総合選抜廃止〜広島県の例

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広島県では平成10年から総選を廃止しています。
明石市が広島のようになる前に総選を廃止して下さい。私の主張は「学力・能力・適性に応じた教育を与え、明石の子供に夢を叶える手助けをして下さい」ということのみ。
総合選抜が許される限界点は、上位3割を対象にした場合である。上位6〜7割の生徒を対象とした総合選抜は、明らかな憲法違反である。  広島県の公教育のレベルを決定的に低下させたひとつに総合選抜制があったといわれている。広島県の学力を大学入試センター試験(平成12年)でみると、今や46位。原因は学校教育そのものにある。広島大学への進学率も平成7年当時は、広島県から60%は入学していたが、今や23から24%にまで落ちた。県立高校からは10%しか入っていない。この制度は昭和31年に導入され、初めの10年あまりは、レベルのそろった学校が互いに競い合い、切磋琢磨して遅れた生徒には補講を、進学希望者には補習をと力を入れたので評判も良かった。しかしだんだん弊害が生まれ、魅力のない学校になっていった。特にこの10年くらいは、学校間の格差は差別を助長するいうような主張が通って良い高校もレベル低下していった。「差ができることは悪いこと。勉強も同じで、成績の良い悪いは『差別』につながるとされた」
 平成7年、「定員内の不合格者は出さない」と県教委が指導し、成績が悪くても、高校を卒業できるだけの力や勉強する意志がなくても、不合格にはならない。だれでも高校進学できる実質上の「高校全入」制だった。これにより高校の教育力低下に拍車がかかった。受験に対する中学生の不安解消になるはずだったが、定員割れの高校は荒れ、そのうわさが中学生と保護者に広がり、次の年にも定員をわるという悪循環に陥った。校内暴力は激化し、教員は生徒指導の意欲をますます失った。
「勉強したい子は私立学校へ」ということで、県東部の福山市では、市内の学校を避け、隣の岡山県の中学・高校へ通う「脱出組」の子供が続出した。 出来る子も勉強せず、先生もまた良い授業をしようとはしなくなった。真に熱心な先生がいても足を引っ張る不逞の輩がはびこっているのである。 かくして悪しき平等主義は県下の高校全体のレベル低下を招いた。
 教師が生徒の成績レベルを平等にさせようとして才能のある子の芽を摘むということは、高校に限ったことではない。「選別反対=差があってはいけない」という考え方は広島の公教育全体に広がっているのである。また福山市の公立中学では、三年間で425時 間(71日分)もの授業が不足していたというような例もあり、これも学力低下の原因となっている。
 平成10年度から高校受験は単独選抜制になったが、後遺症は大きく、すぐに直るようなものではない。今後この制度の良い点を生かしていかねばならないが、推薦枠の適正な運用などについて注視していく必要がある。

  http://www.ddt.or.jp/~m777/jittai1d.html 参照

下記は、広島の公教育はなぜ崩壊したか http://www.worldtimes.co.jp/book/hiroshima/main.html 


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