される
第一発見者は隣の部屋で二人
同室に泊まっていた こけらったとみさ すず之介の部屋には
じゅんが同室で寝ていたが
日頃から不眠症だったじゅんは睡眠薬を飲んでグッスリ眠っていたため 朝
こけらったと
みさに起されるまで夢の中で
まったく気付かなかった そして殺されたすず之介の
ベットの傍に“Ｍ．Ｎ”とイニシャルの入った万年筆が・・・。
警察の検死の結果 すず之介の死亡推定時刻は夜中の１２時頃と判明した
さて
この時間どうしていたかと言うそれぞれの証言は次のとおりだった
まず こけらったとみさの二人はこの時間 部屋で話をしていた
そして昼間タニシが
死んだと言うことで ひとりで部屋にいるザリガニのことが心配になり
丁度この時刻に
内線電話でザリガニと一時間ほど会話をしていた この時
電話をかけようと提案
したのは みさだった しかしザリガニの隣の部屋に泊まっていたマナミンは
この時刻
同じようにザリガニの様子が気になって子供たちが眠ったあと部屋をノックしたが返事が
なかったので「眠ったんだっ」と思って自分も部屋に戻って寝たと証言した
じゅんはと
言うと・・・睡眠薬でグッスリ眠っていて「夢の中で手打ちうどんを打っていた」と証言
これを聞いたこけらったがあることを思い出した
夕べザリガニと内線電話で会話を
している時
電話の向こうで「うどんはコシが命やと言うじゅんの声を聞いたと言うのだ
・・・と
それを聞いた瞬間みさの顔色が突然変わった
それを見逃さなかった感の良いこけらったは
すず之介殺しの犯人の見当がついた
そして静かに話し出した「すずちゃんを殺したのはザリガニさん！あなたですね
そして
みささん あなたは その共犯」つまりザリガニは すず之介を殺害するために部屋に入り
その首を絞めて殺した
みさは こけらったにザリガニがその時間あたかも自分の部屋に
いたかのように思わせるために わざわざ電話をかけた しかし
みさがかけた電話は
ザリガニの部屋ではなく すず之介と じゅんの寝ている部屋だった
そこで予想も
しなかった事態が起きトリックがバレでしまう それは じゅんの寝言「うどんは コシが
命や」これを
こけらったに聞かれてしまったのである（ここまでは計算できなかった）
ザリガニとみさは予てからから不倫関係にあった
それに気づいたタニシが法外な
慰謝料を請求し離婚話をし始めたため疎ましくなり殺害を計画したのだが
予想外の
事件によってタニシが死亡してしまう そして
ザリガニとみさの話をたまたま
立ち聞きしたすず之介が交換殺人でこけらったの殺害を要求してきた
そこで自分たちの
計画がバレるのを恐れたザリガニとみさは
すず之介を殺害したのだったでは何故
犯行現場にマナミンの万年筆が？（ここで みんなの視線がマナミンに・・・
そして
マナミンは静かに語り始める）「実はあの夜 私も
すずさんを殺そうと部屋に入ったの
そしたらもう既に亡くなっていたんです」
実はマナミンには38年前に生き別れになった
妹が一人いた それがタニシだったのだ この事実をタニシに話そうと思い
このオフ会に
参加したのだったが たまたま３人の話（交換殺人）を立ち聞きしてしまい
タニシが
すず之介の計画の巻き添えを食って殺されたことを知ったため復讐しようと一足違いで
すず之介の寝ている部屋へ行ったのだった
すべてを話し終わったその瞬間
ザリガニの背後に果物ナイフが根元まで刺さる
刺したのはマナミンだった 「ザリガニさん
あなたも死ぬのよ」
（次の瞬間 パトカーのサイレンの音が聞こえてくる）
♪さぁ〜 眠り〜なさい〜 疲れ〜きった〜
体を〜 投げ出し〜て〜♪
〜完〜
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