夢大和フォトギャラリー



四国八十八ヵ所《伊予の国》歩き遍路の旅
空海の史跡と自然を訪ねて

第4回 52番〜59番62番・63番

   
 キリシタン灯籠  


        9月27日 JR三津浜駅〜52番太三寺〜54番円明寺〜宿(今治市菊間)  歩行距離 27.5km『歩行地図』クリックして下さい。
       夜行バスでJR松山駅に6時着、朝食と身支度を済ませ列車でJR三津浜駅へ、うっかり者は乗り越し親切な車掌にお世話いただ
      き、次駅で直ぐに戻れてラッキー。
       今回の一番目は4.5km先の52番太三寺、道を間違えて7時40分に着く。数珠を忘れている買う羽目に。凡そ4ヶ月ぶりの遍路
      旅の為かうっかりが連発、気合を入れ直す。
       52番では袴腰造の鐘楼、53番ではキリシタン灯籠に見入る(写真)。両札所共にツアーの団体が多く落ち着かない参拝となった。
      円明寺を過ぎ347号を海沿いに歩く、久し振りの海、波の音を聞き潮風を受け汗ばんだ体が気持良い。高知の海に比べて心なし
      か海の色も塩の香も薄く感じる。北条を過ぎ道は196号に変わり、浅海そして菊間に入ると瓦工場が軒を連ねている、大きな鬼瓦
      等が目に付き「かわら館」を見学、正に瓦の芸術品。全国の産地の瓦が置いてあり我が故郷の大和瓦も輝いていた。
      厄除けの遍照院にお参りし今宵の宿ホテルシーガルに5時着。部屋の窓から落陽をなげめる、アタフタとした一日。

       9月28日 宿〜54番延命寺〜55番南光坊〜56番泰山寺〜57番栄福寺〜58番仙遊寺(宿)  歩行距離 26km
       『歩行地図』クリックして下さい
       6時30分に宿を出発、30分ほどで太陽石油菊間製油プラントが目に付く、小学生が登校途中で何時もながら大きな声の挨拶に
      元気を貰う。
       里道に入り、見慣れている彼岸花も四国で見ると一層鮮やかに見える。大西町の旧道に入り屋根に大きな甕が2個煙突のよう
      に乗っかっている、醸造所だったのか。
       宿から凡そ14kmの54番延命寺に10時過ぎに参拝、ここで僧侶(高野山とおっしゃった)から錦の納札を頂く。
       55番南光坊へは又道を間違え12時に参拝、芭蕉句の「ものいえば くちびるさむし 阿波の風」を見、太子堂横梁の干支、龍に
      手を合わす。
       56番泰山寺は、城の様な石垣が高く積まれた塀に囲まれているのが珍しい。そこで3回目の男性遍路さんと立ち話、野宿で歩い
      ておられ「電気の怖さを知ったと」?
       57番栄福寺納経所の女性はにこやかに応対していただき絶景ポイントを教えて貰った。寺の横手よりかなりの階段を登り、八幡
      神社の境内から来島海峡が一望できる。輝く海、黄金色の田圃、ベンチで読書されている地元の方、この景色を眺めながら本を読
      むのが日課とか。
       15時40分に58番仙遊寺山門に着く。其処からの登りが急、途中の弘法の加持水を頂き息をつく。今夜は此処の宿坊でお世話
      になる。天然温泉で疲れを癒し美しい精進料理に満足。
      食事時に、宇和島の宿でご一緒し空海論など聞かせた貰った僧侶に再会し乾杯。54番では初めての遍路でお世話になった先達の
      井内さんにも出会っている、今日は縁のある一日となった。

       9月29日 宿〜59番国分寺〜62番宝寿寺〜63番吉祥寺〜JR伊予氷見駅  歩行距離25.5km『歩行地図』クリックして下さい
       早朝に仙遊寺宿坊からは東北東の今治の街明かり、来島海峡の点滅灯が見え、夜明け、薄っすらとピンク色の朝焼けが海面に
      映えてその尊厳さに一同が歓声。
      朝のお勤めで自然への畏敬を話された中で、昨夜頂いた精進料理に触れられ、ご自分で育てられた野菜を中心に自然の姿を活か
      しながら手間をかけ、お接待の気持で出されているとの事。5800円の安さでこの料理、天然温泉、心のこもったもてなし、ゆったり
      休まさせて頂ける有り難い限り、感謝。
       昨夜に急用が出来本日の宿をキャンセル、60番横峰寺を諦め急ぎ伊予西条へ。途中五郎兵衛坂を越え6km先の59番国分寺を
      打ち終え196号を急いでいるとバイクのご婦人が冷たいものでもとお接待頂く、感謝。この三日間は暑くて随分と飲料水の世話にな
      った。
       急いだだけにJR伊予小松駅迄の18kmはきつかった。駅に1時半に着いたが伊予西条迄の繋ぎが悪く、時間待ちの間に近くの
      62番宝寿寺と63番吉祥寺を打つて旅を終えた。
       今回の遍路旅はメインと位置づけしていた横峰寺へも行けず途中で終える事となり残念な面もあるが、再会という縁もいただけた
      し絶景も見られた、いやそれよりも元気に歩き通せた事に意義があると思う。横峰寺へのルートが先の台風で酷く荒れていると聞い
      た心配だ。


 写真をクリックして下さい拡大します
 巨大な鬼瓦  仙遊寺境内  五郎兵衛坂
     
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